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英語の他動詞とは、目的語を取る動詞をいう。
例えば、make(…をつくる)、give(…をあたえる)、enjoy(…を楽しむ)などが他動詞に該当する。
この記事では英語の他動詞に関して詳細を説明したい。学習の参考になるはずだ。
1. 他動詞とは目的語を取る動詞
他動詞を理解するには、例を使うのがよい。次の英文を見てみよう。
- (1) We ate pizza. (私たちはピザを食べた)
文の構造を分解すると以下のようになる。
主語 | 述語動詞 | 目的語 |
---|---|---|
We | ate | pizza |
We(私たち)が主語(S)、ate(食べた)が述語動詞(V)、pizza(ピザ)が目的語(O)である。ate(eatの過去形)は他動詞なので、直後に目的語を伴う。
英文を理解する際、英語と日本語は語順が違う点に注意しよう。英語は「主語-動詞-目的語」に対し、日本語は「主語-目的語-動詞」の語順が基本である。
主語 | 目的語 | 述語動詞 |
---|---|---|
私は | ピザを | 食べた |
2. 他動詞の使い方
完全他動詞 | 不完全他動詞 | |
---|---|---|
目的語 | ◯ | ◯ |
補語 | × | ◯ |
他動詞は完全他動詞と不完全他動詞の2つの種類がある。
完全他動詞は目的語のみを取るのに対し、不完全他動詞は目的語に加えて補語を取る点に違いがある。
以下、それぞれの例を見ていきたい。
2-1. 完全他動詞
- (2) I found a wallet in my neighborhood. (私は近所で財布を見つけた)
- (3) I gave him feedback on his LinkedIn profile. (私は彼にリンクトインのプロフィールについて意見を述べた)
- (4) Mary based her decision on her emotions. (メアリーは意思決定を感情に基づいてする)
いずれの完全他動詞の例。(2)は目的語を1つ、(3)は目的語を2つ取る動詞。
(4)は完全自動詞でありながら、副詞語句を義務的に必要とする例。副詞語句(on her emotions)がなければ文として容認されない(Mary based her decision.は不可。)
2-2. 不完全他動詞
- (5) I will make you happy. (私はあなたを幸せにします)
- (6) Someone painted the wall pink. (誰かが壁をピンク色に塗った)
- (7) People consider tofu a healthy alternative to meat. (人々は豆腐を肉の健康な代替品と考える)
いずれも不完全他動詞の例。(5)は「OをCの状態にする」の意味。いわゆる第五文型(SVOC)の代表的な用法。
(6)は結果構文とも呼ばれる。誰かが壁を塗り、その結果として壁がピンク色になった。
(7)は「OをCと思う」の意味。目的語と補語の間にはto beの省略があると考えてもよい。
- (7′) People consider tofu to be a healthy alternative to meat.
3. 注意すべき他動詞の使い方
他動詞の使い方について、句動詞の用法を中心に、注意点を述べておきたい。
3-1. 他動詞+副詞辞
- (8) I turned on the television. (私はテレビをつけた)
他動詞に副詞辞が組み合わさることがある。動詞全体は他動詞のはたらきをする。turn onは「(電気・ガス・テレビなどを)つける」の意味。
3-2. 他動詞+目的語+副詞辞
- (9) We saw her off at the airport. (私たちは彼女を空港で見送った)
他動詞+目的語に副詞辞が組み合わさることがある。動詞と副詞辞は必ず分離させる(We saw off her…は不可)。動詞全体は他動詞のはたらきをする。
3-3. 他動詞+名詞句+前置詞
- (10) Clothing has protected people from the sun. (衣服は太陽から人々を保護している)
他動詞+名詞句に前置詞が組み合わさることがある。動詞全体は他動詞のはたらきをする。
参考: 英語の他動詞一覧
achieve (獲得する) | address (宛名を書く) |
admire (称賛する) | affect (影響する) |
avoid (避ける) | build (建てる) |
buy (買う) | carry (運ぶ) |
catch (つかむ) | complete (完成させる) |
consider (よく考える) | create (造る) |
cut (切る) | damage (傷つける) |
describe (特徴を述べる) | design (設計する) |
discuss (話し合う) | enjoy (楽しむ) |
exchange (交換する) | expect (予想する) |
express (表現する) | find (見つける) |
get (手に入れる) | give (与える) |
have (持つ) | hear (聞こえる) |
hire (賃借する) | hit (打つ) |
include (含む) | introduce (紹介する) |
keep (保つ) | know (知っている) |
like (好きである) | maintain (保つ) |
make (つくる) | mention (言及する) |
prevent (妨げる) | produce (産み出す) |
provide (提供する) | raise (上げる) |
reach (着く) | receive (受け取る) |
remember (覚えている) | remove (取り去る) |
see (見る) | sell (売る) |
support (支持する) | take (持っていく) |
use (使う) | want (…したい) |
(参考: Collins Cobuild English Grammar)
*まとめ
この記事では、英語の他動詞について詳細を解説してきた。
内容をまとめると次のようになる:
- 他動詞は目的語をとる動詞
- 他動詞は受動態にできる
- 完全他動詞はSVOやSVOOの文をつくる
- 不完全他動詞はSVOCの文をつくる
- 他動詞に副詞辞が組み合わさることがある
トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。
Good luck!