最高のTOEIC対策とは「英語コミュニケーション能力」を上げること

TOEIC® Listening&Reading Testとは「トーイック」の名称で知られる英語の資格試験である。

2016年度は日本国内だけで約250万人が受験した。受験者の多くは査定や転職など、キャリアアップを目的とした社会人である。

そこでTOEICに興味を持って調べても、出てくるのは勉強法のコツばかりだ。あなたは、次のようなモヤモヤした気持ちを抱えていないだろうか?

  • 私は英語を仕事で使わないので、TOEICの目的はキャリアアップ。確実に目標達成するにはどうすれば…?
  • 私は英語を使った仕事をしたい。TOEICで実践的な英語力を身につけられるのか…?
  • シャドーイング、音読、公式問題集など、人によって言うことがバラバラ。結局何をすればいいの?

これら疑問の答えが見つからない理由は、TOEIC試験の「理念」が正しく理解されていないからである。TOEICの求める英語力を正確に知り、そこから逆算した学習戦略を立てることで、英語初心者でも効率的にスコアを上げられる。

実際、トイグルTOEICスクールは本メソッドを用いた結果、20年ぶりに英語を再開した社会人が、わずか2ヶ月半で600点を超える成果を出した。トイグルでは、本事例と共にTOEICで本当にすべき対策を紹介していきたい。

当エントリーを読み終えれば、TOEICで成果を上げる具体的筋道が明らかになっているはずだ。

1. TOEICとは英語コミュニケーション力がスコア化される試験

TOEICを作成する米国ETSは、試験の目的を次のように定めている。

TOEICは英語コミュニケーション能力を測る試験である。

(ETS)

「英語コミュニケーション」と聞いて、ほとんどの人は「英会話」を想像するだろう。しかし、コミュニケーションは何も会話に限定されるものではない。

TOEICの想定する英語コミュニケーションはビジネスシーンである。ビジネスは会議や請求書などのフォーマルな場面はもちろん、レストランや空港など、ビジネスパーソンが立ち寄るインフォーマルな場面も含む。

会議の場面を想像してみよう。今日は販売計画に関する重要な集まりで、世界中の支店から役員が参加する。英語で作られた資料を元に、各国の代表が英語でプレゼンテーションを行う。あなたは一通りの話を聞いた後、英語で意見を述べなくてはならない。

そこで必要なのは次のような英語力である:

  • 素早く資料を読んで大意を理解する力
  • プレゼンテーションの概要を理解する力
  • 背景知識や文脈を頼りに推測する力

もし情報の理解度が半分程度なら、当を得た指摘は難しい。70%程度わかれば少し気の利いた発言ができるかもしれない。90%以上理解すればかなり生産的な意見を述べられるだろう。

つまり、TOEICで測られるのは英語を媒介とした意思疎通能力である。とりわけ、リーディングやリスニングのような受動的コミュニケーションがスコア化される。受験英語のような「文法暗記問題」とは真逆の発想が必要だ。

2. 今のTOEICはテクニックが通用しない

TOEICの目指す英語コミュニケーション能力は、問題形式を知れば明確に理解できる。

TOEIC 問題形式

TOEICはリスニング・リーディングの2科目で構成される。それぞれ100問ずつ合計200問を解く。

特筆すべきは長文問題の量である。

リスニングの長文問題(Part3/Part4)は100問中69問、リーディングの長文問題(Part6/Part7)は100問中70問だ。200問中139問(=約7割)を長文問題が占める。

例を見てみよう。Part4は約40秒の音声を聴いて3つの質問に連続で答える。

TOEIC Part4 例文

Part7は英語の長文を、極めて限られた時間内に読んで答える。

TOEIC Part7 問題形式

要するに、TOEICは長文英語の試験なのだ。長文問題はその都度よく読まないと(聞かないと)答えられないから、暗記やテクニックは通用しづらい。TOEICは英語の「知識」より「能力」が問われるのである。

確かに、昔のTOEICは短文問題の量が多く、テクニックでスコアを上げられる余地が大きかった。ここから「TOEICは実践の役に立たない粗悪なテスト」の印象を持たれるようになったが、2016年5月に改定された現在のTOEICにその影はない。

それでは、今のTOEICでスコアを上げるにはどうすればいいのだろうか? 具体的な勉強法を議論していこう。

3. TOEICスコアアップに必要な3つの力

トイグルではTOEICスコアアップには3つの力が必要と考えている。

TOEICスコアアップに必要な3つの力

英語力とはリスニング・リーディング・単語・文法など、英語そのものに関する能力である。英語力を上げる主な勉強法に、音読、多読、精読、シャドーイングなどがある。

試験対策力とは各パートの出題傾向、解き方、コツなど、TOEICテストそのものに関する理解を指す。試験対策力は参考書を読んだり問題集を解くことで向上する。

本番力とは実際の試験で120%の実力を発揮する力である。「慣れ」と言い換えてもいいだろう。公式問題集等で事前に練習できる。

TOEICスコアアップに必要な3つの力 - 勉強法

TOEICスコアは、これら3つの力をバランス良く伸ばした時に最大化される。スコアアップに伸び悩む時は、どれか特定の対策に偏っていることが多い。3つの力は必ず網羅的に行う必要がある。

したがって、以下のような勉強法はすべて非効率である。

  • 900点を取った知人が音読をやり込んだらしいので、600点なら音読だけでいけるだろう (英語力に偏っている)
  • スコアさえ取れればいいから頻出パターンを暗記する (試験対策力に偏っている)
  • 公式問題集を何度も解けば良い (本番力に偏っている)

あなたの受験の動機が何であれ、スコアを上げるには3つの力が必要だ。これは上級者に限ったことではなく、経験の浅い初心者ほど有効である。

4. 20年ぶりの英語でTOEIC600点を取得した事例

トイグルTOEICスクールでは、スコアアップに必要な3つの力を基盤とした学習指導を行っている。ここでは、20年ぶりの英語でTOEIC600点を取得した実例を紹介しよう。

YH様は金融機関にお務めの40代男性。査定でTOEIC600点が必要となり学習を開始。トイグル入会時は推定350点だったが、わずか2ヶ月半で目標を上回る625点を達成。キャリアアップを実現した。

スコアアップ事例

YH様は大学受験以来20年ぶりの英語学習だったため、文法・単語共にゼロからやり直しの状態だった。いきなり本番レベルの問題集を解くのはハードルが高いため、まずは単語から学習を開始。

トイグルが選んだ単語帳は『TOEICテストスーパー英単語』である。これは基礎から応用まで重要度順に語彙が並んでおり、単語対策はこれ1冊で対応できる。同時並行で初心者向けリーディング問題集を解き、文脈の中で語彙を覚える機会も作った。

単語学習に加えて行ったのが文法である。『TOEIC L&Rテスト でる1000問』を使い、問題を解きながら英文法を学習した。

長文リーディング対策は『TOEIC TEST スコア激伸び模試』を使い、Part6(長文穴埋め問題)とPart7(長文読解問題)を丁寧に解く。◯×をつけたら辞書を使って知らない単語をすべて調べる。正解には必ず根拠があるため、納得行くまで本文を読み直す。

リスニングも各パートを丁寧に練習した。学習期間が短いため、設問を解く中で聴き取り能力が上がると仮定し、シャドーイングはあえて行わなかった。それより「集中して解く→スクリプトを見ながらもう一度聴く→答えの根拠を探す」を繰り返し行い、TOEICそのものへの理解を深めた。

これまでの学習で英語力と試験対策力はカバーできた。最後は公式問題集を使って本番力を養う。公式問題集は200問の試験が2回分収録されているため、本番同様の環境を作って練習する。

リスニングセクションはPart1からPart4の100問を連続で解く。単調な設問が続くので、集中力が切れたら今解いている問題を思い切って捨て、次の問題を絶対に取れるよう意識を集中させる。

リーディングセクションはPart5およびPart6を20分、Part7シングルパッセージを25分、Part7ダブルパッセージおよびトリプルパッセージを30分の目安で進める。設問を解いたら答え合わせをして正解の根拠を見つけ出す。

ここまで来れば、TOEICをかなりやり込んだ状態になる。時間があれば同じ問題集を二度三度解いても良い。

YH様はこの後、目標を上回る625点を取得した。大きく成長したのはとりわけ次の点である:

  • 知らない単語があっても、文脈から大意を推測できる
  • リーディングで難しい問題はどんどん捨てて、設問の9割を時間内に終えられる
  • リスニングで部分的に聴き取れない箇所があっても、概要は理解できる

いかがだろうか?

YH様が習得したのは、まさしくTOEICの目指す英語コミュニケーション能力に他ならない。今回は600点目標だったので学習は終了だが、より高いスコアも同じようにして達成度を上げるだけである。

スコアアップ事例

5. まとめ: 最高のTOEIC対策とは

YH様が目標を達成できた理由は、公式問題集をやり込んだから… ではない。

YH様の努力が一番の理由だが、勉強法の観点から言えば、TOEICスコアアップに必要な3つの力をバランス良く伸ばしたのが大きい。

結論として、トイグルはTOEIC試験を次のように定義したい。

TOEICとは英語コミュニケーション能力を向上させる結果としてスコアが上がる試験である。英語力・試験対策力・本番力の3つをバランス良く鍛えることがスコアアップの最短経路となる。

(トイグル)

もしあなたが当エントリーを読んで「大変そうだけど方法はありそうだ。TOEICを頑張ってみよう」と感じたら、筆者としてこれほど嬉しいことはない。3つの力を正しく伸ばせば成果は確実に出るはずだ。

TOEICはキャリアアップへの「投資」である。賢く対策し最高の結果を出していこう。

Good luck!

*記事内のAmazonリンクはアソシエイトリンクを使用しています。「TOEIC」は米国Educational Testing Service(ETS)の登録商標です。

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コメント

  1. みか より:

    社会人になってまったく勉強などしておらず25年ほど経過いたしました。
    何か始めたくてTOEICを受講したいと思っておりますが、こちらのセミナーは初心者ではレベルが合わないのでしょうか?
    せっかく受講してもちんぷんかんぷんであれば受講時期を考えてから申し込みをしたいと考えております。

  2. 田邉竜彦 より:

    >みか様

    ご質問ありがとうございます。

    当セミナーは基礎から応用まで、Part5(文法パート)の対策を3日間で集中対策します。
    英語が25年ぶりということであれば、少し難しく感じるかもしれません。

    ただ、開催までまだ1ヶ月程度の時間があります。
    今お申込みいただき、1ヶ月で英語に触れる機会を設けられれば、セミナーを有意義に受講いただくことはできるかと思います。

    セミナー予約ページの申し込み欄からお問い合わせいただければ、現在のレベルに合ったご提案もさせていただきます。
    よければご相談ください。

  3. 飛鳥 より:

    初めまして。
    TOEIC試験当日のことで質問がありコメントしています。

    公式問題集のリスニングをやっていると、「Go on to the next page」というアナウンスがありますが、本試験でもこのアナウンスは入っているんでしょうか?また、「Go on to the next page」と言われる前に次のページを見てはいけないのですか?

  4. 田邉竜彦 より:

    >飛鳥様

    ご質問ありがとうございます。
    リスニング時の「Go on to the next page(次のページに進んでください)」は、本番試験でも流れます。
    このアナウンスが流れる前に、同じリスニング内の次ページを見ることは問題ありません。

    ただし、リーディング(Part5以降)をリスニング中に見ることは、現在禁止されております。その点だけご注意ください。

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