英語の仮定法とは?種類と使い方をわかりやすく説明!

仮定法

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英語の仮定法とは「もし〜なら、…なのに」や「もし〜だったら、…だっただろうに」などの意味で、仮定の状況を述べる用法である。

英語を学習中のあなたは、次のような疑問を持っていないだろうか?

  • そもそも、仮定法が何なのかよくわからない…
  • 仮定法現在、仮定法過去、仮定法過去完了など、用法の区別がつかない…
  • 試験で仮定法を問われる問題が苦手…

そこでトイグルでは、英語の仮定法について詳細を述べていきたい。学習の参考になるはずだ

・本記事の内容を一度ですべて理解する必要はありません。
・英語初心者の方は『1. 仮定法は仮想世界について述べる用法』を読めば仮定法の概要がつかめるでしょう。
・詳細を知りたい方は『2. 仮定法現在の使い方』から『4. 仮定法過去完了の使い方』をご覧ください。
・英語上級者の方はさらに『5. 仮定法の発展的な使い方』と『6. 仮定法を含む慣用表現』を読むと仮定法の深い知識が身につくでしょう。

1. 仮定法は仮想世界について述べる用法

英語の仮定法

仮定法とは心の中に仮想の世界を作り出し、それについて述べる用法である。仮想の世界とは、いま起きていることの反対、過去に起きたことの反対、あるいはまだ起きていないことへの仮定などを指す。

仮定法について知るには実際の英文を見るとよい。次の2つの文を比較してみよう。

  • (1) If you have a problem, we will solve it. (もし問題があれば、我々がそれを解決します)
  • (2) If I were rich, I would buy a castle. (もし私がお金持ちなら、お城を買うでしょうに)

(1)は「もし問題があれば、我々がそれを解決します」と述べている。この文の示すのは現実世界であり、単なる条件を述べているにすぎない。動詞の形に注目すれば、現在の話なので現在形を用いている(have/will solve。)このような使い方を直説法と呼ぶ。

(2)は「もし私がお金持ちなら、お城を買うでしょうに」と述べている。現実にはお金持ちではないが、お金があるという状況を仮定して話をしている。動詞の形に注目すれば、現在の話にもかかわらず、過去形(were/would buy)を用いている。このような使い方を仮定法と呼ぶ。

仮定法には仮定法現在、仮定法過去、仮定法過去完了の3つの種類がある。それぞれの主要な意味は次のとおり。

仮定法現在提案・勧告・要求など
仮定法過去現在の事実に反する仮定
仮定法過去完了過去の事実に反する仮定

以下、仮定法の詳細な使い方を見ていこう。

仮定法を学ぶメリット
仮定法は実際の英語使用場面で日常的に使われる表現である。「仮に…なら」といった仮想世界を表す場合はもちろん、相手に対して丁寧に依頼をする時、wouldやcouldを用いた仮定法が使える。仮定法は決して無味乾燥なルールの束ではなく、使える英語に必須な生きた知識なのである。

用語の解説
英語の「法」とは話し手が文の内容をどのように捉えているかを指す用語。英語は直説法、仮定法、命令法の3つがある。

2. 仮定法現在の使い方

仮定法現在

仮定法現在は動詞の原形を用いて、現在または未来の不確定な仮定を表す用法である。

2-1. 提案・勧告・要求などを表す動詞に続くthat節

  • (3) The employer required that he work afternoon shifts. (雇用主は彼が午後のシフトで働くよう要求した)
  • (4) Mary insisted that she be allowed to graduate. (メアリーは卒業を許されるべきと主張した)
  • (5) Smith suggested that we not speak fast. (スミスは私たちが早口で喋らないよう言った)

仮定法現在は、提案・勧告・要求などを表す動詞に続くthat節内に用いられる。

(3)は「彼が午後のシフトで働く」と要求した、(4)は「彼女が卒業を許されるべき」と主張した、(5)は「私たちが早口で喋らない」と言った、の意味。

仮定法現在は動詞の原形を用いる。(3)のように主語が三人称でもworkになっていることを確認しよう(worksではない)。(4)は受動態、(5)は否定形が使われている例。

提案・勧告・要求などをあらわす動詞の例は次のとおり。

advise (忠告する)ask (頼む)
command (命ずる)decide (決定する)
demand (要求する)desire (願う)
insist (要求する)intend (つもりである)
move (申請する)order (命令する)
prefer (…だとよいと思う)propose (提案する)
recommend (勧める)request (要請する)
require (要求する)suggest (提案する)

仮定法現在はTOEICにも頻出
仮定法現在の文で動詞の原形を選ぶ問題はTOEIC文法パートにも頻出する。受験予定の方はぜひ覚えておきたい。

2-2. It is+形容詞+that節

  • (6) It is important that they be punctual. (時間に正確であることは重要です)
  • (7) It is essential that she send the document today. (彼女が今日書類を送ることは必須です)
  • (8) It is necessary that he be informed. (彼に知らされることは必要です)

仮定法現在は、It is+形容詞+that節の中でも用いられる。

(6)は「時間に正確であること」が重要、(7)は「彼女が今日書類を送ること」が必須、(8)は「彼に知らされること」が必要の意味。

仮定法現在は動詞の原形を用いる。(6)のようにbeが出現するのは何ら不自然ではない。(7)は三人称の主語に動詞の原形sendが使われている例。(8)のように受動態も用いられる。

この構文によく使われる形容詞一覧は次のとおり。

advisable (勧められる)compulsory (義務的な)
crucial (重大な)desirable (望ましい)
essential (必要不可欠な)fair (妥当な)
fitting (適切な)imperative (必須で)
important (重要な)necessary (必要な)
proper (適切だ)vital (不可欠な)

2-3. lest節

  • (9) I will use materials wisely lest there be waste. (ゴミになってしまうといけないから、資源を賢く使います)

lestは「…するといけないから」の意味の接続詞である。lestを用いた節の中で仮定法現在が使われることがある。

2-4. 祈願・願望の文

  • (10) God bless you! (幸運を祈ります)

仮定法現在は祈願・願望の文(=何かを祈ったり、念じたりする際の言い方)にも使われる。これはGod bless you!(幸運を祈ります)のように、固定した表現が多い。

くしゃみをしたらBless you.と言う
英語圏では誰かがくしゃみをしたときBless you. (お大事に)と言ってあげる文化がある。あなたがBless you.と言われたら必ずThank you. (ありがとう)と返事をしよう。

3. 仮定法過去の使い方

仮定法過去

仮定法過去は「もし〜なら、…なのに」の意味で、現在の事実に反する仮定をあらわす用法である。

仮定法過去は現在のことであっても、時制を1つ前に戻して過去形を用いる。過去形を使って現実世界と仮定世界の距離感をあらわすのである。

3-1. 現在の事実に反する仮定

  • (11) If I were you, I would go to the next step. (もし私があなたなら、次のステップにいきます)

(11)は現在の事実に反する仮定をあらわしている。状況を整理してみよう。

  • 実際: 私はあなたではない
  • 仮定: 私があなたなら

「私」は「あなた」ではないため、それを表現するには仮定法を使う。話し手の視点は現在にあるものの、動詞の時制を一つ前に戻して「距離感」を出すことで、仮定の状況を表現する。

3-2. 現在または未来について起こる可能性の低い事柄の仮定

  • (12) What would you do if you had a million dollars? (もし百万ドルを持っていたら何をしますか?)

仮定法過去は、現在または未来について起こる可能性の低い事柄の仮定にも使われる。状況を整理してみよう。

  • 仮定: 百万ドルを持っていたら

現在、あるいは未来に百万ドルを持っていると仮定して、何をするかと尋ねている。いわば「純粋な仮定」と言ってもよいだろう。

仮定法過去のニュアンスの違い
「3-1. 現在の事実に反する仮定」が「反事実」だったのに対し、「3-2. 現在または未来について起こる可能性の低い事柄の仮定」は「起こりそうはないが不可能ではない状況」をあらわす。

3-3. were toを用いる仮定法

  • (13) If we were to become normal, people would think we were abnormal. (仮に私たちが普通になるようなことがあれば、人々は我々を変人と思うだろう)

If S were to…は「仮にSが…するようなことがあれば」の意味で、主に非現実的な未来の仮定をあらわす。

3-4. shouldを用いる仮定法

  • (14) If you should have any problems, please don’t hesitate to contact the store. (もし問題があれば、遠慮なくお店に連絡してください)

If S should…は「ひょっとして〜することがあれば」の意味で、起こる可能性の低い仮定の事態をあらわすのに使われる。絶対に起こり得ないことには用いない。

万が一のshould
この場合のshouldは「万が一のshould」と呼ばれるように、「もし万が一…したら」の意味で使われる。義務をあらわす「…すべき」とは異なるので注意。

用語の解説
仮定法過去と呼ばれる理由は、視点は現在にあるものの、動詞の形として過去形を使うからである。

4. 仮定法過去完了の使い方

仮定法過去完了

仮定法過去完了は「もし〜だったら、…だったのに」の意味で、過去の事実に反する仮定をあらわす用法である。

仮定法過去完了は過去の話であるが、時制をさらに1つ前に戻して、過去完了形を用いる。過去完了形で「時間的な距離+現実との距離」を示すことで、仮想世界を演出するのである。

4-1. 過去の事実に反対の仮定

  • (15) If we had left earlier, we would not have been caught in the storm. (もし私たちがもっと早く出発していれば、嵐に見舞われることはなかっただろうに)

(15)は過去の事実に反対の仮定を示している。状況を整理してみよう。

  • 実際: 出発が遅かったので、嵐に見舞われてしまった
  • 仮定: 出発を早くしていれば、嵐に見舞われることはなかっただろうに

仮定法過去完了で注意すべきは動詞の形である。仮定法過去完了は過去の出来事の仮定を表すから、時制は過去の過去、すなわち過去完了にする。

4-2. 過去の事実に反対の願望

  • (16) I wish I had not sold my computer. (私のコンピュータを売っていなければなぁ)

(16)は過去の事実に反対の願望を示している。状況を整理してみよう。

  • 実際: 私のコンピュータを売ってしまった
  • 願望: 私のコンピュータを売っていなければ…

この用法は「願望」をあらわすことから、I wish(…であれば)などで使われることが多い。詳しくは後ほど『6-1. I wish…』で説明する。

用語の解説
仮定法過去完了と呼ばれる理由は、視点は過去にあるものの、動詞の形として過去完了形を使うからである。

5. 仮定法の発展的な使い方

仮定法にかんする発展的な使い方を見ていきたい。

5-1. if節の省略(倒置)

  • (17) Were I at home, I would know exactly what to do. (もし私が家にいたならば、何をすべきが正確に知れるだろう)
  • (18) Had it not been for the course, this would have been the worst year of my life. (もしこのコースがなかったら、私にとって最悪の年になっていただろう)
  • (19) Should you have any questions, please feel free to contact us. (もし質問があれば、お気軽にご連絡ください)

ifを使った仮定法では、条件節(=ifを含んだ節)を省略することがある。この場合、助動詞と主語の倒置(語順転倒)が義務的に起こる。

先の3つの例文について、ifを復元すれば以下のようになる。

  • (17′) If I were at home, I would know exactly what to do.
  • (18′) If it had not been for the course, this would have been the worst year of my life.
  • (19′) If you should have any questions, please feel free to contact us.

Should you have…はTOEICに頻出
Should you have…はTOEIC長文読解問題にも頻出する。Shouldから始まるが疑問文と勘違いしてはいけない。構造を正しく理解して自動的に意味を取れるようにしよう。

5-2. if節の代わりとして使える表現

  • (20) I would never have realized my mistake but for your post. (あなたの投稿がなかったらミスに気が付かなかっただろう)
  • (21) Wifi wasn’t secure; otherwise I could have given the hotel the “5” rating. (Wifiが安全ではなかった。そうでなければ、ホテルに「5」の評価を与えられたのに)
  • (22) A good politician wouldn’t give a rational argument against something obviously wrong. (良い政治家は明らかに誤ったことに対して合理的な論争をしないものだ)

文中の語句が条件の意味を表すことがある。この場合、if節を用いずとも、仮定法の文を作れる。

(20)のbut forは「…がなかったら」の意味。「あなたの投稿がなかったら…」で条件をあらわす。

(21)のotherwiseは「もしそうでなければ」の意味。「(Wifiが安全でなかった)ということがなければ…」で条件をあらわす。

(22)は主語の「良い政治家」が実質的に条件の意味をあらわしている。

5-3. 仮定法を使った控えめな表現

  • (23) You might want to rethink. (考え直したいのかもしれませんね)
  • (24) Would you like a coffee? (コーヒーはいかがですか?)
  • (25) You could be more productive. (もっと生産的になれるかもしれません)

過去形の持つ「距離感」を相手との距離に応用すれば、丁寧な提案・依頼を表現できる。

(23)は控えめな表現。「考え直したい」という話は現在のことだが、時制を1つ前に戻すことで丁寧さを演出している。

(24)はレストランでウエイターが客にコーヒーを勧めている場面。疑問文にwouldやcouldを用いることで「できればでよいのですが」といった、断る余地を与えている。

(25)は逆に、不平や非難をあらわしているケース。「あなたはもっと生産的になったほうがいい」を遠回しに「もっと生産的になれるかもしれません」と言っているのである。

控えめな表現は日常会話で頻出
これら控えめな表現は英語を使った日常会話で頻繁に使われる。会話を習得したい方はぜひとも覚えておこう。

6. 仮定法を含む慣用表現

仮定法を含む慣用表現を例文と共に紹介したい。

6-1. I wish…

  • (26) I wish I were a New Yorker. (ニューヨーカーだったらなぁ)
  • (27) I wish we had used this product first. (この商品をはじめに使っていればなぁ)

I wishは「(実際にはそうでないが)…であればよいのにと思う」の意味。「…だったらなぁ」のように訳されることが多い。

(26)は仮定法過去、(27)は仮定法過去完了の使われている例。

6-2. would rather

  • (28) I would rather you did not mention it to them. (あなたが彼らにそれを言わなければいいのだが)

would ratherは「むしろ…だといいのに」の意味。(28)のように直後にthat節を取る場合、thatは通例、省略される。that節内は仮定法が使われる。

6-3. had better

  • (29) You had better find a different type of job. (あなたは異なる種類の仕事を見つけたほうがいい)
  • (30) You had better not go with them. (彼らとは一緒に行かないほうがいい)

had betterは「…すべきだ」の意味。否定の場合、had better notとする。

had betterは使用場面に注意
had betterは「(必ず)…したほうがいい」のような強い助言を指すので、場合によって「上から目線」のニュアンスになる。安易に使うと思わぬ誤解を招きかねないので注意。

6-4. It’s time that…

  • (31) It’s time you made a change in your life. (人生を変える時間だ)

It’s time that…は「当然〜してもいい頃だ」の意味。that以下に仮定法の節が入る。

(31)を直訳すれば「(まだあなたの人生に変化はおとずれていないが)当然、人生を変えてもよい頃だ」となる。

6-5. as if / as though

  • (32) He talks as if he knew everything. (彼はまるでなんでも知っているように話す)
  • (33) She looked as though she had seen a ghost. (彼女はまるで幽霊を見たかのようだった)
  • (34) He reached out his hand as if to take back the money. (彼はまるでお金を取り戻すかのように手を伸ばした)
  • (35) As if I wouldn’t notice. (まるで私が気が付かなかったかのような言い方ですね)

as ifおよびas thoughは「(実際にはそうでないと思われるが)まるで…であるかのように」の意味。

(32)は仮定法過去、(33)は仮定法過去完了の例。(34)のようにto不定詞を伴うこともある。(35)のように条件節(= As ifの節)のみが残ることもある。

6-6. If only…

  • (36) If only I were younger. (私がもっと若ければなぁ)

if only…は「…であればなぁ」の意味。しばしば、主節を伴わず、条件節(= If onlyの節)のみが残る。

6-7. If it were not for / If it had not been for

  • (37) If it were not for my favorite instructors, I would have never achieved this goal. (もしお気に入りのインストラクターがいなければ、決してこのゴールを達成することはないだろう)
  • (38) If it had not been for this limitation, the service might have become much more popular. (もしこの制限がなかったならば、このサービスはもっとに世に知れ渡っていたかもしれない)

If it were not forは「もし…がないならば」で現在の事実に対する仮定、If it had not been forは「もし…がなかったならば」で過去の事実に対する仮定をあらわす。

(37)は現在の事実(お気に入りのインストラクターがいるので、ゴールを達成できる)に反する仮定を述べている。(38)は過去の事実(制限があったので、サービスが世に知れ渡らなかった)に反する仮定を述べている。

どちらの文も、書き言葉ではifを省略することがある。その場合、主語と助動詞の倒置(語順転倒)が義務的に起こる。

  • (37′) Were it not for my favorite instructors, I would have never achieved this goal.
  • (38′) Had it not been for this limitation, the service might have become much more popular.

ifの省略については『5-1. if節の省略(倒置)』を再度参照されたい。

6-8. as it were

  • (39) We are, as it were, inside his head. (我々は、いわば、彼の脳内にいるのである)

as it wereは「いわば」の意味。as if it were soを短縮したもの。かたい表現。

まとめ: 仮定法を極めよう

この記事では、英語の仮定法について詳細を解説してきた。

内容をまとめると次のようになる:

  1. 仮定法は仮想世界について述べる用法
  2. 仮定法は動詞の形を変えて表す
  3. 仮定法現在、仮定法過去、仮定法過去完了がある
  4. if節の省略など発展的な使い方がある
  5. I wish…などの慣用表現がある

仮定法をはじめて学習すると、その難解さに圧倒されるかもしれない。各種資格試験などにもよく出ることから、「条件節にwereがあれば主節にwouldを入れる…」など、暗記で対処しようとする場合も少なくない。

しかし、時制を1つ前に戻すことで距離感をあらわし、結果として仮想の世界を作り出す仕組みを知れば、暗記に頼らずとも、仮定法を使いこなせるようになる。

仮定法について迷ったときは、ぜひこの記事に戻ってきてほしい。きっと、あなたの探す答えが見つかるはずだ。

トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。

Good luck!

13 COMMENTS

kitt

仮定法ではbe動詞はwereにする、と教わったのですが、2-4のところではwasを使っていますね。

どちらが正しいのでしょうか?

田邉竜彦

コメントありがとうございます。
仮定法におけるbe動詞ですが、wereとwasは両方とも正しい用法です。

wereのほうが正式と言われていますが、やや古風なニュアンスでもあります。
wasの使用も一般的であり、wasの使用を推奨する教科書もあります。

2-4ではより自然と思われるwasを選びました(wereでも間違いではないです)。

和也

①If we go by car,it will take 10 hours.
②If we go by car,it would take 10 hours.
①は実際に行くことを前提に話していて、②は車では行かないことを前提に話しています。「もし車でいったら、10時間かかるよ」

英語の問題プリントでこのような記載がありました。
1は直説法で、2は仮定法だと思います。
2のIf節はこれで正しいのですか?説明にある、車で行かないという前提は表せていないのではないかと思うのですが、、未来のことなので仮定法未来を用いて、If we would かと思いました。

田邉竜彦

>和也様

元のテキストを見ていないので断定的なことは言えませんが、

①は文としてあり得ると思います
②はやや違和感を感じます

②に違和感を感じるのは、たとえ車で行かないことを前提としていても、①のような条件文で表現できるからです。

過去の話の仮定で「(実際には車で行かなかったが)もし車で行っていたら、…だっただろうに」なら、仮定法過去完了で適切な文が作れますが…

仮定法未来の質問です。
if S should do の”万が一”の話をするときは、帰結節は would でも will でも来れると文法書にはあります。しかしその違いが書かれていません。

will は直説法、would は仮定法であり、辞書のコラムなどを見て以下のような違いかと感じたのですが、あっていますか?

If S should do ..は話者が「(未来において)可能性は 0% じゃない。ただしある程度低い」と認識している場合

if節(if S should)の実現可能性について「0%じゃない」(“可能性は一応ある”)方を重視すれば、帰結節は直説法(will)になる。
逆に、実現可能性について「ある程度低い」(“可能性が無い”に近い)方を重視すれば、帰結節は仮定法(would)になる。

“if S should が直説法(可能性がある)というニュアンスに近い(重視している)か、仮定法(可能性は無く、その反対を想像している)というニュアンスに近い(重視している)か”で、帰結節の助動詞が直説法(willなど)になるか、仮定法(wouldなど)になるかの判別をする。

ということかと考えました。
(追記)

田邉竜彦

>蘭様

私の手元の文献では、この場合のwillとwouldの違いを述べているものはありませんでした。

たしかに、ご指摘のようにwillがwouldに比べて実現可能性が高い、といった仮説は立てられるかと思います。

いま、shouldやwould等について研究をしているところだったので、この点がわかりましたら、記事に追記しますね。

いつも本当にありがとうございます。
細かい質問にも応えて頂き、本当に助かっております。

if節が仮定法現在の場合でも、帰結節がwouldになる場合もあるのですね

If a car hit it, the occupants would be killed on the spot.
車がそれに衝突したら車の中の人たちは即死するだろう(出典:新英和中辞典)

if S should だけかと思っていましたが、難しい所です。

「ロイヤル英文法」
仮定法過去 1) 現在の事実の反対の仮定を表す
If the government worked more efficiently, more people would vote.
「もし政府がもっと有効に働けば,より多くの人が票を入れるだろう」

このように例文と解説がありました。

「フロンティア英文法」 には仮定法過去について、以下のように述べられています。
1.状態動詞が来て、現在の事実と逆のことを述べる
2.動作動詞が来て、未来のありそうもないことを仮定する

この記述通りなら、ロイヤル英文法の例文の worked は動作動詞なので、現在の事実に反する仮定は示せないのでは、と思ったのですが、どうなのでしょうか?

work を「働く、動く」という動作動詞としてではなく、「機能している、働いている」という状態動詞として見ているのでしょうか?

田邉竜彦

>蘭様

当方は『フロンティア英文法』を所持していないので、詳しくはわかりかねますが、たしかに、仮定法過去には以下の2つの用法があります。

1. 現在の事実に反する仮定
2. 現在または未来について起こる可能性の低い事柄の仮定

色々な文法書の例文を見ていると、たしかに、1はいわゆる状態動詞、2はいわゆる動作動詞が使われていることが多いように見えます。

ただ、ご指摘のように、この記述に反するものもありますね。
例えば、『実例解説 英文法』には「現在の事実に反する仮定」として次の例文をあげています。

If I went to night school, I’d be a student. (p346)

go (went)は動作動詞ですが、現在の事実と逆のことを述べています。

もともと、「動作動詞」や「状態動詞」というのは、定義のはっきりしない、曖昧な概念です。
(他にも「達成動詞」や「瞬時的動詞」などあるため、動作-状態と2分できるものではない)

よって、本件に関してはあまり追求しなくてもいいのではないかと考えます。

ts

こんにちは、仮定法の復習というか再学習用に勉強させてもらいました。
(仮定法は私にはとても分かりづらいです・・・)

一点気になったのですが、以下の英文について、

(15) If we had left earlier, we would not have been caught the storm.

“would not have been caught” は受動態だと思いますので、
直後には前置詞等を付けて “in the storm” のようにする必要があるのではないでしょうか?

※ 英文解析というか文法構造を勉強がてらにマークアップして公開しています。
仮定法はもとより、いろいろと把握しきれてない部分も多いのですが、
こんな解釈もあるっぽいという話のネタに良かったらご覧ください。

https://twitter.com/agoandnew
https://note.com/agoandnew/

田邉竜彦

>ts様

コメントありがとうございます。

(15)の例文に関しまして、ご指摘のとおり、in が必要でした。

記事は先ほど修正いたしました。
大変、申し訳ありませんでした。

サイトも参考にさせていただきます。

今後ともよろしくお願いします。

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