どちらが有利?TOEIC IPテストと公開テストの違い

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「TOEICは公開テストとIPテストがあると聞いたが、違いはなんだろう…?」

「公開テストとIPテスト、どちらがスコアアップに有利…?」

あなたはこのような疑問をお持ちではないだろうか?

結論から言うと、公開テストは個人受験、IPテストは学校や職場での団体受験となる。設問形式は同じなので難易度に差はない。ただし、公式認定証が発行されるのは公開テストだけなので、就職・転職の場面で会社に公式認定証を提出する場合、注意が必要である。

この記事ではTOEIC 公開テストとIPテストの違いを詳細に解説していく。この記事を読めば試験の特徴が理解でき、どちらのテストを受けるか決められるようになるだろう。

1. TOEIC IPテストとは?

TOEIC Listening&Reading Testは英語コミュニケーション能力を測る資格試験である。TOEICは受験方法によって公開テストとIPテストの二種類に分けられる。

公開テストは個人受験である。申し込み、受験、結果確認までをすべて受験者個人が行う。受験から約3週間後にオンラインの結果発表、受験から約4週間後に公式認定証が郵送される。一般にTOEICと言うと、公開テストを指すことが多い。

IPテストは団体受験である。学校あるいは企業が10人以上の受験者を集め、その敷地内で試験を実施する。結果は約5営業日後にスコアレポートとして主催団体に提示される。IPテストは団体向けだから、自分が属している団体のIPテストしか受けられない。

したがって、あなたの通う英会話スクール、大学、あるいは勤める企業がIPテストを実施していれば、公開テストとIPテストのどちらを選ぶか迷うことになるだろう。しかし、おそらく多くの人はそういった団体に属していないので、通常は公開テストの一択になる。

もちろん、公開テストとIPテストは両方受験できる。公開テストを受けた翌週にIPテストを受けても良い。

2. TOEIC公開テストとIPテストの違い

TOEIC公開テストとIPテストの違いを表で見てみよう。

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公開テスト IPテスト
試験内容 新しい問題 過去問の再利用
申し込み 個人で行う 団体が行う
開催場所 指定の場所 団体の敷地
実施回数 年間10回 団体による
試験官 TOEIC協会 団体の担当
試験結果 約4週間後 約5営業日後
結果確認 個人宛に発表 団体宛に発表
スコア 公式認定証 スコアレポート

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公開テストとIPテストの最大の違いが試験内容である。公開テストはその都度新しい設問が用意されるが、IPテストは過去の試験問題の再利用である。

ただ、TOEIC公開テストは問題用紙の持ち帰りが禁止されている。過去問も売られていないので、私たちが過去の試験について知ることは実質的に不可能である。以前受けた公開テストと同じ設問をIPテストでたまたま解くことになっても、200問の試験を覚えているとは考えられない。この意味で、IPテストは過去問だから有利になる、といったことはない。

3. TOEIC IPテストに関するQ&A

筆者はTOEIC試験対策スクールを運営しており、IPテスト受験に関する相談をよく受ける。IPテストに関するよくある質問にQ&A形式で答えよう。

尚、以下は筆者の個人的な見解であり、TOEIC主催者の公式発表ではない。

3-1. TOEIC IPと公開テスト、どちらを受けるべき?

これまで見たように、IPテストと公開テストの実質的な違いは手続き面だけである。どちらもTOEIC試験に変わりはないため、有利・不利の差はない。日程的に都合の良いほうを受ければOKだ。

ただし、IPテストは公式認定証ではなく、スコアレポート(個人成績表)と呼ばれる形式で発行される。将来、公式認定証が必要になる可能性があれば、この点は注意しよう。

3-2.TOEICはIPテストのほうが簡単?

公開テストとIPテストは設問形式が同じだから、IPテストが特段有利になることはない。

ただ、スコアに影響のある要因を強いて上げるなら、試験を受ける時間帯だろう。公開テストは日曜日の13時開始と決まっているが、IPテストは団体によって日時その都度決められる。金曜日の夜など、疲れている時に受験する場合、体調がスコアに影響を与えるおそれがある。

3-3. TOEIC IPテストは旧形式試験を採用している?

TOEIC公開テストは2016年5月に内容の一部が変更され、新形式試験に改訂された。

IPテストは2017年3月の実施分まで旧形式試験を使用していたが、2017年4月以降は新形式試験を採用している。よって、現在は公開テスト・IPテスト共に新形式試験である。

3-4. TOEIC IPテストの結果は履歴書に書けるのか?

就職活動、あるいは転職の場面において、ほとんどの企業はIPテストもTOEICスコアとして認めている。

ただし、IPテストの結果は公式認定証ではなく「スコアレポート」なので、企業に公式認定証の提出を求められた場合、スコアレポートが受領されるかどうかは企業次第となる。

そのため、履歴書にIPテストのスコアを書く場合、「TOEIC 750点(IPテスト)」のように、IPテストであることを明記しておいたほうがいいだろう。また、迷ったら公開テストを受けておいたほうが無難だ。

3-5. 私の学校(会社)ではTOEIC IPテストを行っている?

IPテストをよく実施しているのは、大学、民間英語スクール、大手企業である。

あなたがこれらの団体に属している場合、IPテストが開催されている可能性がある。担当者に確認してみよう。

3-6. 自分が所属していない団体のIPテストに参加できる?

自分が所属していない団体のIPテストには参加できない。よその会社や学校のIPテストは受験できない。

よって、あなたの会社・大学・英会話スクール等がIPテストを実施していなければ、受験できるのは公開テストのみとなる。

3-7. IPテスト以外でTOEICを団体受験する方法はある?

団体でTOEICを受験する場合、IPテスト以外に「公開テスト団体一括」という制度を使える。詳細は以下のページから確認しよう。

4. まとめ

この記事ではTOEIC公開テストとIPテストの違いを解説してきた。

TOEIC試験に関する詳細はこちらの記事でも紹介している。よければご覧いただきたい。

Good luck!

参考文献: 

8 COMMENTS

あじさい

TOEIC IPテストの場合は公式認定証がないため、一部採用試験などでは認められない場合があります。認定証のコピーを提出しなければならないところもあるので、IPのスコアであると書いた方がいいです。

田邉竜彦

>あじさい様

ご指摘ありがとうございます。
内容の一部を訂正しました。

田邉竜彦

ご指摘ありがとうございます。
該当箇所の誤字、訂正しました。

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