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英語の命令形とは、動詞の原形で始まり、相手に命令、依頼、助言などをする際に用いる文である。
英語を勉強しているあなたは、次のような疑問を持っていないだろうか?
- 命令形の使い方がよくわからない…
- 命令形が出ると訳し方がわからなくなる…
- 文法問題で命令形が苦手…
そこでトイグルでは、命令形について詳細を解説していきたい。学習の参考になるはずだ。
1. 命令形は命令、依頼、助言などに使う
英語の命令形について知るには、実際の例を見てみるのがよい。
まず、命令形はその名の通り、相手に何かの命令をする際に使う。次の文は「動くな!」と警告を発しているものである。
- (1) Don’t move! (動くな!)
しかし、実際の世界では、命令形を命令以外の場面に用いることが多い。例えば、次の文は形式上は命令形だが、内容的には相手に何かを依頼しているものである。
- (2) Give me a hand. (手を貸してください)
命令形は相手に助言をする際に使うこともある。次の文は「サプリメントを摂取してください」と健康上のアドバイスをしている。
- (3) Take vitamin supplements. (ビタミンのサプリメントを飲んでください)
さらに、命令形は相手への好意をあらわす際にも使う。次の文は「良い1日を!」の意味で、店員などが客と別れる時に用いるフレーズである。
- (4) Have a good day! (良い1日を!)
このように、命令形は必ずしも威圧的ではなく、むしろ「まだ起こっていないことを相手にしてもらう」といった程度の意味を持った形式である。
それでは、命令形はどのような使い方をするのだろうか? 以下、例文とともに見ていこう。
2. 命令形の使い方
命令形は通例、動詞の原形で始まる文である。主語は潜在的に存在するものの、ほとんどの場合、省略される。
命令形の基本的な使い方を見ていこう。
2-1. 肯定の命令形
- (5) Mind the gap. (すき間にご注意ください)
- (6) Be careful. (お気をつけください)
(5)は一般動詞を使った命令形の例である。Mind the gap.(<車両とホームの>すき間にご注意ください)は、イギリスやカナダの駅でよく放送される。
(6)はbe動詞を使った命令形の例である。命令形の潜在的な主語はYouだが、主語が省略されて動詞の原形が使われるので、Beで文をはじめる。
2-2. 否定の命令形
- (7) Don’t worry. (心配しないでください)
- (8) Don’t be shy. (恥ずかしがらないで)
- (9) Never use public wifi for online shopping. (オンラインでの買い物に公共のワイファイを使わないでください)
命令形の否定形は、通例、<Don’t+動詞の原形>であらわす。(7)は一般動詞を使った否定の命令形の例である。(8)の例に示されているように、be動詞の場合もDon’tを用いる。
(9)のように、Don’tの代わりにneverを用いる場合もある。
3. 命令形に関する発展的な知識
命令形に関する発展的な知識について、紹介していきたい。
3-1. 命令形+and/or
- (10) Click this button, and you will enter the recording mode. (このボタンをクリックしてください、そうすれば録画モードに入れるでしょう)
- (11) Tell me the truth, or I will call the police. (真実を話してください、さもなければ警察を呼びます)
<命令形+and>は「〜してください、そうすれば…」の意味で使われる。
<命令形+or>は「〜してください、さもなければ…」で警告を発する際に使われる。
3-2. 命令形の主語を明示する場合
- (12) You shut up! (黙れ!)
- (13) Mary, you wash the dishes, and Ken, you clean the room. (メアリー、あなたがお皿を洗いなさい、そしてケン、あなたが部屋を掃除しなさい)
- (14) Somebody open the window. (どなたか窓を開けてください)
場合によって、命令形の主語を明示することがある。
(12)は主語Youを明示することで、いらだちや怒りをあらわにしている。(13)は相手が複数いる状況で、命令の対象となる人物を区別するものである。(14)のように不特定の人々に向けた命令をすることもある。
3-3. 命令形の付加疑問
- (15) Hurry up, will you? (急いでくれませんか)
- (16) Don’t offend people, will you? (人を怒らせないでくださいね)
命令形に付加疑問をつけることができる。
通常、疑問詞はwill you?、won’t you?、would you?が使われる。can you?、can’t you?、could you?が使われることもある。(16)のように否定の命令形の場合、付加疑問はwill you?がつく。
3-4. Letを使った命令形
- (17) Let me know if you have other questions. (もし他の質問があれば知らせてください)
- (18) Let’s get started. (はじめましょう)
letによる命令形は、日常的な会話や文章でよく使われる。
文法的な観点で言えば、letの場合も主語youの省略があることに変わりない。ただ、意味的な観点で言えば、命令の対象がlet直後の語に向けられる。
例えば、(17)は「私(me)に知らせてください」、(18)は「私たち(us)と一緒にはじめましょう」の意味である。
3-5. 他の様々な命令形
- (19) Please be seated by 1:20 p.m. (午後1時20分までに着席してください)
- (20) Attention please! (ご注目ください)
- (21) Careful! (気をつけて)
その他、命令形のマイナーな用法を紹介したい。
(19)は受動態の命令形である。seatは「着席する」の意味の動詞なので、be seatedで「着席してください(=あなたが着席された状態になってください)」の意味になる。
(20)は動詞を持たない命令形、(21)は形容詞単体を命令形に使うものである。いずれも会話に見られる表現といえる。
4. まとめ
この記事では、英語の命令形について詳細を解説してきた。
内容をまとめると次のようになる:
- 命令形は命令、依頼、助言などに使う
- 命令形は必ずしも威圧的な意味があるわけではない
- 命令形は通例、動詞の原形ではじまる
- 命令形の主語は通例、省略される
- 否定や受動の命令形がある
トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。
Good luck!
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