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「TOEICを受けようか迷っているけど、難しいのかなぁ…?」
「TOEIC600点を取りたいが、どのくらいの難易度なのだろうか…?」
あなたはこのような疑問をお持ちではないだろうか。
そこでトイグルでは、TOEIC試験の難易度について解説したい。はじめにTOEICの全体像を見た後、目標スコア別の難しさを説明していく。
これからTOEICをはじめようと考えている人は、この記事を読めば受験するか判断できるようになるだろう。既にTOEIC学習を始めている方は、難易度の目安を理解することで、学習計画を立てられるはずだ。
1. TOEICの難易度
多くの資格試験は級ごとに難易度が分かれている。英検なら、初級者は5級、中級者は2級、上級者は1級など、級によって内容の異なる試験を受ける。
一方、TOEICは合否ではなくスコアで結果が表示される。初心者から上級者まで全員が同じ試験を受けるのが特徴だ。
仮に内容が簡単なら上級者の点数に差をつけられない。そこで、TOEICは他の英語試験よりも高めのレベルに設定されている。
目安として、筆者の考える各要素の難易度は次のとおりである:
- 単語: 英検2級レベルがないと満足に設問を解けない
- 文法: 基礎的な英文法のほぼ全ての知識が要求される
- リーディング: 学習者向けにやさしく書かれておらず、ネイティブが使うようなリアルな文が多い。
- リスニング: ハキハキ喋るがスピードは速い。長文リスニング問題が7割を占める。
多くの人にとってTOEICの難易度は高く感じられるだろう。とりわけ、学生時代以来久しぶりに英語に触れる社会人にとって、TOEICは異様に難しい試験に感じられる。
ただし、TOEICは達成度が数値化される試験である。あなたの目標スコアが600点なら、大雑把に言って、990点満点の6割に正解すれば目標達成だ。目標スコアごとの難易度を知り、それに合わせた対策を行うことが望まれる。
2. 目標スコア別のTOEIC難易度
TOEICの難易度をスコアごとに見ていこう。
以下、TOEICを500点から990点満点までの6段階に分け、難易度の目安を示す。
2-1. TOEIC 500点の難易度
- 難易度: 比較的易しい
- 必要学習時間: 450h
- 英検: 2級レベル
TOEIC500点の難易度は比較的易しい。英語力がゼロの状態からはじめて、おおよそ450時間程度の学習時間が必要となる。英検で比較すると2級レベル。
目安として、英語を学ぶのが20年ぶりの社会人がアルファベットからやり直し、基礎的な単語と文法を思い出し、そこから1年くらい勉強するとTOEIC500点を取れる。
2-2. TOEIC 600点の難易度
- 難易度: 普通
- 必要学習時間: 700h
- 英検: 2級〜準1級レベル
TOEIC600点の難易度は普通。英語力がゼロの状態からはじめて、おおよそ700時間程度の学習時間が必要となる。英検で比較すると2級には受かるが、準1級には届かないレベル。
600点は「高校英語+TOEIC固有の対策」が達成の目安になる。努力次第では十分達成できるが、片手間で勉強すると失敗する。TOEICの平均点が約580点なので、600点は平均よりも少し高い。
2-3. TOEIC 700点の難易度
- 難易度: やや高い
- 必要学習時間: 950h
- 英検: 準1級レベル
TOEIC700点の難易度はやや高い。英語力がゼロの状態からはじめて、おおよそ950時間程度の学習時間が必要となる。英検と比較すると、準1級に合格できるレベルに近づく。
学習時間の面から見れば、TOEIC700点の950時間は、日商簿記1級の800時間より多く、社会保険労務士の1,000時間より少ない。試験内容が異なるので単純に比較はできないが、TOEIC700点にかなりのコミットメントが要求されるのがわかるだろう。
2-4. TOEIC 800点の難易度
- 難易度: 高い
- 必要学習時間: 1,225h
- 英検: 準1級〜1級レベル
TOEIC800点の難易度は高い。英語力がゼロの状態からはじめて、おおよそ1,225時間程度の学習時間が必要となる。英検で比較すると準1級には十分受かるが、1級(大学上級程度)には届かないレベル。
一時期、TOEIC780点以上を取得することで、大学入試センター試験が免除になる案が議論された(参考)。この話の良し悪しはともかく、難易度の面から見れば、TOEIC800点前後とセンター試験満点は同等レベルということだろうか。
2-5. TOEIC 900点の難易度
- 難易度: 非常に高い
- 必要学習時間: 1,550h
- 英検: 1級レベル
TOEIC900点の難易度は非常に高い。英語力がゼロの状態からはじめて、おおよそ1,550時間程度の学習時間が必要となる。英検1級に合格できるレベルに近づく。
900点を取得するためには、大雑把に言って設問の9割に正解していなければならない。「正解をできるだけ増やす」から「不正解を極限までなくす」に方向性がシフトする。900点超を達成しているのは全受験者の上位3%程度である。
2-6. TOEIC 990点満点の難易度
- 難易度: 最高
- 必要学習時間: 2,000h
- 英検: 1級レベル
TOEIC990点満点の難易度は最高レベル。英語力がゼロの状態からはじめて、おおよそ2,000時間程度の学習時間が必要となる。英検1級に十分合格できる。
990点満点のためには、リスニング・リーディングそれぞれで495点満点を取得しなければならない。高い完成度が要求されるマニアの領域である。
筆者注: TOEIC必要学習時間はSaegusa(1985)より引用。英検との比較は「TOEICと英検比較まとめ!レベル別スコア換算表つき」を元にした参考値。特定のスコアを取れば直ちに該当の級に合格できるわけではありません。
3. まとめ
この記事ではTOEICの難易度を分析してきた。
学習計画を立てるための参考にしてほしい。
Good luck!
- TOEICに関するより詳細な知識→ TOEICで120%の成果を出す知識と実践方法の全て
(「TOEIC」は米国Educational Testing Service(ETS)の登録商標です)
[…] TOEICの難易度⇒TOEICの難易度はどのくらい? 様々な資格試験と比較してみた […]
英検凖一級以上になると、圧倒的に英検のほうが難しい。TOEICより英検のほうが実用的です。
”TOEICの平均点が約580点”とありますが、それはあくまで世界平均。日本人受験者の平均は約510点ということを付け加えておくべきでしょう。
コメントありがとうございます。
TOEICの平均点に関しては、各開催回で多少の上下があるものの、日本人の平均点は約580点と認識していますが、いかがでしょうか。
例えば、2018年9月9日実施の第233回の平均点は571.5点、第232回は576.1点、第231回は578.8点、第230回579.4点でした。
(日本国内での実施ですので、国内で受験した外国籍の方もいらっしゃるとは思いますが、受験者のほとんどは日本人だと思われるため、国内の平均点=日本人の平均点と考えています。)
もし当方の認識に誤りがあれば、訂正いたします。
ご指摘賜われると幸いです。