海外のホテルにチェックインした後、「予約した禁煙室なのにタバコの匂いがする」「隣の部屋がうるさくて眠れない…」といったトラブルに遭遇することがあります。
英語で部屋の変更をお願いしたいけれど、うまく伝えられるか不安になる人も多いはず。
私も初めてアメリカのホテルに滞在した時、隣の部屋から夜遅くまで騒ぐ声が聞こえてきて全く眠れませんでした。
「どう説明すればいいのか分からない」という理由で我慢してしまい、翌日は寝不足でつらい思いをしたものです。
しかし、その後世界数十カ国を旅することで、ホテルの部屋変更は中学レベルのシンプルな英語で十分伝わることがわかりました。
この記事では、部屋変更の理由が簡潔に伝わる英語フレーズと、スムーズな部屋変更のための3ステップを解説します。紹介する例文をそのまま使って、快適なホテル時間を手に入れましょう。
そのまま使える!部屋を変えたい理由を伝えるフレーズ集
フロントスタッフに今困っている状況をシンプルに伝えましょう。
予約内容と違う部屋だった場合

Excuse me. This room is different from my reservation.
(すみません。この部屋は予約と違います。)
確認した予約メールをスマホに表示して見せると、スムーズに対応してもらえます。
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設備不備やトラブルが原因の場合

The air conditioner doesn’t work.
(エアコンが動きません。)
“X doesn’t work.”という表現を使うと、機械の不具合を簡単に伝えられます。
- ドライヤー:hair dryer
- テレビのリモコン:TV remote
- バスルームの電気:the lights in the bathroom
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海外では以下のようなトラブルが生じる可能性もあります。
- The shower is not warm. (シャワーがあまり温かくないです。)
- There is hair in the bathtub. (バスタブに髪の毛があります。)
- There is something in the trash can. (ゴミ箱に何か入っていますよ。)
清掃などの対応に時間がかかる場合は、部屋の変更を依頼しましょう。
騒音問題で部屋を変えたい場合

The room next to mine is very noisy.
(隣の部屋がとてもうるさいです。)
場合によって、夜遅くまで音楽や大声が聞こえてくることがあります。睡眠の妨げとなるため、遠慮なくフロントスタッフに伝えましょう。
隣の部屋からの騒音以外の場合、以下の表現を使ってみてください。
- The air conditioner is making strange noises. (エアコンから変な音がします。)
- I hear loud voices from the elevator area. (エレベーターのあたりから大きな声が聞こえます。)
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禁煙・喫煙室の変更を依頼する場合

I booked a non-smoking room. But this room smells like smoke.
(禁煙ルームを予約しました。ですがこの部屋はタバコのにおいがします。)
リラックスしてホテル滞在を楽しむためにも、我慢せずに伝えてください。予約確認メールを見せると対応がスムーズになりますよ。
\音声を聞く/
ほかにも、海外ホテルのトラブルに対応できる英語フレーズを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。 海外ホテルのトラブルを英語で解決!基本ステップと役立つ23フレーズ |
ホテルスタッフとの会話の流れ3ステップ
部屋を変えたいとき、どんな流れで伝えればいいか不安な人も多いと思います。
ここでは、「①状況説明 →② リクエスト → ③お礼」という3ステップで、スタッフとの会話の流れをシミュレーションしましょう。
ステップ1:部屋番号と今の状況を簡潔に伝えよう
まずは自分の部屋番号と、今どんな問題が起きているかを伝えましょう。

Good evening. How can I help you?
(こんばんは。いかがなさいましたか?)

I’m staying in Room 203. The air conditioner doesn’t work.
(203号室に宿泊しています。エアコンが動きません。)
慌てないよう部屋番号をメモに書いておくと安心です。電話のときは “This is room 203.”と伝えて、落ち着いてゆっくり話しましょう。
\音声を聞く/
①2ケタの場合
例:23号室…Room twenty-three
②3ケタの場合
例:203号室…Room two-oh-three
123号室…Room one twenty-three
※「0」は oh(オー) または zero(ズィーロウ) と発音します。
③4ケタの場合は、1桁ずつ区切って読むのが一般的です。
ステップ2:部屋の変更をリクエストしよう
問題が伝わったら部屋を変えてほしいことをお願いしましょう。”Could you〜?”を使うと丁寧でやわらかい表現になります。

Could you change my room?
(部屋を変えていただけますか?)

I’ll check which rooms are currently available.
(現在空いている部屋を確認いたします。)
“I want to change the room.”では主張や願望が強く表現されるため、子どもが自分の要求を伝えているような印象を与えてしまいます。
「pleaseをつけると丁寧になる」と考えている方は多いでしょう。たしかに、丁寧さは表現できるものの、場合によって強めな印象を与えることがあります。Could you〜? のような言い方を覚えておきましょう。
\音声を聞く/
ステップ3:お礼を伝えて良好な関係を築こう
対応してもらえたら、必ず感謝の気持ちを伝えましょう。

Your new room is ready. The bellhop will take you there now.
(新しいお部屋の準備ができました。ボーイがすぐにご案内します。)

Thank you for your help.
(ご対応、ありがとうございました。)
一言のお礼がスタッフとの信頼関係を深め、その後のホテル滞在をより心地よくしてくれます。
bellhopはホテル内の案内や荷物を運ぶのを手助けするスタッフで、bellboyとも言います。
\音声を聞く/
部屋変更を断られた時の対処法と交渉フレーズ
部屋を変えてほしいとお願いしても、すぐには対応してもらえないこともあります。しかし、落ち着いて丁寧に伝えれば「代替案」を出してもらえることもあります。
ここでは断られたときの3つの対応パターンと、簡単に伝えられる英語フレーズを紹介します。
丁寧に再度お願いする場合
一度断られても、状況を詳しく伝えることで対応してもらえる可能性が高まります。

I can’t sleep with this noise. Could you help me with this problem?
(この騒音では眠れません。この問題について助けていただけますか?)
冷静に困っている状況を伝えて、声を荒げずに相談する姿勢を見せると効果的です。
\音声を聞く/
代替案を提案してもらう場合
部屋の変更ができなくても、ホテル側が別の方法で問題を解決してくれることがあります。

Are there any other options?
(他に選択肢はありますか?)
騒音などのトラブルの場合、以下のような代替案をホテルから提案されることがあります。
- 騒音の原因となっている宿泊客への注意
- 耳栓やアイマスクなどのアメニティ提供
- 翌日の部屋変更の予約
- 料金の一部返金やサービス券の提供など
代替案が提示された場合は、“Thank you for finding a solution.(解決策を見つけていただき、ありがとうございます。)”と感謝の気持ちを伝え、提案内容をしっかりと確認してから受け入れるかどうかを決めましょう。
\音声を聞く/
マネージャーへの相談を求める場合
フロントスタッフでは解決が困難な場合、上司への相談をお願いできます。

I’d like to speak with a manager. It’s about this situation.
(マネージャーとお話ししたいです。この状況についてです。)
“I’d like to〜 (〜したい)”という丁寧な表現を使うことで、強く主張する印象を与えずに済みます。ホテル側を責めるのではなく「相談したい」という前向きな気持ちを伝えられますよ。
\音声を聞く/
まとめ:快適なホテル生活を送るために遠慮なく変更をお願いしよう
海外のホテルでは、困ったことがあれば遠慮せずにスタッフに伝えましょう。英語が苦手でも、丁寧にお願いする姿勢で簡潔な英語を使えば、きっと伝わります。
勇気をもって相談することで、貴重な海外ホテルの時間が快適なものに変わるはずです。
この記事で紹介したフレーズや会話の流れを参考に、安心して部屋の変更をお願いしてみてください。
あなたの旅がより心地よく、楽しいものになりますように。