英語のratherの使い方!上手な訳し方や10のポイントを詳しく説明!

ratherの使い方

英語の rather は「とても」や「わずかに」の意味で使われる語である。

中上級レベルの英語を読んだり、聞いたりしていると、rather の含まれる文によく出くわす。

英語を学習中のあなたは、次のような疑問を持っていないだろうか?

  • rather の意味がわからない…
  • would rather とはなにか…
  • rather than の使い方を知りたい…

rather は難易度の高い語だが、ネイティブ・スピーカーはこれを自然に使いこなす。

rather を使った文を自らが生み出すのは難しくても、読んだり聞いたりしてわかれば、英語の理解度は格段に上がる。

そこでトイグルでは、rather の使い方について、詳細を解説していく。ぜひ最後までご覧いただきたい。

*目次

1. ratherの入った文を上手に訳す方法

rather は複数の異なる意味を持つ多義語である。

意味の解釈は状況によって様々だが、中心的な用法の1つに、程度の大きさをあらわすものがある。例を見てみよう。

  • (1) It’s rather strange.
    (それはちょっと変だね)

この例文では、rather は「ちょっと」の意味をあらわす。話し手は、状況が少々おかしいという様子を伝えている。

rather は than と共に用いることで、ある行為を優先して好むといったことを伝えられる。例を見てみよう。

  • (2) She decided to quit rather than take part in the race.
    (彼女はレースに参加するより辞退することにした)

A rather than B は「BよりもA」をあらわす。彼女は「レースに参加する(B)」よりも「辞退する(A)」を選んだのである。

rather は他にも色々な意味があるが、まずは上記の2点をおさえると、だいたいの文は解釈できる。

以下、さらに詳しい rather の用法を見ていこう。

rather の語源

rather は「早く」を意味する語が語源であり、「より早く」が「より速く」の意味になり、以後は「よりうまく」→「…よりむしろ」→「やや」→「多少」→「かなり」のように意味が広がっていったと考えられている(参考: 『英語語義語源辞典』)。

2. rather の使い方

rather は主に副詞として使われるが、様々な構文を持つことでも知られている。

ここでは、rather の使い方を構文別に紹介していきたい。

2.1. rather A

  • (3) Lucy speaks Japanese rather well.
    (ルーシーは日本語をかなり上手に話す)
  • (4) We’ve eaten rather too much.
    (我々はちょっと食べすぎましたね)

rather A は「かなり」あるいは「ちょっと」の意味を持つ。Aの位置には、通例、副詞が用いられる。

(3)は rather が副詞を修飾している例である。

(4)のように、tooを修飾することもできる。

2.2. S be rather C

  • (5) It was rather good.
    (それはかなり良かった)
  • (6) This was rather more difficult than I expected.
    (これは予想したよりちょっと難しかった)
  • (7) Her style is rather unique.
    (彼女のやり方はいくぶん独特です)

S be rather C は「Sがかなり(ちょっと)Cである」の意味を持つ。Cの位置には、通例、形容詞が用いられる。

(5)は rather が形容詞を修飾している例である。

(6)のように、rather が比較級を修飾する場合もある。

Cの位置には通例、程度に段階のある語が入る。一方、(7)のように、段階性のない形容詞が使われることもある。

2.3. S be rather a(n) 名

  • (8) He’s rather a fool.
    (彼は結構なおバカさんだね)
  • (9) This was rather a surprising result.
    (これはちょっと驚くような結果だった)
  • (10) I have rather a lot to do.
    (すべきことがちょっとたくさんあります)

S be rather a(n) 名詞 は「Sがかなり…である」の意味を持つ。通例、Cの位置には「不定冠詞a/an + 名詞」が用いられる。

(8)は rather が a fool(= 不定冠詞+名詞)を修飾している例である。

(9)は rather が a surprising result(= 不定冠詞+形容詞+名詞)を修飾している。

(10)のように、rather が a lot を修飾する場合もある。

rather の後に「形容詞+名詞」が入る際の不定冠詞の位置

rather に「形容詞+名詞」が使われる際、不定冠詞a/an が rather の前(a rather difficult question)と、不定冠詞a/an がrather の後(rather a difficult question)のいずれの形も可能である。

両者について意味の違いを指摘するものもあるが、本記事では、意味上の差はほとんどないものと考える。

この構文では、C(名詞)の位置に複数形や裸名詞を入れることはできない。rather a fool は可能だが、rather fools(×)やrather fool(×)は不可となる。

注: Greenbaum and Whitcut は “Longman Guide to English Usage” の中で、”rather a and a rather are equally correct.” と述べている。(p593)

2.4. S rather V (O)

  • (11) I rather enjoy the process.
    (私はその過程をいくぶん楽しんでいる)
  • (12) “Do you like it?” “I rather do.”
    (「それお好きですか」「ええ、わりあいに」)

12: 英語基本 形容詞・副詞辞典

S rather V (O) は「Sが(Oを)わりあいにVする」の意味を持つ。rather は動詞を修飾する。

(11)は rather が動詞を修飾している例である。

(12)のように、rather は代動詞do を修飾する場合もある。

2.5. rather+思考動詞

  • (13) I rather think this might be your problem.
    (これが問題なのかもしれないと思いますよ)
  • (14) I was rather hoping you would get here.
    (あなたがここに来てくれることを望んでいたんです)

rather は think(…と思う)やhope(…ということを望む)など、思考をあらわす動詞と共に使われることがある。

rather を用いることで、ある程度確信のある話題を、控え目な口調で伝えることができる。

(13)は think、(14)は hope が用いられている例である。

このタイプの動詞には think, suspect, hope, doubt, feel, wish, guess, expect がある。目的語にthat節を取ることが多いが、そうでない場合もある。

2.6. A rather than B

  • (15) I’ll play a video game rather than study.
    (勉強するよりゲームしよう)
  • (16) It made her frighted rather than angry.
    (それは彼女を怒らせるというより怯えさせた)
  • (17) Rather than using a dinner plate, use a dessert plate.
    (ディナー皿を使うより、デザート皿を使いましょう)

A rather than B は「BよりもA」の意味がある。AとBには通例、文法上対等な要素が入る。

rather than には2つの意味がある。1つは、(15)のように、「BよりもむしろA」(行為の選択)である。

もう1つは、(16)のように、「BではなくA」(内容の修正)となる。

(17)のように、rather than が文頭に使われる場合がある。この場合、「行為の選択」の意味のみの解釈となる。

Aの位置にto不定詞がある場合

A rather than B において、Aの位置にto不定詞がある場合、Bには toなし不定詞あるいは -ing形が使われる。
例: I decided to write rather than phone / phoning. (私は電話するより手紙を書くことにした)

Rather you than me. は「私はいいのであなたがどうぞ」の意味で、面倒なことを相手に引き受けさせたい時などに使う。

2.7. would rather

  • (18) We’d rather have something to drink.
    (むしろ何か飲むものをいただきたいです)
  • (19) I’d rather play sports than work.
    (仕事するよりスポーツをしたい)
  • (20) I’d rather you didn’t go out alone.
    (1人で出歩かないでちょうだい)

20: Longman Dictionary of Contemporary English (6E)

would rather do は「むしろ…したい」の意味がある。’d のような短縮形で使われることが多い。

(18)は would rather do の形で使われている。

(19)は比較の対象がthan以下で示されている。

(20)のように、would rather (that) … (Sがむしろ…であるほうを好む)の形で使われることがある。通例、thatは省略され、that節内の動詞は仮定法が使われる。

would rather の否定形

I’d rather not eat dinner.(夕食を食べないほうがいい)のように、否定をあらわす場合、not は rather の後に置く。

古い英語では、would rather の代わりに had rather を用いることもできた。ただ、Swan も述べているように、現代において had rather は通常、使われない。

2.8. or rather

  • (21) I learned, or rather relearned, important things.
    (大切なことを学んだ、というより、学び直した)
  • (22) In the end he had to walk—or rather run—to the office.
    (結局、彼は歩いて、というより、走ってオフィスに行くしかなかった)
  • (23) He worked for me. Or rather, he did work for me.
    (彼は私のために働いた。というより、彼は私のために仕事をしたのです)

22: オックスフォード現代英英辞典 (第10版)

or rather は「というより」の意味で、前に述べた内容を言い直す際に使われる。

(21)のように、or rather の前に「,(コンマ)」が用いられることが多い。

(22)のように、「―(ダッシュ)」が使われることもある。

(23)は or rather が文頭に置かれている場合である。前の文の内容を訂正する。

2.9. not A, but rather B

  • (24) The walls were not white, but rather a sort of dirty grey.
    (壁は白ではなく、汚れたグレーのような色をしていた)

24: オックスフォード現代英英辞典 (第10版)

not A, but rather B は「AではなくてむしろBだ」の意味を持つ。前に述べた内容を否定し、新たな情報を付け加える役割を持つ。

AとBの位置には、文法的に対等な要素が入る。

2.10. Rather, S V (O)

  • (25) Don’t try to memorize everything. Rather, try to understand the concepts.
    (すべてを暗記しようとはしないでください。むしろ、概念を理解するように努めてください)

Rather は「むしろ S が(Oを)Vする」の意味を持つ。品詞的には副詞だが、意味的には前後の文をつなぐ役割がある。

(25)では、「すべてを暗記しようとしないでください」と「概念を理解するように努めてください」を意味的につないでいる。

3. 日常会話における rather の使い方

ここまでの rather に関する議論を見ると、次のように感じた読者がいるかもしれない。

「rather は難しい書き言葉で使われるのかな…? 日常会話で rather を使うことはあまりないのかも…」

たしかに、これまで紹介した例は、いずれも文語的で、かたい感じの文体が多かった。

ただ、rather は決して書き言葉だけで使うものではない。むしろ、日常の話し言葉では、何かを断ったり、同意できないことを、控え目に表す際などに rather が用いられる。

言い換えれば、rather を使えることで、より自然で、表現力のある会話ができるようになる。以下、日常会話における rather の使い方を見ていこう。

3.1. 何かを控え目に断る

rather は相手からの提案や要望を控え目に断る際に用いられる。

次のやり取り(26)では、Aの質問に対し、Bがそれを答えたくない旨を、控え目に表現している。

  • A: “Where are you from?”
    (どちらのご出身ですか)
  • B: “I’m sorry. I’d rather not say.”
    (すいません、ちょっと言いたくないですね)

別のやり取り(27)では、I’d rather not.(遠慮しておきます)のフレーズを使うことで、相手からの提案を控え目に拒絶している。

  • A: “Why don’t you come with us?”
    (一緒に来ませんか)
  • B: “Thank you, but I’d rather not.”
    (ありがとう、ただ、遠慮しておきます)

また、次のやり取り(28)では、相手にしてほしくないことを控え目に伝えている。

  • A: “Do you mind if I smoke?”
    (タバコを吸ってもいいですか)
  • B: “I’d rather you didn’t.”
    (遠慮願いたいです)

3.2. 同意しかねることを控え目に伝える

rather は同意しかねることを控え目に伝えることがある。

次の例は、「ショーは退屈だったよ」と言った相手に対するリアクションである。

  • (29) Well, I rather like it, actually.
    (ええと、私は好きですけどね、実際のところ)

rather を使うことで、相手に配慮しつつ、しかし自分はその意見に賛成できないことをあらわしている。

3.3. 誤った選択に対する後悔

rather は誤った選択に対する後悔を示すことがある。

次の例を見てみよう。

  • (30) I’d rather have been watching TV at home.
    (家でテレビを見ていたほうがよかった)

ここでは、たとえば見に行った映画がつまらなかったなどの理由より、話し手がそれを後悔している様子を示している。

4. rather と fairly の違い

rather とよく似た語に fairly がある。

単語の使い方の幅を広げるためにも、これら2つの語の違いについて、解説していきたい。

4.1. rather は好ましくない内容の語を修飾することが多い

オックスフォード現代英英辞典(第10版)で rather と引くと、rather odd / strange / unusual (奇妙な/奇妙な/普通でない)と表記されているように、rather は好ましくない内容の語を修飾することが多い。

一方、同辞書で fairly と引くとfairly simple / easy / straightforward(単純な/容易な/わかりやすい)と表記されているように、fairly は好ましい内容の語を修飾する傾向にある。

次の例文を見てみよう。

  • (31) Tom is fairly clever, but Peter is rather stupid.
    (トムはかなり賢いが、ピーターは相当頭が鈍い)

31: 実例英文法

1つの文の中に fairly と rather の両方が含まれている。修飾される形容詞がそれぞれ、好ましい内容の語(clever)と好ましくない内容の語(stupid)になっている点に注目したい。

4.2. 中立的な意味の語は rather と fairly でニュアンスが変わる

形容詞の中には、客観的に見て、好ましいとも好ましくないとも決められないようなものがある。

このような場合、fairly は話し手の「好ましい」と思う気持ちをあらわし、rather は「好ましくない」と思う気持ちをあらわすことになる。

例を見てみよう。

  • (32a) This soup is fairly hot.
    (このスープはかなり熱いね)
  • (32b) This soup is rather hot.
    (このスープはかなり熱いね)

32: 実例英文法

どちらも日本語訳は同じだが、ニュアンスが異なる。

(32a)は fairly が使われているが、これは話し手が「熱いスープが好き」と感じていることを示している。

一方、(32b)は rather が使われているが、これは話し手が「スープが熱すぎる」と不満を持っていることを示している。

このタイプの形容詞は fast, slow, thin, thick, hot, cold などがある。

4.3. 好ましい内容の語を修飾する場合、rather は very とほぼ同義になる

実際のところ、rather は好ましい内容の語を修飾することもある。

この場合、rather は very とほぼ同義で、その意味を強調する用法になる。

例を見てみよう。

  • (33) She is rather clever.
    (彼女はなかなか利口です)

33: 実例英文法

(33)の rather は very のように、clever(利口な)を強調する役割を持つ。前に述べた「好ましくない」のニュアンスはない点に注意したい。

好ましい語を修飾するrather は、むしろ、fairly より賞賛の気持ちが強い。

次の2つの例文を比較したい。

  • (34a) It is fairly a good play.
    (かなりいい芝居です)
  • (34b) It is rather a good play.
    (かなりいい芝居ですよ)

34: 実例英文法

(34a)は良いと言っているだけで、聞き手としては、その芝居を見に行きたいと思う気持ちはわかない。

一方、(34b)はぜひ見に来てほしいという、話し手の勧誘の気持ちが込められている。

『4. rather と fairly の違い』については、その多くの点を、トムソン&マーティネットの『実例英文法』(原題は A Practical English Grammar)から抜粋した。

5. まとめ

この記事では、英語の rather について詳細を解説してきた。

内容をまとめると次のようになる:

  1. rather は「ちょっと」や「むしろ」の意味で使われる
  2. rather の直後には形容詞や副詞等を取る
  3. rather の直後に「不定冠詞+名詞」を取ることがある
  4. rather は日常会話でも使われる
  5. rather と fairly には使われ方の違いがある

トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。

トイグル英文法トイグル式英文法|英語文法の学習に必要な知識と情報のすべて

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