英語多読の効果的な学習法

「多読が英語学習に効果的と聞いた。しかし、どんなやり方が自分に合っているのだろうか?」

多読に関する情報が少ないため、具体的な方法がわからず困っている方は多いだろう。

そこでトイグルでは、独学で勉強する社会人英語学習者を想定し、英語多読の方法を説明したい。はじめに全体像を示した後、効果、やり方、おすすめ教材を紹介していく。

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*目次

  1. 多読とは何か
  2. 多読の効果
  3. 多読のやり方 〜5つのステップ〜
  4. おすすめ教材
  5. まとめ

1. 多読とは何か

多読とは、大量の英語の本を読むことで、リーディング力を中心とした英語力を向上させる学習法である。

多読では、洋書あるいは多読用教材などから、学習者自ら読みたい本を選ぶ。週に1冊の完読を目標とし、内容を楽しみながら読書するだけで良い。

多読と逆のアプローチが精読である。

精読では、学習者は英文の詳細理解が求められる。知らない単語は辞書で調べ、文法を解析し、日本語に翻訳しながら丁寧に読み進める。

多読と精読の違いを比べてみよう。

多読と精読の違い

多読と精読は、現在の英語レベルで分けて導入すると効果的だ。英語に不慣れな初心者は精読で基礎力を養い、中級者以上は多読でインプット量を増やすことが望まれる。

2. 多読の効果

リーディング力の高い人は一般に、長いテキストを長時間読むことができる。

優れた読み手は大量の情報を前にしても、ほぼ無意識に単語・文法を処理し、文の流れから全体の構造を把握し、読解テクニックを用いて正しく内容を理解する。

多読は、これらリーディングに必要な様々な要素を改善させるアクティビティである。多読を通じて読解「量」を増やすことは、読解の「質」に直結する。

英語リーディングにおける多読のメリットをまとめよう。

*多読のメリット

  • 1語ずつ翻訳し意味をつなぎ合わせる読解法から脱する
  • 見ただけで意味を認識できるサイトボキャブラリーを増やす
  • リーディングのスピードが向上する
  • 文章の理解力が上がる

他にも、多読は単語力、文法力、ライティング力、モチベーションの向上など、総合的な英語力に役立つことが研究で明らかになっている。

日本人は学校英語で精読を中心に行ってきたせいか、多読に抵抗感を感じる人が少なくない。しかし、ある程度の英語力に達したら、多読は必ず取り入れたい学習法の1つである。

3. 多読のやり方 〜5つのステップ〜

多読の具体的な実践方法を5つのステップに分けて説明したい。

ステップ1: 目的を明確にする

多読を成功させる最大のポイントは、読書そのものを楽しむことにある。

「勉強」としての義務感を負わず、ワクワクしながら本を読む。「次はどの本を読もうかな」と自然に考えられるようになったら、あなたの多読プロジェクトは軌道に乗ったと言える。

英語力の向上は多読を楽しんだ「結果」である。読書そのものを目的とし、知的好奇心の刺激される感覚を味わっていこう。

ステップ2: 環境を作る

学校で多読が導入される場合、カリキュラムの一環として授業時間が用いられる。自宅学習もあるが、基本的には教師の管理のもと指導が進む。

一方、社会人は多読の環境を自ら作る必要がある。ここで最大の問題が時間だろう。

社会人が余裕を持って多読時間を設けられるのは稀である。しかし、多読はまとまった機会が必要だから、「スキマ時間」を使うと習慣化しない。

もし、あなたが多読に本気で取り組むなら、週に2〜3日間、多読の機会を予めスケジュールに入れてしまいたい。1回あたり最低1時間、15〜20分間の読書を3〜4回転行うのが理想だ。

ステップ3: 本を購入する

多読は英語を英語のまま理解する。対象となる教材は多読用教材ほか、英語圏で売られている雑誌、洋書、英文のマンガなど、なんでも構わない。

例えば、趣味に関する本なら、モチベーションを保ちながら読み進められる。自分がよく知っている分野なら、背景知識を活かしてスムーズに読解できる。

ただし、本の難易度には注意が必要だ。多読では最低でも98%の単語の意味がわかる本を選ぶ必要がある。これは、知らない単語が50ワード中平均1ワードの計算だ。

したがって、多読は精読よりも数段階やさしい本を選ぶべきである。おすすめ図書は後ほど『4. おすすめ教材』で紹介しよう。

ステップ4: 本を読む

ここまで準備ができたら多読をはじめよう。

多読はひとり静かに、集中して本を読む。質より量が大事だから、音読をせず、辞書を引かず、大体の理解でどんどん読み進める。

わからない単語は文脈から推測するか、無視して読み飛ばす。語句の98%を知っている本を選んでいるから、知らない単語は内容理解に影響を及ぼさないはずだ。

もし読解に詰まってしまうなら、その本はレベルが高すぎたことになる。思い切って読みやすそうな新しい本を手に入れよう。

ステップ5: 記録をつける

通常、著者は1つの本の中で統一された文章構成のもと、似た表現を繰り返し使って本を書く。

そのため、気に入った本は1冊まるごと読み切ることで、読解力や単語力の向上が期待される。

多読に慣れるまでは、読書記録をつけると良いだろう。ここでは本の内容を「覚える」のではなく、量にこだわり読んだページ数を記録する。

トイグルでは読書記録チャートを作成した。無料でダウンロードできるため、ぜひとも活用してほしい。

多読用記録チャート

4. おすすめ教材

オススメの多読用教材をレベル別に3冊紹介しよう。

*初心者向け: 宮沢賢治短編集

『宮沢賢治短編集』は『セロ弾きのゴーシュ』や『注文の多い料理店』など、宮沢の4作品を英語で収録した多読用教材である。

本書は語彙を1,300語に絞った簡単な英語が使われている。また、4つの短編をバラバラに読めるため、長文読解に慣れていない方でも取り掛かりやすい。

*中級者向け: Japan FAQ

Japan FAQは日本在住のアメリカ人デイビッド・セイン氏による、多読用教材である。

本書は日本の文化、習慣、地理、政治経済など、日本に関する話題がQ&A形式で紹介される。私たちが既に知っている話がほとんどだから、内容が頭に入ってきやすい。

使用語彙は2,000語、総単語数は21,650語。説明的な文体のため、TOEICやビジネス英語を目指す方にも有効である。

*上級者向け: Blue Ocean Strategy(ブルーオーシャン戦略)

Blue Ocean Strategyは『ブルーオーシャン戦略』の邦題で知られるビジネス書である。

ブルーオーシャンとは、競争の激化したレッドオーシャンを避け、市場に新しい価値を提供することで独自のポジショニングを取るマーケティング戦略を指す。日本企業は「iモード」や「QBハウス」がケーススタディとして取り上げられている。

本書は英語圏で販売されているビジネス書籍のため、上記の2作よりはるかに難易度が高い。

ただ、洋書としては比較的読みやすい部類に入る。TOEIC850点以上を目指す上級者はチャレンジしてみよう。

5. まとめ

当エントリーでは、英語の多読法を解説してきた。多読のポイントがわかったら、ぜひとも今日から実践してみよう。

“We learn to read by reading. (私たちは読書することで読書できるようになる) — Richard Day”

Good luck!

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