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「TOEICを初めて受験するが、平均点はどのくらいなのだろうか…?」
「自分と同じ社会人(学生)はどのくらいのTOEICスコアを取れるのだろう…?」
あなたはこのような疑問をお持ちではないだろうか。
そこでトイグルでは、TOEIC平均点の詳細を解説していく。リスニング・リーディングの平均点、スコアの分布、学生・社会人の平均点、国別の平均点など、スコアを様々な角度で分析していこう。
この記事を読めば、TOEIC目標設定の目安が得られるはずだ。
*目次
1. TOEIC平均点は580点
はじめに、TOEIC試験全体の平均点を見ていこう。データは2017年に実施された10回の公開テストを対象としている。
実施回 | リスニング平均 | リーディング平均 | 合計 |
第226回(2017年12月) | 325.7 | 261.6 | 587.2 |
第225回(2017年11月) | 317.4 | 259.7 | 577.0 |
第224回(2017年10月) | 326.6 | 262.5 | 589.1 |
第223回(2017年9月) | 316.4 | 260.7 | 577.1 |
第222回(2017年7月) | 313.6 | 267.6 | 581.2 |
第221回(2017年6月) | 319.3 | 260.2 | 579.4 |
第220回(2017年5月) | 321.5 | 265.3 | 586.8 |
第219回(2017年4月) | 323.3 | 261.7 | 585.0 |
第218回(2017年3月) | 309.8 | 259.4 | 569.2 |
第217回(2017年1月) | 310.1 | 264.2 | 574.3 |
(「公開テスト 平均スコア・スコア分布 一覧」より筆者作成)
ここから、TOEIC平均点はおおよそ次のように計算できる。
- TOEICの平均点: 580点
- TOEICリスニングセクションの平均点: 318点
- TOEICリーディングセクションの平均点: 262点
TOEIC全体の平均点は580点。リスニングの平均点は318点と、リーディングの平均点262点よりも約50点高いスコアが出ている。
2. TOEICスコアの分布
TOEICスコアの分布を見ていこう。
次の図は、第226回TOEIC公開テストのスコア分布をグラフにしたものである。横軸が50点刻みのTOEICスコア、縦軸がそのスコアを取った受験者の人数を表す。
(「平均スコア・スコア分布 詳細 (第226回)」より筆者作成)
「545〜595点未満」のスコアレンジに最も多くの受験者が属している。これは、TOEIC平均点が580点である事実とも一致する。TOEIC受験経験のある方は、自分がどの辺りの位置にいるか確かめてみよう。
3. 学生・社会人のTOEIC平均点
職業別のTOEIC平均点を見ていこう。
3-1. 社会人は学生よりTOEIC平均点が高い
次の図は社会人と学生のTOEICスコア平均を比較したものである。
(「TOEIC® Program DATA&ANALYSIS 2016」より筆者作成)
公開テストでは、社会人の平均点が607点に対して、学生の平均点は562点と、社会人の平均が学生を上回った。IPテストでも同様に、社会人(企業・団体受験)の平均点が484点、学生(学校受験)の平均点は437点と、社会人の平均が学生を上回っている。
尚、本データの「学生」は大学生だけでなく、小学生・中学生・高校生・短大生・大学院生・専門学校生等を含む。
3-2. 大学生のTOEIC平均点は568点
次の図は大学生のTOEIC平均スコアを比較したものである。
(「TOEIC® Program DATA&ANALYSIS 2016」より筆者作成)
大学生のTOEIC平均スコアは公開テストとIPテストで大きく異なる。
公開テストの大学生平均は568点で、これは全体の平均点580点に近い。
一方、IPテストの大学生平均は443点だった。うち、大学1年生の平均は427点、大学2年生の平均は438点、大学3年生の平均は482点、大学4年生の平均は502点と、学年が上がるごとに平均点が上がる傾向にある。しかし、それでもIPテストの平均点は公開テストに及ばない。
公開テストは個人受験なので、多かれ少なかれTOEICに関心のある学生が受験する。一方、IPテストは団体受験なので、TOEICに関心がない人が、学校の方針で義務的に受験することもあるだろう。そのような背景の違いがスコアに表れているのかもしれない。
3-3. 社会人は年次が上がるとTOEIC平均点が下がる
次の図は、社会人のTOEIC平均点を年次別に分けたものである。
(「TOEIC® Program DATA&ANALYSIS 2016」より筆者作成)
TOEIC平均点が最も高いのが内定者の551点。新入社員は498点と落ちるが、入社2〜5年目は507点と500点台に戻る。その後、入社6〜10年目は478点、入社11年目以上の人が452点と徐々に落ちていく。
しかし、役職別にTOEIC平均点を見ると、派遣社員を除き、役職の高さとスコアが概ね一致する。
(「TOEIC® Program DATA&ANALYSIS 2016」より筆者作成)
大企業では、TOEICスコアは昇進の必須条件になることも多い。入社時には皆高いスコアを持っており、その後役職に就く人は英語学習を継続するが、そうでない人は学習に消極的、ということだろうか。
4. 国別のTOEIC平均点
TOEICは日本だけでなく、世界各国で実施されている国際的な試験である。49カ国の国別TOEIC平均点を比較しよう。
順位 | 国名 | TOEIC平均点 |
1位 | カナダ | 833点 |
2位 | ドイツ | 789点 |
3位 | スイス | 783点 |
4位 | ベルギー | 782点 |
5位 | チェコ共和国 | 767点 |
6位 | コスタリカ | 756点 |
7位 | イタリア | 744点 |
8位 | ヨルダン | 732点 |
9位 | レバノン | 729点 |
10位 | フランス | 720点 |
(中略) | ||
19位 | 韓国 | 679点 |
(中略) | ||
41位 | 日本 | 516点 |
(中略) | ||
49位 | インドネシア | 397点 |
(「2016 Report on Test Takers Worldwide: The TOEIC® Listening and Reading Test」より筆者作成)
第1位はカナダの833点。2位から10位の国はいずれも700点台が続く。
TOEIC受験者のおおよそ8割は日本と韓国に集中している。韓国のTOEIC平均点は679点で19位、日本は516点で41位である。
尚、本データは2016年の実施回を対象としている。同年5月には日本と韓国を対象に試験問題の改訂が行われたが、スコアは統計処理が加えられるので、理論上は改訂前後のスコアを世界各国で比較できる。国によってTOEIC受験者の層が異なるのも事実だが、それにしてもTOEIC研究が盛んな日本で、スコアの低さが際立っているのは何故だろうか。
5. まとめ
この記事ではTOEIC平均点を様々な角度からまとめてきた。
公開テストに限定すれば、TOEICスコアの平均は次のようになる:
- TOEIC平均点: 580点
- 社会人のTOEIC平均点: 607点
- 学生のTOEIC平均点: 562点
Good luck!
(「TOEIC」は米国Educational Testing Service(ETS)の登録商標です)
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