英語の現在進行形とは?使い方のポイントは「未完了で一時的」のイメージをつかむこと!

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英語の現在進行形とは、一定期間に継続している出来事をあらわす際に使われる表現である。

たとえば、I am writing a letter.(私は手紙を書いている)では、am writingの箇所に現在進行形が使われている。

英語を勉強しているあなたは、次のような疑問を持っていないだろうか?

  • 現在進行形の使い方がいまいちわからない…
  • 現在進行形の訳し方が色々あって複雑だ…
  • 現在進行形と単純現在形の違いを知りたい…

そこでトイグルでは、英語の現在進行形について詳細を解説していく。この記事を読めば現在進行形の使い方がわかる。学習の参考になるはずだ。

1. 現在進行形は「未完了で一時的」な出来事をあらわす

現在進行形の使い方をひとことで言えば、それは「未完了かつ一時的な出来事」である。

まず、現在進行形のもつ「未完了性」から考えてみよう。未完了とは文字通り、出来事がまだ終わっておらず、その途中であることを示す。次の例文を見てみよう。

  • (1) The weather is getting better. (天気はだんだん回復している)

天候がだんだん回復していると述べている文である。先ほどまでの雨がやみ、徐々に晴れ間が見えてきたような状況だろうか。

ただ、回復しつつあるだけでは、まだ完全には良くなってはいない。天候の回復は「未完了」である。

続いて、現在進行形のもつ「一時性」を考えてみよう。一時的とは文字通り、限られた時間だけで起きている出来事を指す。次の例文を見てみよう。

  • (2) Smith is teaching English at a high school. (スミスは高校で英語を教えている)

スミスは高校で英語を教える仕事をしているが、「一時性」の解釈により、何かしらの事情によって臨時でその仕事をしていることがうかがえる

もし、スミスが過去、現在、そして未来にわたってずっと英語教師をしているなら、単純現在形を使用しなければならない。

  • (3) Smith teaches English at a high school. (スミスは高校で英語を教えている)

これまでの話をまとめよう。現在進行形には次の2つの意味がある。

  • 未完了: 出来事はまた終わっていない
  • 一時的: 出来事は限られた期間内に起きている

現在進行形はこの2つの意味を中心として、他にも様々な用法で使われる。以下、現在進行形のさらに詳しい使い方を見ていこう。

現在進行形では短縮形が使われることが多い
現在進行形ではI’m writing…の’mにような短縮形が使われることが多い。

2. 現在進行形の基本的な使い方

現在進行形の基本的な使い方を説明していこう。

2-1. 今まさに起きていること

  • (4) I‘m drinking coffee right now. (私はいまコーヒーを飲んでいます)
  • (5) It‘s raining. (雨が降っている)

現在進行形はいままさに起きている出来事をあらわす。

(4)は話し手がコーヒーを飲んでいる最中、(5)は雨が降っている最中であることを示している。

いましている動作の強調
I’m telling you the truth.(あなたに本当のことを言っているの)のように、現在進行形は今している動作を強調する際にも使われる。この場合、be動詞に強勢を置くことが多い。

2-2. 限られた期間において継続していること

  • (6) I am taking a psychology class this quarter. (私は今期、心理学のクラスを受けています)
  • (7) People are becoming more health conscious these days. (人々は今日、健康に対してより意識的になっている)

現在進行形は限られた期間において継続している出来事をあらわすことがある。

(6)では、話し手は今の学期という限定された期間において、心理学のクラスを受けることが示されている。

(7)では、今日、人々が健康に意識的になりつつあるという傾向を述べている。

出来事は話をしている瞬間に起きていなくてもよい
「限られた期間において継続していること」では、出来事は話をしている瞬間に起きていなくてもよい。たとえば、(6)はいま心理学の授業を受けている最中でなくても成り立つ。

2-3. 常に成り立つこと

  • (8) The earth is revolving around the Sun at about 30 km/sec. (地球は秒速30キロメートルで太陽の周りを回っている)

現在進行形は常に成り立つことをあらわす場合がある。

(8)で示される内容は、過去・現在・未来を問わず成り立つ事実である。

「常に成り立つこと」と一時性
「常に成り立つこと」は現在進行形の「一時性」と矛盾するように見えるがそうではない。(8)を単純現在形にすれば永続的に起こる出来事だが、進行形を使うのは地球が公転している様子をいま目の前で捉える感覚があるからである。

2-4. 同時に起きている出来事

  • (9) When children are doing nothing, they are doing mischief. (子どもが何もしていないときは、いたずらをしている)

現在進行形は同時に起きている出来事をあらわすことがある。

(9)は「子どもが何もしていない」と「子どもがいたずらをする」が同時に起こりうることを示している。

注: (9)の例文は様々な英文法書で見かけるが、筆者の調べた限り、18世紀のイギリスの劇作家、ヘンリー・フィールディングの引用のようだ。

3. 現在進行形の発展的な使い方

現在進行形の発展的な使い方を説明していこう。

3-1. 繰り返し起きていること

  • (10) She‘s knocking on the door. (彼女はドアをノックしている)
  • (11) He‘s always losing his keys. (彼はいつも鍵をなくしてばかりいる)

現在進行形は繰り返しの動作をあらわすことがある。

(10)では、knock(ノックする)は瞬間的に終わる動作である。そこから、女性はドアを何回もノックしている様子がわかる。

(11)のようにalways(いつも)などの副詞を伴うと、「いつも鍵をなくしてばかりいる」のようなニュアンスになる。

注: (11)のような「感情的色彩」をあらわす場合、forever、always、constantly、continuallyなどの副詞を伴うことが多い。ただし、文脈によって副詞がなくても賞賛や非難の感情と解釈することがある。

3-2. 差し迫った未来

  • (12) The bus is stopping. (バスは止まろうとしている)

現在進行形は差し迫った未来をあらわすことがある。

(12)では、バスは速度を落として、いま止まりかけている状態である。

この用法は「今にも…しそうだ」や「…しかけている」と訳すとよい。

バスはまだ止まっていない
(12)を「バスは止まっている」と訳すと「止まろうとしている」と「停車している状態」のどちらなのか曖昧になる。厳密に言えばバスは止まろうとしているだけでまだ停車していない。現在進行形のもつ「未完了性」をあらわす用法である。

3-3. 確定的な未来の予定

  • (13) He‘s arriving tomorrow. (彼は明日到着します)
  • (14) We‘re having a baby in May. (5月には子どもが産まれます)

現在進行形は確定的な未来の予定をあらわすことがある。

(13)では彼が明日到着することを示している。arrive(到着する)やcome(来る)などの往来をあらわす動詞を用いることが多い。

(14)のhave(<赤ん坊>を生む)のような、往来の動詞以外を用いることもある。

尚、現在進行形が確定的な未来をあらわす用法は、(13)や(14)でみたように、前もって計画できる行為に限って使われる。したがって、「明日は雨が降る」のような、前もって計画できないことには使用できない。

  • 誤: It is raining tomorrow.

注: 「差し迫った未来」と異なり、「確定的な未来の予定」はtomorrow(明日)やin May(5月に)などの未来をあらわす副詞が含まれる。

3-4. 丁寧な依頼

  • (15) I‘m wondering if you can help me. (手伝っていただければと思うのですが)
  • (16) We‘re hoping you’ll help us decide. (決定を手助けしてくださればと願います)

現在進行形は丁寧さをあらわす場合にも使われる。

現在進行形は「一時的」のニュアンスがあるので、相手に何かをお願いする際、それはあくまで一時的であり、遠慮をしているという思いが込められるからである。

尚、現在進行形よりも過去進行形を使うことで、いっそう丁寧な表現になる。「一時的」に加えて、「現時点ではそう思っていない」のニュアンスが含まれるからである。

  • (15′) I was wondering if you could help me.
  • (16′) We were hoping you’d help us decide.

4. 単純現在形と現在進行形の違い

現在進行形は単純現在形と比較することにより、その使い方が生き生きと見えてくる。単純現在形と現在進行形の違いを紹介していきたい。

4-1. 恒常的な状況と一時的な状況

  • (17) I live in Tokyo. (私は東京に住んでいる)
  • (18) I‘m living in Tokyo. (私は東京に住んでいる)

単純現在形は恒常的な状況現在進行形は一時的な状況をあらわすことがある。

(17)は単純現在形が使われている文である。話し手は過去、現在、未来にわたり、かなり長い期間東京に住んでいることが示唆される。

(18)は現在進行形が使われている文である。たとえば、話し手は本来他の場所に住んでいるが、いま仕事の関係などで一時的に東京に住んでいる、といった状況がうかがえる。

4-2. 習慣的な動作と一時的な動作

  • (19) I go to work by bus. (会社へはバスで行く)
  • (20) I’m going to work by bus now. (いまは会社へバスで通勤している)

(The English Verb)

単純現在形は習慣的な動作現在進行形は一時的な動作をあらわすことがある。

(19)は単純現在形が使われている文である。毎日、習慣的にバス通勤している様子がうかがえる。

(20)は現在進行形が使われている文である。たとえば、自家用車が故障した等の原因により、一時的にバス通勤しているといった状況と考えられる。

4-3. 単純現在形と現在進行形で意味が変わらない場合

  • (21) I feel hungry. (お腹が空いている)
  • (22) I‘m feeling hungry. (お腹が空いている)

単純現在形と現在進行形で意味があまり変わらないことがある。

(21)は単純現在形、(22)は現在進行形が使われているが、いずれもいま空腹であるという事実を述べているだけであり、意味に大差はない。

参考: 現在進行形のつくり方

現在進行形: am/is/are+動詞の-ing
Iam-ing
Youare-ing
Heis-ing
Sheis-ing
Itis-ing
Weare-ing
Youare-ing
Theyare-ing

現在進行形はbe動詞の現在形(am/is/are)に動詞の-ing形(現在分詞)を組み合わせて使う。

たとえば、walk(歩く)を現在進行形にすれば、以下のようになる。

  • I am walking. (私は歩いているところだ/現在進行形)

まとめ: 現在進行形を正しく使いこなす

この記事では、英語の現在進行形について詳細を解説してきた。

内容をまとめると次のようになる:

  1. 現在進行形は未完了かつ一時的な出来事をあらわす
  2. 現在進行形は今まさに起きていることをあらわす
  3. 現在進行形は繰り返し起きている出来事をあらわすことがある
  4. 現在進行形は確定的な近い未来をあらわすことがある
  5. 現在進行形は丁寧な表現に使用することがある

トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。

Good luck!

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