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英語のいわゆる未来完了進行形とは、will (shall) have been doingの形であらわされるものである。
未来完了進行形はマイナーな用法のため、市販の文法書で取り上げられることが少ない。
英語を学習しているあなたは、次のような疑問を持っていないだろうか?
- 未来完了進行形とは何なのかわからない…
- 未来完了進行形をいつも適当に訳している…
- 未来完了進行形を正しく使えるようになりたい…
そこでトイグルでは、英語の未来完了進行形について、詳細を解説していく。他のどの文法書より詳しく説明するため、参考になるはずだ。
1. 未来完了進行形は未来の基準時までの動作の継続をあらわす
未来完了進行形について理解するには、例を使うのがわかりやすい。次の英文を見てみよう。
- (1) I will have been waiting here for three hours by six o’clock.
(6時にはここで3時間待ったことになります)
話し手は「6時にはここで3時間待ったことになります」と述べている。
これをイラストにすると次のようになる。
発話しているのは現在、「6時」という基準時まで、「待つ」という動作が継続し、それが「3時間」になるということになる。
このように、未来完了進行形は「未来の基準時まで動作が継続している様子」をあらわす。
2. 未来完了進行形の使い方
未来完了進行形には、大きく分けて2つの使い方がある。
継続 | 未来のある時点までの動作の継続 |
反復 | 未来のある時点まで反復的に起こる動作 |
1つずつ解説したい。
2.1. 未来のある時点までの動作の継続
- (2) I will have been working at the company for five years next month.
(来月でこの会社に5年間務めたことになります) - (3) On April 2, 2040, we shall have been living in this house for exactly thirty years.
(2040年4月2日にて、私たちはこの家にちょうど30年住んだことになる) - (4) They will have been touring for six months before they get to Japan.
(日本に着く前、彼らは6ヶ月間ツアーしていたことになる)
未来完了進行形は、「…していたことになる」の意味で、未来のある時点までの動作の継続をあらわす。
(2)は「来月でこの会社に5年間務めたことになります」と述べられている。基準時は「来月」、出来事が継続する期間は「5年間」である。
(3)は「2040年2月にて、私たちはこの家に30年住んだことになる」と述べられている。基準時は「2040年4月2日」、出来事が継続する期間は「30年間」である。
(4)は「日本に着く前、彼らは6ヶ月間ツアーしていたことになる」と述べられている。基準時は「日本に着く前」、出来事が継続する期間は「6ヶ月間」である。
未来完了進行形では、基準時を(2)のようなby句であらわすことが多い。
他にも、(3)のようなonではじまる句、(4)のようなbeforeではじまる節も使用できる。
注: (3)の出典もFrankだが、「1972年4月2日」と日付が古く、直感的に伝わりにくいと思ったため、引用者が日付を変更して掲載した。
2.2. 未来のある時点まで反復的に起こる動作
- (5) By the end of the month he will have been climbing mountains for twenty years.
(今月末で、彼は20年間山登りをしていたことになるだろう)
出典: 実例英文法
未来完了進行形は、瞬発的に出来事が起こる動詞の場合、未来のある時点まで反復的に起こる動作の解釈を持つ。
(5)は、山登りを繰り返し行った様子を示している。20年間、ずっと山登りをしていたわけではない点に注目しよう。
3. 未来完了形と未来完了進行形の違い
- (6) As of next August, I will have studied chemistry for ten years.
(この8月で化学を研究して10年になります) - (7) As of next August, I will have been studying chemistry for ten years.
(この8月で化学を10年間研究していたことになります)
未来完了形が動作の継続をあらわす場合、未来完了進行形とは、微妙なニュアンスの変化が生じることがある。
(6)は未来完了形を使った文である。話し手は「化学を研究して10年になる」と事実を述べている。
一方、(7)のように未来完了進行形を用いると、「化学の研究をして10年になり、それが今後も続くだろう」と考えているニュアンスがある。
4. 未来完了進行形のつくり方
未来完了進行形: will/shall have been -doing
I | will (shall) | have been | doing |
You | will | have been | doing |
He / She / It | will | have been | doing |
We | will (shall) | have been | doing |
You | will | have been | doing |
They | will | have been | doing |
未来完了進行形は、助動詞will(またはshall)にhave been doingを組み合わせた形をとる。
助動詞は、通例、will を用いる。ただ、1人称の主語では shall も可能。
時制の一致が起こる場合、未来完了進行形は will have been living から would have been living のように、助動詞の時制が過去に転移する。
様々な文献で指摘されているように、未来完了進行形は形式が複雑なため、実際に使用されることはあまりない。
5. まとめ
この記事では、英語の未来完了進行形について詳細を解説してきた。
内容をまとめると次のようになる:
- 未来完了進行形は will have been doing の形をとる
- 未来のある時点までの動作の継続をあらわす
- 未来のある時点まで反復的に起こる動作をあらわすこともある
- 未来完了形と比べて「今後も続く」の含みがある
- 使用頻度はあまり多くない
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