英語のアクセントとは?仕組みと練習方法

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

英語のアクセントに苦手意識を持つ人は多い。

英語の学習をしているあなたは、単語のどの位置にアクセントを置けばいいか、疑問を持っていないだろうか?

あるいは、どのようにしてアクセントを発音すればいいか迷っていないだろうか?

そこでトイグルでは、英語のアクセントについて詳細を説明していきたい。音声も付属しているため声を出して練習できる。

この記事を読めばアクセントの使い方がわかり、英語力の向上が実感できるはずだ。

*目次

1. アクセントの知識が英語学習に役立つ理由

はじめに、アクセントの知識が英語学習に役立つ理由を議論していこう。

1-1. 日本語と英語のアクセントの違い

日本語と英語はアクセントの使い方が異なると言われる。

日本語は声の高さでアクセントを調整する。「雨」と「飴」は共に「あめ」と書くが、東京方言の場合、「雨」は「あ↑め↓」、「飴」は「あ↓め↑」のようにピッチを上げ下げして区別する。

一方、英語は主として強弱でアクセントを付ける。happy(幸せな)はha・ppyと前半部分を強めにして発音する。

英語においても、長さや高さによって高低のアクセントをつけることがある。ただ、基本的な構造において、日本語と英語に違いがあると認識しておくことは、これから英語を学ぶのに役立つ知識となるだろう。

1-2. アクセントを知れば英語らしく発音できる

アクセントの置き方を意識すると、英語の発音から日本語訛りを減らすのに役立つ。

例えば、McDonaldsを「マクドナルド」と日本語風に発音すると、英語ネイティブには通じない。「マクドァ↑ナルズ」のように2つ目の音節にアクセントを置くと、発音が一気にネイティブらしくなる。

1-3. アクセントを知れば聞き取り能力が向上する

アクセントの知識は聞き取り能力にも影響を与える。

例えば、increaseは、in・creaseと前半にアクセントを置くと名詞で「増加」の意味になるが、in・creaseと後半にアクセントを置くと動詞で「増加する」の意味になる。

アクセントの知識がなければ語句を文脈から推測するしかないが、アクセントを知っていることで、音を正しく識別できる。聞き取りがいくぶん楽になるだろう。

アクセントの位置は辞書で調べる

アクセントの位置を知るには辞書を使うと良い。表記は辞書によって異なるが、発音記号の上の「’ (アポストロフィ)」、あるいは発音記号の下の「_ (アンダーバー)」がアクセントの位置を示すことが多い。

2. 語のアクセント

英語ではすべての語彙にアクセントがある。アクセントの位置は語によって様々だが、語の長さからある程度の規則性が見いだせる。

語の長さは音節によって表される。音節とは母音を中心とした音の境目のことで、例えばproduce(生産する)ならpro・duceと2音節の語になる。

以下、語の長さごとにアクセントの使われ方の例を見ていこう。

2-1. 1音節語のアクセント

音節が1つだけの語は、その音節にアクセントを置けば良い。

book
big
sit

2-2. 2音節語のアクセント

音節が2つある語は、片方の音節にアクセントが与えられ、もう片方は弱く発音される。

例えば、answer(答える)はanswerのように、第一音節にアクセントが付与される。一方、again(もう一度)がa・gainと読まれるように、第二音節にアクセントが置かれることもある。

mar・ket
an・gry
slow・ly
en・ter
bal・loon
com・plete
per・haps
ar・rive

2-3. 3音節語のアクセント

音節が3つある語は、1つの音節にアクセントが与えられ、残りの音節は弱く発音される。

例えば、beautiful(美しい)はbeau・ti・fulと第一音節にアクセントが置かれる。

cam・e・ra
de・pen・dent
un・der・stand

2-4. 4音節以上の語のアクセント

音節が4つ以上ある語は、1つの音節にアクセントが与えられ、残りの音節は弱く発音される。

例えば、beautifully(美しく)はbeau・ti・ful・lyと第一音節にアクセントが置かれる。

su・per・mar・ket
im・pos・si・ble
ed・u・ca・tion
aq・ua・ma・rine
com・mu・ni・ca・tion

2-5. 複合語のアクセント

複合語とは、2つ以上の語が1つの語としてまとまったものを指す。

複合語はchairman(議長)がchair・manと読まれるように、第一音節にアクセントが置かれることが多い。

mail・box
dark・room
第一アクセントと第二アクセント

音節が3つ以上ある語は第一アクセントと第二アクセントに分けられるものがある。

例えば、information(情報)は、第一アクセントはma、第二アクセントはin、残りの音節は弱アクセントとして弱く発音される。

3. アクセントの位置による品詞の違い一覧

アクセントの位置に違いによって、語の品詞が変わることがある。

冒頭にも紹介したように、increaseは第一音節にアクセントがあると「増加」の意味で名詞になるが、第二音節にアクセントがあると「増加する」の意味で動詞となる。

以下、アクセントの位置による品詞の違いの例を紹介しよう。

名詞(形容詞) 動詞
abstract ab・stract ab・stract
conduct con・duct con・duct
contract con・tract con・tract
contrast con・trast con・trast
desert des・ert de・sert
escort es・cort e・scort
export ex・port ex・port
import im・port im・port
insult in・sult in・sult
object ob・ject ob・ject
perfect per・fect per・fect
permit per・mit per・mit
present pres・ent pre・sent
produce prod・uce pro・duce
protest pro・test pro・test
rebel reb・el re・bel
record rec・ord re・cord
subject sub・ject sub・ject

(出典: English Phonetics and Phonologyより筆者作成)

名前動後

「名前動後」と言われるように、前の音節にアクセントが置かれると名詞、後ろの音節にアクセントが置かれると動詞になることが多い。

4. 接尾辞のある語のアクセント

接尾辞とは、employee(従業員)の-eeのように、語句の末尾に付加される特定の文字列を指す。

接尾辞はアクセントの位置に影響を与えない場合、接尾辞自体にアクセントが置かれる場合、そして接尾辞によってアクセントの位置が変わる場合の3つがある。

各接尾辞の代表的な例を紹介しよう。

4-1. アクセントに影響を与えない接尾辞

-able com・fort・a・ble
-er em・ploy・er
-ful beau・ti・ful
-less pow・er・less
-ly po・lit・ic・ally

4-2. アクセントの置かれる接尾辞

-ee train・ee
-eer vol・un・teer
-ese Jap・a・nese
-esque pic・tur・esque
-ique tech・nique

4-3. アクセントの位置を変える接尾辞

-ial ed・i・tor→ed・i・to・ri・al
-ic sym・bol→sym・bo・lic
-ion in・form→in・for・ma・tion
-ty mas・cu・line→mas・cu・lin・i・ty
-ive re・flex→re・flex・ive
アクセントの位置と意味の違い

アクセントの位置によって意味の違いが生じることがある。

  • The president lives in the White House.(米国大統領の住む)ホワイトハウス
  • Tom lives in a white house. 白い色の家

まとめ: アクセントは上級レベルの第一歩

この記事では英語のアクセントについて詳細を解説してきた。

内容をまとめると次のようになる。

  1. アクセントの習得は英語学習に役立つ。
  2. 語には1つ以上のアクセントが置かれる。
  3. アクセントの位置は語によって変わる。
  4. アクセントの違いが品詞を変えることがある。
  5. 接尾辞がアクセントを変化させることがある。

アクセントは英語の基礎であるものの、学習科目としてはマイナーなため、意識的に勉強する機会が少ない。大学入試で問われることはあるが、TOEICなど大人向けの試験で出題されることはない。

市販の参考書は/r/と/l/の違いなど個々の音については詳しいが、アクセントまで解説されていることは稀である。

だからこそ、アクセントに目を向けられることは英語上級者になる第一歩ではないだろうか。学習の参考になれば幸いだ。

Good luck!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です