英語の付加疑問文とは?作り方と使い方をわかりやすく説明

付加疑問文

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英語の付加疑問文とは、平叙文や命令文の後に付け加えることで作る疑問文である。

例えば、She’s a teacher, isn’t she?(彼女は教師ですよね)といった文が付加疑問文である。

英語を勉強しているあなたは、次のような疑問を持っていないだろうか?

  • 付加疑問文とは何…?
  • 付加疑問文の使い方を知りたい
  • 付加疑問文の作り方を知りたい

そこでトイグルでは、英語の付加疑問文について詳細を解説いていく。学習の参考になるはずだ。

1. 付加疑問文は「助動詞+代名詞」で作る

付加疑問文の基本的な作り方は、平叙文(あるいは命令文)の文末に、「助動詞/be動詞+主語に対応する代名詞」をつけることである。

例を見てみよう。次の2つの文は、どちらも付加疑問文である。

  • (1) Tom is a doctor, isn’t he? (トムは医師ですよね)
  • (2) You didn’t bring a textbook, did you? (あなたは教科書を持っていきませんでしたよね)

肯定文を付加疑問にする場合、文末に「助動詞(be動詞)の否定形+代名詞」をつける。(1)は主語がTom(三人称単数の男性)、動詞がis(be動詞)なので、isn’t he?となる。

否定文を付加疑問にする場合、文末に「助動詞(be動詞)の肯定形+代名詞」をつける。(2)は主語がYou(二人称)、動詞がdidn’tを含むので、did you?となる。

学習上、注意が必要なのは、「肯定の文には否定の付加疑問、否定の文には肯定の付加疑問をつける」という点である。先ほどの2つの文を図にしてみよう。(+)は肯定、(−)は否定をあらわす。

  • (1′) Tom is a doctor(+), isn’t he?(−)
  • (2′) You didn’t bring a textbook(−), did you?(+)

主たる文が(+)なら付加疑問は(−)、主たる文が(−)なら付加疑問は(+)」と覚えておくとよい。

以下、付加疑問文のより詳しい使い方を見ていこう。

付加疑問文のイントネーション
付加疑問文が会話で用いられる場合、上昇調のイントネーションは相手に質問をしたり、賛同を求めるニュアンスがある。一方、下降調のイントネーションは話の内容を当然のこととして、相手に同意を求めるニュアンスがある。

2. 付加疑問文の使い方

付加疑問文の基本的な使い方を説明していく。

2-1. 肯定文の付加疑問

  • (3) The food is nice, isn’t it? (料理は素晴らしいですよね)
  • (4) Wait, you already knew that, didn’t you? (待って、既にそれを知っていたでしょう)
  • (5) You can do that, can’t you? (それをできますよね)

肯定文には否定の付加疑問をつける。

(3)はbe動詞が使われている肯定文の例である。付加疑問は「否定形のbe動詞の+主語に対応する代名詞」になる。

(4)は一般動詞が使われている肯定文の例である。付加疑問は「時制および人称に対応する助動詞の否定形+主語に対応する代名詞」になる。

(5)は助動詞が使われている肯定文の例である。付加疑問は「助動詞の否定形+主語に対応する代名詞」になる。

I amの付加疑問はaren’t I
I am right, aren’t I?(私が正しいのですよね?)のように、I amの付加疑問はaren’t Iになる。

2-2. 否定文の付加疑問

  • (6) They aren’t rich, are they? (彼らはお金持ちではありませんよね)
  • (7) That woman doesn’t like nosy people, does she? (あの女性はうるさい人が好きではないですよね)
  • (8) Smith can’t ski, can he? (スミスはスキーができませんよね)

否定文には肯定の付加疑問をつける。

(6)はbe動詞が使われている否定文の例である。付加疑問は「be動詞+主語に対応する代名詞」になる。

(7)は一般動詞が使われている否定文の例である。付加疑問は「時制および人称に対応する助動詞+主語に対応する代名詞」になる。

(8)は助動詞が使われている否定文の例である。付加疑問は「助動詞+主語に対応する代名詞」になる。

2-3. 命令文の付加疑問

  • (9) Open the window, won’t you? (窓を開けてくれませんか)
  • (10) Be quiet, can’t you? (静かにしなさい)
  • (11) Don’t forget, will you? (忘れないでね)

肯定の命令文には、will you?、won’t you?、would you?、can you?、can’t you?、could you?などをつける。(9)は一般動詞、(10)はbe動詞の命令文に付加疑問がついている例である。

否定の命令文を付加疑問にする場合、(11)のように、will you?のみが認められる。

命令文の潜在的な主語がyouの理由
命令文の潜在的な主語がyouと考えられるのは、付加疑問にしたときyouがあらわれるからである。

2-4. Let’sに続く付加疑問

  • (12) Let’s go back to work, shall we? (仕事に戻りましょう)
  • (13) I’ll just try again, shall I? (私が再び試しましょうか)

(12)のように、Let’sに続く文に付加疑問をつける場合、shall we?となる。

(13)のように、I’ll…shall I?やWe’ll…shall we?は「〜します/〜しましょう」という控えめな意志をあらわす。

付加疑問に類似する表現
It’s free, right?(これはタダですよね?)のright?のように、付加疑問に類似する表現は、特に口語においてよく使われる。

3. 注意すべき付加疑問文の使い方

英語を使う際、注意すべき付加疑問文の用法について説明していく。

3-1. 否定語を含む文の付加疑問

  • (14) She never lived in New York, did she? (彼女はニューヨークに住んだことがないんですよね)

肯定文であっても、hardly(ほとんど〜ない)、scarcely(ほとんど〜ない)、barely(ほとんど〜ない)、seldom(めったに〜ない)、rarely(めったに〜しない)、little(ほとんど〜ない)、few(ほとんど〜ない)などの否定語を含む場合、付加疑問は肯定になる。

3-2. 複合代名詞が主語の付加疑問

  • (15) Nothing has changed, has it? (何も変わっていませんよね)
  • (16) Everything is important, isn’t it? (すべてが重要ですよね)
  • (17) Nobody is that stupid, are they? (あんなに愚かな人はいませんよね)
  • (18) Everybody loves Sherlock Holmes, don’t they? (誰もがシャーロック・ホームズが好きですよね)

-thingや-bodyなどの複合代名詞を付加疑問にする場合、代名詞は複合代名詞の種類によって変わる。

(15)のnothingと(16)のeverythingでは、付加疑問の代名詞はitで受ける。

(17)のnobodyと(18)のeverybodyでは、付加疑問の代名詞はtheyで受ける。

注: (17)の述語動詞はisだが、付加疑問はtheyに影響されてareとなる。同様に、(18)の述語動詞はlovesだが、付加疑問はtheyに影響されてdon’tとなる。筆者の調べた限り、こうした「ちぐはぐ」な使い方がなされているようである。

3-3. There構文の付加疑問

  • (19) There are always challenges in life, aren’t there? (人生には常に挑戦がありますね)
  • (20) There isn’t an outlet there, is there? (そこにコンセントはないですよね)

there構文を付加疑問にする場合、通常の場合と同様に、肯定文には否定、否定文には肯定の付加疑問をつける。

ただし、付加疑問の代名詞はthereのままになる。(19)はaren’t there?、(20)はis there?である点に注意したい。

3-4. I thinkで始まる文の付加疑問

  • (21) I think she’s Australian, isn’t she? (彼女はオーストラリア人と思うのですがね)
  • (22) I don’t think that will be a problem, will it? (それは問題でないと思うのですがね)

I think(あるいはI don’t think等)ではじまる文の場合、付加疑問は従属節内の主語・動詞に合わせることが多い。

(21)はI thinkで始まる文の例である。付加疑問は従属節のshe’s Australian(彼女はオーストラリア人です)に合わせてisn’t she?となる。I think側に合わせるわけではない。

(22)のようなI don’t thinkで始まる文の場合、状況はやや複雑である。付加疑問の代名詞は、従属節内の主語that(それ)に合わせてitにする。しかし、助動詞はI don’t thinkに影響されてwill it?になる。

意味的に重要なのは従属節側
I think型の付加疑問が従属節で表される内容に影響されるのは、意味的に重要なのが従属節側だからと考えられる。

3-5. 同一極性の付加疑問

  • (23) Oh, you’ve been to Canada, have you? (あぁ、あなたはカナダに行ったのですか)
  • (24) I see. You don’t like my cooking, don’t you? (わかった。君は僕の料理が嫌いなんだな)

(24: Practical English Usage)

これまで紹介したように、肯定文には否定の付加疑問、否定文には肯定の付加疑問がつくのが原則である。

一方、肯定文に肯定の付加疑問といった、同一極性の付加疑問が使われることがある。

同一極性の付加疑問は「共感疑問文」とも言われるように、驚きや興味のような感情表現をあらわす。

(23)は肯定文に肯定の付加疑問(have you?)が付加されている。(24)のように否定文に否定の付加疑問(don’t you?)が付加されることは、論理的にはあり得るが、実際は非常にまれである。

筆者注: 否定文に否定の付加疑問をつけることは、ネイティブ・スピーカーの間でも、その容認性で意見がわかれるようである。(24)のような文を文法的に誤っていると考える話者は少なくない。

短縮しない付加疑問
He is in good health, is he not?(彼は健康ですよね)のように、短縮をしない付加疑問を使うことがある。これは通常の付加疑問よりフォーマルな表現だが、使用頻度は少ない。

4. まとめ

この記事では、英語の付加疑問文について詳細を解説してきた。

内容をまとめると次のようになる:

  1. 付加疑問は語尾に「助動詞/be動詞+代名詞」をつける
  2. 肯定文は否定の付加疑問、否定文は肯定の付加疑問になる
  3. 命令文やLet’sに続く文も付加疑問をつけられる
  4. 複合代名詞の付加疑問はitやtheyをつかう
  5. 同一極性の付加疑問もある

トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。

Good luck!

4 COMMENTS

mako

大変勉強になります。

(16)Everything is important, is it?
は、~, isn’t it? にならないのでしょうか。

よろしくお願いいたします。

田邉竜彦

>mako様

申し訳ありません、こちら誤表記でした。

ただ今、修正いたしました。

asa

I am not tall, am I?のように、〜am I?が用いられる場合はあるのでしょうか?

田邉竜彦

>asa様

返信、遅くなり申し訳ありません。

論理的にはあり得るようです!

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“I’m not wrong, am I?”
(「私は悪くないですよね」)

ロイヤル英文法より
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