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前置詞inの使い方!覚え方のポイントは「内部」のイメージを理解すること

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英語のinとは、in Tokyo(東京で)やin December(12月に)などを典型的な用法とする前置詞である。

inは複数の意味を持つ多義語であり、使い方を覚えるのが難しい。英語を勉強しているあなたは、「inの用法がわからない」とお悩みではないだろうか?

そこでトイグルでは、前置詞inの使い方について詳細を解説していく。inと他の前置詞の違いも紹介するため、英語初級者から上級者まで、学習の役に立つはずだ。

1. 前置詞inの中心的な意味は「内部」

前置詞in

inを辞書で調べると、ジーニアス英和辞典には18、オックスフォード英英辞典にも18、ロングマン英英辞典には28もの意味が載っている。一般参考書にも複数の用法が掲載されており、inは英語学習の壁の一つである。

実は、英語の前置詞は多くの場合、一つの核となる意味があり、それが比喩的に派生して複数の用法に発展した。inの中核的な意味は「内部」であり、ほとんどすべての用法がこのイメージで解釈できる。

「内部」の概念を理解するため、inを使った2つの例を見てみよう:

  • in a park (公園の中で)
  • in a house (家の中で)

上の例文(in a park)は、公園の広い敷地を「面」と見立て、その内部にいる様子を示す。ここから、「公園の中で」の解釈が生まれる。

下の例文(in a house)は、家を立体感のある「空間」と見立て、その内部にいる様子を示す。ここから、「家の中で」の解釈が生まれる。

inには他にも複数の用法があるが、いずれも「内部」の拡張で理解できる。以下、inの使い方の詳細を見ていこう。

2. 前置詞inの使い方

前置詞inは「内部」を中心的な意味として、そこから様々な用法に派生する。トイグルでは、前置詞inの意味ネットワークを次のように定義した。

前置詞inの意味ネットワーク

用法を1つずつ見ていこう。

2-1. 場所や位置を表すin

場所や位置を表すin
  • (1) She arranged the flowers in a vase. (彼女は花びんに花を生けた)
  • (2) I live in Japan. (私は日本に住んでいる)
  • (3) The sun rises in the east. (太陽は東から昇る)
  • (4) Customers are waiting in line. (客が列になって並んでいる)

(1と3はOALD)

inの持つ「内部」のイメージがもっとも典型的に用いられるのが、場所や位置を表すinである。

(1)は物理的空間(小)を表すin。花は花びんの中にある。

(2)は物理的空間(大)を表すin。日本を1つの面(空間)として捉え、その中に住んでいる様子を表す。

(3)は方向を表すin。日本語は「太陽は東から昇る」と言うが、英語ではinを使う点に注意しよう(fromは誤り)。

(4)は配列を表すin。列を遠目から見れば空間のように見えることから、inが使われる。

形状を表すin
Students are sitting in a circle(学生は円になって座っている)のように, inは形状を表す際にも使われる. 学生たちは円の内側にいるわけではなく, 円を描いて座っている点に注意.

2-2. 時間を表すin

時間を表すin
  • (5) The academic year usually starts in September. (年度はたいてい9月に始まる)
  • (6) Attendances at the pool always fall in winter. (プールの入場者は冬に落ちる)
  • (7) She learnt to drive in three weeks. (彼女は運転を3週間で学んだ)
  • (8) We’re meeting in two days. (私たちは2日後に会うだろう)

(5, 6, 7はOALD)

inは「内部」のイメージは比喩的に解釈され、時間を表す用法にも使われる。時間的な長さが空間として捉えられ、その中にいる感じだ。

(5)はを表すin。他にも、in 1974というように、inは年を表す際にも使われる。

(6)は季節を表すin。冬という季節が1つのまとまりを持った時間として捉えられている。

(7)は終点(過去)を表すin。例文の「3週間」は、彼女が運転を始めてから経過した時間を示す(現在から過去にさかのぼって3週間前、ではない)。

(8)は終点(未来)を表すin。例文は、今から数えて2日目の期間が終わった時点(=あさって)を示している(2日以内、ではない)。

漠然とした期間を表すin
I’ve never seen that man in my life.(あの男性を人生で見たことがありません)のように, inは漠然とした期間を表す際にも使われる.

2-3. 服装や色を表すin

服装を表すin
  • (9) You look very smart in that suit. (あのスーツを着るときちんとして見えます)
  • (10) Who is that man in the hat? (あの帽子の男性は誰ですか?)
  • (11) Do you have this shirt in an extra large size? (このシャツのXLサイズはありますか?)
  • (12) She was dressed all in white. (彼女は真っ白のドレスを着ている)

(9, 11, 12はOALD)

inの持つ「内部」のイメージは、服装や色を表す際にも使用する。

(9)は服装を表すin。スーツという服装を空間に見立て、人がその中にいるといったニュアンスで捉えられる。

(10)は帽子を表すin。He went out in his blue shoes. (彼は青い靴で出かけた)のように、靴にもinが使える。

(11)はサイズを表すin。small(S)、medium(M)、large(L)などに使える。

(12)はを表すin。他にも、in black(黒)、in green(緑)、in blue(青)のように言える。

道具・材料を表すin
He wrote in pencil.(彼は鉛筆で書いた)のように, 道具・材料を表すinもある.

2-4. 状態や心理を表すin

状態や心理を表すin
  • (13) He’s in deep trouble. (彼は大変なトラブルの真っ只中だ)
  • (14) She was in love with him. (彼女は彼に惚れている)
  • (15) She works in marketing. (彼女はマーケティングの仕事をしている)
  • (16) Oranges are rich in vitamin C. (オレンジはビタミンCが豊富だ)

(Oxford Advanced Learner’s Dictiinary)

inの持つ「内部」の意味は、モノの状態や、ヒトの心理を表すことにも使える。

(13)は状態を表すin。「大変なトラブル」が空間として捉えられ、その内部にいる様子が示されている。

(14)は心理を表すin。「彼を好き」の心理状態の中にいる、の意味。

(15)は従事を表すin。マーケティングという分野の中にいることから、その仕事に従事していると解釈される。

(16)は範囲を表すin。オレンジが、ビタミンCという範囲の中で、rich(豊富な)状態であるの意味。

方法・手段を表すin
Most of the programmes are broadcast in English. (番組のほとんどは英語で放送される)のように, inは方法や手段を表す時にも使える.

3. inと他の前置詞の違い

inは他の前置詞と比較することにより、用法の違いがいっそう際立つ。

ここでは、inとintoの違い、inとwithinの違い、inとduringの違い、時間帯を表すinとonの違い、場所を表すinとonの違いについて説明したい。

3-1. inとintoの違い

inと似た用法の前置詞にintoがある。どちらも様々な用法があるが、inは静的、intoは動的な様子を表すことが多い。例を見てみよう。

  • He ran in the room. (彼は部屋の中で走った)
  • He ran into the room. (彼は部屋に走って入った)

(The Semantics of English Prepositions)

上の例文(ran in the room)は前置詞inが使われている。彼が既に部屋にいて、その内部で走り回った様子が示される。

下の例文(ran into the room)は前置詞intoが使われている。彼ははじめ部屋の外にいたが、走って部屋の内部に移動した様子がうかがえる。

intoの覚え方
intoは「in+to」と覚えると楽. inは「内部」, toは「方向」なので,「内部に入っていく」の意味.

3-2. 時間を表すinとwithinの違い

時間を表すinと似た用法に、withinがある。次の例文を比較してみよう:

  • Mark will be back in 10 minutes. (マークは10分後に戻る)
  • Mark will be back within 10 minutes. (マークは10分以内に戻る)

上の例文(in 10 minutes)は前置詞inが使われている。inは「…後」の解釈になるので、マークは今から10分経った後に戻ってくる。

下の例文(within 10 minutes)は前置詞withinが使われている。withinは「…以内」の解釈になるので、マークは10分以内のいずれかの時点に戻ってくる(3分後でも7分後でも良い)。

ただし、場合によって、inも「…以内」の解釈で捉えられることもある。次の例文は、5分経たないうちに夕食ができる可能性を含んでいる:

  • Dinner will be ready in five minutes. (あと5分で夕食です)

(ジーニアス英和辞典)

3-3. 時間を表すinとduringの違い

inとduringはどちらも、「…の間」の意味で、特定の時間内のある時を表す。次の例文はどちらも、「私は夏の2週間入院していた」の意味で変わらない:

  • I was in hospital for two weeks in the summer.
  • I was in hospital for two weeks during the summer.

(ジーニアス英和辞典)

ただし、特定の時間ではなく、出来事や活動の「間」の場合、duringを用いる:

  • Brad slept during the lecture. (ブラッドは講義の間寝ていた)

尚、この文は「講義の一部の時間」と「講義の間ずっと」の2通りの解釈ができる。どちらの解釈になるかは、前後の文脈から判断するほかない。

3-4. 時間帯を表すinとonの違い

朝や夕方などを示す時は通常、前置詞inを用いる。これは、まとまりのある時間を空間として捉え、その中にいると考える比喩的な表現である:

  • We have to get up early in the morning. (私たちは朝早く起きなければならない)

ただし、「5月19日の朝」など、特定の日の時間を表す場合、前置詞onを用いる:

  • When Oliver woke up on the morning of May 19, his temperature had dropped. (オリバーが5月19日の朝に起きた時、彼の体温は下がっていた)

このような使い分けをする理由は定かではないが、特定の日にちは心的距離が近くなるので、onが好まれるのではないだろうか。

3-5. 場所を表すinとonの違い

前置詞onは「接触」を表し、これは線への接触(例: on the border)と、表面への接触(例: on the table)がある。前置詞inは「内部」を表し、これは面の内部(例: in a park)と空間の内部(例: in a house)がある。

線 (1次元)on the border
表面 (2次元)on the table
面 (2次元)in a park
空間 (3次元)in a house

表面を表すonと面を表すinは共に2次元だが、違いは何だろうか? これについて、Quirk et al.は以下のような例を提示している:

  • The frost made patterns on the window. (霜は窓に模様を作った)
  • A face appeared in the window. (顔が窓の中にあらわれた)

(A Comprehensive Grammar of the English Language)

上の例文(on the window)は、窓が「ガラスの面」として捉えられ、霜がついている箇所に焦点が置かれる。下の例文(in the window)は、窓が「枠のある範囲」として捉えられ、ガラス枠の内部に顔が映っている。

つまり、2次元の場合は「接触」に焦点が置かれれればon、「範囲の中」に焦点が置かれればinが好まれる、というのが1つの可能な解釈だろう。

onとinの違いは、以下の例文にも見て取れる:

  • Adam was sitting on the grass. (アダムは芝生の上に座っていた)
  • Adam was sitting in the grass. (アダムは芝生の中に座っていた)

grassは「芝生」の意味だが、on the grassは芝生との接点が注目されるので、丈の短い草だったことが示唆される。一方、in the grassは芝生の内部が注目されるので、丈の長い草だったことが示唆される。

4. まとめ

この記事では、英語の前置詞inについて詳細を解説してきた。

内容をまとめると次のようになる:

  1. 前置詞inは「内部」のイメージ
  2. 内部は「面の内部」と「空間の内部」がある
  3. inのもっとも基本的な用法は場所
  4. inは比喩的に拡張されて時間、状態などにも使われる
  5. 異なるニュアンスの他の前置詞がある

英語初級者の方は、基本的な用法である場所から覚えよう。中級者の方は比喩的に拡張された意味を理解すると良い。上級者の方は、他の前置詞との使い分けができると表現の幅が広がる。

トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。

Good luck!

2 COMMENTS

It is possible to finish this work in an hour.
この仕事は1時間以内で終えることができます (ジーニアス英和和英辞典)

Dinner will be ready in five minutes.
あと5分で夕食です (ジーニアス英和辞典)

これらは記事中にあるように、…以内の意味を含んでいます。
これらでwithinが使われていないのは何故でしょうか。

私は、上の英文を例にすれば、「今から1時間経つまでの間に終えられる」というよりは「今から一時間後には終わっている、一時間あれば終えられる」というニュアンスというか思考があるから⇒”今から1時間後までの間で”がポイントではなく、”遅くとも1時間後には”がポイントになっている。
下の英文なら、「(遅くとも)5分後には夕食になる」という期限がポイントで、「今から5分後までの間の何処かで」という範囲はポイントではない⇒範囲の中でも、終わり(期限)に重点が置かれている

このように考えましたが、どうでしょうか

田邉竜彦

>蘭様

おそらく、意味的には within でも大丈夫なはずです。

ただ、within のほうが仰々しい言い方になるので、in のほうが自然に感じられるというところだと思います!

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