海外の空港で自分の便に遅れが生じていたら、「まずは何をしたらいいの?」「次の便はどうなるの?」と不安になりますよね。
私自身、アメリカから日本に帰国する時に、飛行機が遅延していることがわかり、「乗継便に間に合わないかもしれない…どうすればいい?」と焦った経験があります。
しかし、その後20ヶ国ほどを旅行する中で、何度か空港でのトラブルを経験し、「この順番で対応したら大丈夫」と思える流れが見えてきました。
この記事では、フライトが遅れた時にそのまま使える英語フレーズと、状況ごとの対応ステップをわかりやすく紹介します。
英語が得意でなくても大丈夫です。シンプルな表現で1つずつ確認しながら、落ち着いて対応していきましょう。
飛行機が遅れている時の英語での対応方法
ここでは、フライトが遅れたときに「何をすべきか」「英語でどう伝えればよいか」を5つのステップで紹介します。
ステップ1:正確な情報を得る
「搭乗券に書いてある搭乗時間を過ぎているのに、案内がない…」そんな時はまず、空港の電光掲示版をチェックしてみましょう。

自分の便の状況は、以下のような表示で確認できます。
- Delayed(遅延)
- Cancelled(欠航)
- Gate Changed(搭乗ゲート変更)
もしも「Delayed(遅延)」となっていたら、搭乗ゲートにいるスタッフに声をかけて、詳細を確認しましょう。
\会話の例/

Excuse me. Is the flight delayed?
(すみません、フライトは遅延していますか?)

Yes, it’s delayed for 2 hours.
(はい、2時間遅延しています。)
\音声を聞く/
“delay”と”late”はどちらも「遅れる」という意味ですが、使い方に違いがあります。
delay
- 【意味】(飛行機・列車など)を遅らせる
- 【例】The flight is delayed. (フライトが遅れています。)
late
- 【意味】単純に「遅い・遅れた」こと
- 【例】I was late for the flight. (フライトに遅刻しました。)
空港では「delay(遅延)」を使うのが基本です。掲示板やアナウンスでも “The flight is delayed. ” という表現が使われます。
ステップ2:次の便を確保する
フライトが遅れているとわかったら、新しい便の出発時刻が確定しているかを確認しましょう。
\会話の例/

What time is the new departure?
(新しい出発は何時ですか?)

It’s scheduled for 5:40 PM.
(午後5時40分を予定しています。)
\音声を聞く/
ステップ3:乗継便に間に合うかどうかを確認する
乗り継ぎがない場合は、ステップ4へ進んでください。
乗り継ぎがある場合は、新しい便の到着が乗継便に間に合うかどうかを確認しましょう。
最初の便と乗継便をまとめて1回の予約で買っているケースでは、航空会社どうしが連携してくれることが多いため、遠慮せずに相談しましょう。
\会話の例/

I have a connecting flight. Will I make it?
(乗り継ぎ便があります。間に合いますか?)

Don’t worry, you have enough time for your connection.
(心配しなくても大丈夫です。乗り継ぎ時間は十分あります)
\音声を聞く/
ステップ4:遅延による補償を確認する
長時間待つことになったら、「食事はどうするの?」「どこで休めばいいの?」と不安になりますよね。
一般的に、航空会社の責任ではない「悪天候」や「自然災害」などが原因の遅延に対しては、航空会社に補償の義務はありません。
ただし、状況によっては、航空会社の判断で食事券やホテルを提供してくれることもあります。
まずは、スタッフにやさしく尋ねてみましょう。
\会話の例/

Can I get something for the delay?
(遅延のことで、何かもらえますか?)

We provide meal vouchers.
(食事券を提供いたします。)
\音声を聞く/
海外旅行保険やクレジットカードの付帯する保険の中には、フライトの遅延により発生した食事代や宿泊費があとから返金される(補償される)ものがあります。
たとえば、三井住友カードの公式サイトでは、以下のように説明されています。(一部省略)
航空機が利用可能となるまでの間に被保険者が実際に負担した食事代が支払われます。ただし、ホテル代・宿泊費用は対象となりませんので注意するようにしましょう。
引用:三井住友カード
このような補償を受けるには、次のような条件を満たす必要があります。
- 航空券の購入にそのクレジットカードを使用していること
- 所定の遅延時間(例:4時間以上)を超えていること
食事ホテル代などの領収書はかならず保管しておき、遅延証明書(Delay Certificate)は航空会社から取得しておきましょう。
ステップ5:安全に過ごせる場所を確保する
長時間の遅延や、翌日の便に変更になった場合、まずスタッフに宿泊場所の提供があるかどうかを確認してみましょう。
\会話例/

Do you provide a hotel?
(ホテルを用意していただけますか?)

Yes, we have arrangements with nearby hotels.
(はい、近隣のホテルと提携しています。)
\音声を聞く/
航空会社によっては、ホテルの提供がないケースもあります。その場合は、自力で以下のような場所を確保する必要があります。
- 空港に併設された有料ホテル
- 近隣ホテル
- ラウンジ(カード会員向けや有料の休憩スペース)
便利なフレーズは以下のとおりです。
- Where is the nearest hotel? (一番近いホテルはどこですか?)
- Is there a hotel inside the airport? (空港の中にホテルはありますか?)
空港によっては、24時間営業の「仮眠カプセル」などが利用できる場所もあります。スタッフに聞いてみましょう。
渡航先の関係者へ遅延を報告する時の会話例
飛行機の遅延がわかったら、渡航先で自分を待っている関係者にも連絡が必要です。
電話をかけて相手が応答したら、”Hello. This is 〇〇.(こんにちは。私は〇〇です。)”と名乗り、それぞれのケースで状況を伝えましょう。
ツアー会社へ連絡する場合
パッケージツアーや団体旅行に参加している場合は、まずはツアー会社に連絡しましょう。
宿泊先や送迎車への連絡は、基本的にツアー会社がまとめて対応してくれます。
\会話の例/

My flight is delayed. I will arrive around 10 a.m.
(フライトが遅れています。午前10時ごろ到着します。)

Thank you for letting us know. We will inform the hotel and the driver.
(ご連絡ありがとうございます。こちらでホテルと送迎の方に伝えます。)
\音声を聞く/
宿泊先へ連絡する場合
個人で宿を予約している場合は、自分で連絡を入れる必要があります。
チェックインの時間が遅れるだけであれば、シンプルにその旨を伝えるだけで十分です。
\会話の例/

My flight is delayed. So I’ll arrive late.
(フライトが遅れています。よって到着が遅くなります。)

No problem. We’ll keep your reservation.
(問題ありません。ご予約はそのままにしておきます。)
\音声を聞く/
取引先へ連絡する場合
ビジネス出張で、現地の取引先と約束がある場合は、スケジュール変更の相談も添えて伝えましょう。
\会話の例/

My flight has been delayed. Can we change the meeting time?
(フライトが遅れています。会議の時間を変えられますか?)

Understood. Do you know what time you’ll arrive?
(承知しました。何時ころ到着の予定かわかりますか?)

Probably around 10 a.m.
(おそらく10時頃です。)
\音声を聞く/
“My flight has been delayed.”(現在完了形)を使うと、「遅延が決まり、今もその状況が続いている」 ことを表現できます。
「遅れている」という事実を報告するだけでなく、「だからスケジュールの変更が必要なんです」と、自然な流れで伝えられますよ。
チェックインの時間に遅れるなど、海外ホテルでのトラブル対応について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。 海外ホテルのトラブルを英語で解決!基本ステップと役立つ23フレーズ |
まとめ:フライトの遅延は手順に沿って対応すれば乗り切れる
海外での遅延トラブルは不安になるものですが、英語での対応の流れさえ知っておくだけで、状況に応じた行動が取りやすくなります。
この記事で紹介した英語フレーズを使って、1つずつ状況を整理しながら落ち着いて行動すれば、次に取るべきステップが見えてくるはずです。
困った時は、空港のスタッフや現地のツアー係員など、あなたをサポートしてくれる人に頼りましょう。
英語が得意でなくても、誠意を持って伝えようとすれば、きっと力になってくれるはずです。
安心して、次の目的地へ向かえますように。