英語スピーキング力が上達する「3つの力」

英語を学習しているあなたは、スピーキング能力に課題を感じていないだろうか?

初級者の方は何を言っていいのかわからず、頭が真っ白になる経験をしたはずである。

中級者の方は身振り手振りでコミュニケーションをするものの、会話そのものの力を伸ばしたいと思っているはずだ。

スピーキング上達には「間違いを恐れず話す」や「ネイティブになりきる気持ち」が大切だとよく言われる。しかし、これら心構えとスピーキング能力は別である。私たちはどうすれば英語を話せるのだろうか?

実は、複雑に見える英語の会話は、ある程度一定のパターンで成り立っている。これらパターンを知れば最初の一言が思い浮かぶので、英語を話し始めるきっかけを作れる。

トイグルでは、英語スピーキングによくある15のシーンとその頻出表現をまとめた。この記事を読めば英会話を上達させる具体的な方法がわかり、今日からでもスピーキング力の向上が実感できるだろう。

*スピーキングは「3つの力」で上達する

トイグルでは、発話には次の3つの機能のいずれかがあると考えている。

スピーキングの三要素

例を見てみよう。

  • M: Excuse me. I want to print some documents out but it seems the printer isn’t working.
  • W: I’m afraid but all the equipment is currently under maintenance. You could go to the academic office and the staff will help you.
  • (男性: すいません。何枚かの書類を印刷したいんですが、プリンターが動作していないようです。)
  • (女性: 恐れ入りますが、すべての機器が現在メンテナンス中です。学部事務室に行けばスタッフが助けてくれますよ。)

男性の最初の発話は「プリンターが動いていない」という事実を伝達している(伝える力)。これは同時に「だから対処をしてほしい」というお願いも意味する(交渉をする力)。

これに対し、女性は「機器はメンテナンス中です」と返答を行い(答える力)、「事務室に行けばスタッフが対処してくれますよ」で男性に対して提案を行っている(交渉をする力)。

短い会話だが「伝える・答える・交渉する」がうまく作用しており、スムーズな会話が成立している。スピーキングとは思ったことを声に出す作業ではなく、コミュニケーションを成り立たせる機能から見るとわかりやすい。

わかることは分けることである。英語を口にできないのは「何を言っていいのかわからず固まる」場合が多いから、スピーキングの仕組みを知ることが、話せるようになる第一歩ではないだろうか。

以下、3つの力の詳細を見ていこう。

1. 伝える力

伝える力とは、意志や意見を相手に伝達したり、物事の度合いや状態を説明したり、あるいは場面に応じて表現を丁寧にする力を指す。

  1. 意見を述べる
  2. 丁寧に伝える
  3. 意志を伝える
  4. 程度を示す
  5. 説明をする

1-1. 意見を述べる

英語圏は自分の意見を持つことが求められる文化である。

しかし、相手への配慮なしに主張を押し通したり、私的な見解をあたかも事実のように主張することは、教養のある大人のコミュニケーションでは認められない。

意見を述べる際は以下のフレーズを使うことで、相手への配慮を表明したい。

I think …
(私は…と思う)
I guess …
(私は…と感じる)
In my opinion, …
(私の意見は…)
In my view, …
(私の観点は…)
Personally, …
(個人的には)
Honestly, …
(正直に言って)
Frankly, …
(率直に言って)
as far as I’m concerned
(自分について言えば)
例文

Mary is in the garden, I think.
(メアリーは庭にいると思います。)

 

In my opinion, the law should be changed.
(私の意見では、その法律は改正されるべきです。)

 

I personally think it’s too cold to go out. 
(私が個人的に思うには、外に出るには寒すぎます。)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

1-2. 丁寧に伝える

丁寧な表現はビジネスシーンだけでなく、日常の人間関係でも必須である。

英語で丁寧さを示す方法は様々だが、代表的なのが助動詞を使った表現だ。現在のことであっても、wouldやcouldなどの過去形を使うことで心的な距離感を示し、結果的に丁寧さを表せる。

例文

I’d rather stay in this evening, if that’s all right with you. 
(私は今晩も泊まりたいです、もしあなたがよろしければ。)

 

I would like to say how much we appreciate your hard work.
(私たちがどれだけあなたのハードワークに感謝しているか、と言いたいです。)

 

Could I have a drink of water, please?
(お水をいただいてもよろしいでしょうか?)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

1-3. 意志を伝える

会話においては意思決定をする場面もあるだろう。

意思を表す方法も複数が考えられるが、代表的なのがwill, shall, mustなどの助動詞である。アメリカ英語ではshallはやや古風とされる。

例文

I will call you tonight.
(私は今夜あなたに電話をします。)

 

I shall have to be careful. 
(私は注意深くならなくてはならない。)

 

‘We must do this again.’ he said. ‘I’ve enjoyed it thoroughly.’
(「私たちはそれをまたやりたい」と彼は言った。「私はそれを徹底的に楽しんだ」)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

1-4.  程度を示す

「絶対」、「ほとんどない」、「とても」など、程度を示す表現はことばを豊かにする。代表的なものが副詞を使った表現である。

absolutely
(本当に)
almost
(ほとんど)
badly
(ひどく)
entirely
(完全に)
fully
(十分に)
hard
(熱心に)
just
(まさに)
largely
(おおむね)
poorly
(不十分に)
really
(本当に)
somewhat
(いくぶん)
very
(とても)
例文

This cake is absolutely delicious. 
(このケーキは本当に美味しい。)

 

The restaurant is fully booked this evening. 
(そのレストランは今夜完全に予約でいっぱいだ。)

 

The price is somewhat higher than I expected. 
(その価格は私が期待していたよりいくぶん高い。)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

1-5. 説明をする

私たちは日常の会話で何かを説明することがよくある。説明は文が往々にして複雑化するから、適切な対処法を知らなくてはならない。

もっともシンプルな方法は「主語+動詞+補語/目的語」の短文である。複雑な説明は文を区切ってhoweverなどでつなげるか、I meanなどで言い換える方法がある。

例文

This is a cheap and simple process. However, there are dangers. 
(これは安価でシンプルなプロセスです。しかし、危険があります。)

 

What I mean is, I don’t feel alone anymore. 
(私が意味するのは、私はもう孤独を感じないということです。)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

やや複雑な事象はthat節で表現できる。thatは省略されることもある。

例文

I can’t believe that he’s only 17.
(彼がたった17歳であることが信じられない。)

 

I’m not surprised you were upset.
(あなたが怒っていたことに私は驚かない。)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

順序立てて説明をする際、命令形を使うこともある。

例文

Imagine that you have just won a million pounds.
(あなたが何百万ポンドに当選したことを想像してみてください。)

 

Let’s just say she wan’t very pleased about it.
(仮に彼女がそれに喜ばなかったと仮定しましょう。)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

whenやifなどの接続詞、in order toなどの前置詞を使えば、より複雑な文を作れる。

例文

Leonard was nine when his father died.
(Leonardは9歳だった、彼の父が亡くなった時。)

 

We’ll stay at home if it rains. 
(私たちは家にいます、もし雨が降ったら。)

 

In order to understand how the human body works, you need to have some knowledge of chemistry.
(人間の体がどのように機能しているか理解するには、あなたは化学に関するいくらかの知識が必要でしょう。)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

2. 答える力

会話とは話し手が言いたいことを一方的に話すことではない。良い会話とは、話し手と聞き手が言葉を通じて意思疎通を行っている状態を指す。

答える力とは、相手の話や質問に適切に対処する能力である。

  1. リアクションを取る
  2. 直接的に答える
  3. 間接的に答える
  4. 質問で返す
  5. 意味を確かめる

2-1. リアクションを取る

リアクションは相手の話を聞いている意思表示である。リアクションはReally?などを使った相づちが代表的だ。

また、会話が終わった時、あるいは会話のターンを自分に移す時は、ohなどの語句を使っても良い。

aha gosh oh
oops ouch ow
really what wow
例文

‘He’s Canadian.’ ‘Really?’
(「彼はカナダ人です」「本当に?」)

 

Oh, look, I think that’s Harry over there.
(おぉ、見て、Harryが向こうにいるよ)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

2-2. 直接的に答える

相手からの質問に対しては、直接的に答えられる。

例文

‘Is that real gold?’ ‘Yes‘ 
(「これは本物の金ですか?」「はい」)

 

‘You are always complaining about work.’ ‘No, I’m not!
(「あなたはいつも仕事に関する文句を言っていますね」「いいえ、私は言っていない!」)

 

‘How much are the tickers?’ ‘50 dollars.
(「チケットはいくらですか?」「50ドルです」)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

ただ、質問に答えるだけで会話が止まってしまうのは寂しい。自然な会話では、質問の返答に情報を付け加えることがある。

例文

‘Could you help me write this?’ ‘No, sorry, I haven’t got time at the moment.
(「これを書くのを手伝ってくれませんか?」「いいえ、すいません、私は現在その時間がないのです」)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

2-3. 間接的に答える

相手からの質問や要望は、常に直接的に回答するとは限らない。自然な会話では間接的な回答をすることが多い。

例文

”Do you have time now?’ ‘I have to go to dinner.
(「いま時間はありますか?」「夕食に行かなくてはならないのです(=時間がない)」)

2-4. 質問で返す

質問に対し、質問で返すこともある。これは怒りを表す時に使われることが多い。

例文

‘What time are you going out tonight?’ ‘Didn’t you see the email?
(「今夜は何時に出るのですか?」「メールを見なかったのですか?」)

2-5. 意味を確かめる

相手の話が聞き取れなかった時、あるいは内容の真意を尋ねたい時は、意味を聞き返すと良い。

例文

Do you mean you’ve changed or Chris has changed?
(あなたが意味するのは、あなたが変更をしたのか、あるいはChrisが変更をしたのですか?)

 

‘You’ll be careful won’t you?’ ‘What do you mean?
(「気をつけてくださいね」「どういう意味ですか?」)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

3. 交渉をする力

交渉をする力とは、会話の目的を達成するために行われる様々なやり取りを指す。

  1. 質問をする
  2. 提案をする
  3. 許可を与える
  4. 依頼をする
  5. アドバイスをする

3-1. 質問をする

質問には、情報の真偽を尋ねるYes-No疑問文、「時/理由/方法」などについて尋ねるWH疑問文、同意や確認を求める付加疑問文、弱いニュアンスで質問をする間接疑問文などがある。

例文

Do you like bananas?
(バナナは好きですか?)

 

Which book are you looking for?
(どの本を探しているのですか?)

 

He isn’t leaving, is he?
(彼は出発していないですよね?)

 

I wonder how James is getting on?
(Jamesがどのようにしてうまく行っているのかなと思います。)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

3-2. 提案をする

疑問文は質問の機能だけを持つわけではない。疑問文あるいは命令形を使うことで、相手に何かを提案できる。

例文

Would you like a coffee?
(コーヒーはいかがですか?)

 

Why don’t you bring over a video for us to watch?
(みんなで視聴をするためにビデオを持ってきてくれませんか?)

 

Why not relay and enjoy the atmosphere?
(リラックスをして雰囲気を楽しんでみないか?)

 

Come a bit closer and you’ll be able to see better.
(少し近くに来なさい、そうすればより良く見えますよ。)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

3-3. 許可を与える

許可を与える際は助動詞を使うことが多い。

例文

Thank you. You may go now.
(ありがとう。あなたは行っていいですよ。)

 

You can’t park here – it’s a no parking zone.
(あなたはここに駐車できません。ここは駐車禁止区域です。)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

3-4. 依頼をする

依頼を行う際はWould you mind…?やI’m wondering…などのフレーズ、あるいは命令形などを用いることが多い。

例文

Would you mind waiting outside? 
(外で待っていることを気にしますか? = 外で待っていてくださいませんか?)

 

I’m wondering if I could borrow your car?
(もし私があなたの車を借りれたらならと思っています = あなたの車を貸してくれませんか?)

 

Tell me your phone number again.
(あなたの電話番号をもう一度教えてください。)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

3-5. アドバイスをする

命令形や助動詞を使うことでアドバイスができる。

例文

Don’t be afraid to ask for help.
(助けを求めることを恐れるな。)

 

Be careful
(注意をしてください)

 

You should read his new book.
(あなたは彼の新しい本を読んだほうがいい)

(出典: Longman Dictionary of Contemporary English)

複数の機能を持つ発話

1つの発話に複数の機能があることは珍しくない。例えば、飲食店で「コーラをSサイズにできますか?」と尋ねれば、それは文字通りの質問だけでなく、Sサイズのコーラを購入したいと交渉をしていることに他ならない。

*日本国内でスピーキングを練習する3つの方法

英語スピーキングの「型」を知ったら、いよいよスピーキングの練習をはじめたい。

日本国内にいながらスピーキングを練習する3つの方法を紹介しよう。

1. 市販の教材で練習をする

TOEFL(トーフル)や英検など、資格試験のスピーキング科目合格を目指して学習をする人は、市販の教材を通じて独学で練習できる。

例えば、TOEFLは与えられた課題をマイクに向かって話すテストなので、練習時に必ずしも相手を必要としない。スマートフォンに声を録音して聞けば、自身で課題を見つけられるだろう。

TOEFLの学習にはこちらの公式教材がおすすめ。

2. 英会話学校に通う

スピーキング練習の王道と言えるのが英会話学校である。

英会話学校に通うメリットは、ネイティブ講師と対面で話ができる緊張感である。英語を話せるようになるには、実際に話す機会を設けることが一番だ。

一方、英会話学校のデメリットは費用がかかることにある。会話のレッスンは少人数制のことが多いので、数万円から数十万円の受講料が必要となる。

3. オンライン英会話スクールを受講する

ここ数年で盛り上がりを見せているのがオンライン英会話スクールである。これはSkypeなどの通話ツールを使い、海外の講師と英会話を行う方式だ。

オンライン英会話スクールのメリットは価格である。レッスンは月ごとの契約で10,000円を切るところが多く、教室のある英会話学校の半分以下の価格で受講できる。

一方、オンライン英会話スクールのデメリットはモチベーションの管理である。実際の教室に通わないのは便利な反面、すぐに飽きて辞めてしまう人が多い。

組み合わせの学習もあり

スピーキングの学習はどれか一つを選ばなければならないわけではない。はじめはオンライン英会話で英語に慣れた後、教室のある英会話学校に通っても良い。

まとめ: スピーキング学習をはじめてみよう

この記事では英語スピーキングの練習方法を紹介してきた。

内容をまとめると次のようになる。

  1. スピーキングは「3つの力」で上達する
  2. 伝える力は意思や意見の伝達
  3. 答える力は相手の話や質問への対処
  4. 交渉をする力は発話の目的の達成
  5. スピーキング学習をするには教材・英会話学校・オンラインレッスンがある

この記事に「なるほど!」と思ったら、ぜひとも練習をしてみてほしい。

英語が話せるようになる最良の方法とは、実際に話すことである。

Good luck!

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