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英語の知覚動詞とは? 8種類の用法を例文つきでわかりやすく説明

知覚動詞

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英語の知覚動詞(ちかくどうし)とは、see(…を見る)、hear(…を聞く)、feel(…を感じる)などに代表される動詞である。

英語を勉強しているあなたは、次のような疑問を持っていないだろうか?

  • 知覚動詞とはそもそも何…?
  • 知覚動詞の使い方を知りたい…
  • 知覚動詞と他の動詞の違いは…?

そこでトイグルでは、英語の知覚動詞について詳細を解説していく。学習の参考になるはずだ。

1. 知覚動詞は視覚や聴覚などをあらわす動詞

知覚とは、視覚(みること)、聴覚(きくこと)、触覚(さわること)など、人間の感覚器官によって行われるはたらきを指す。英語の知覚動詞はこうした作用をあらわす動詞である。

知覚動詞を用いた例を見てみよう:

  • (1) I smell something burning. (何かが焼けているにおいがする)

(1)は知覚動詞smell(…のにおいがする)を使った文である。「何かが焼けているにおいがする」の意味をあらわす。

次の2つの例文は知覚動詞see(…を見る)によるものだが、ニュアンスが異なる。どのような違いがあるだろうか?

  • (2) I saw a man cross the street. (男性が道路を横断するのを見た)
  • (3) I saw a man crossing the street. (女性が道路を横断しているのを見た)

(2)は知覚動詞see(…を見る)に対して、[a man cross the street]を目的語に取る。この場合、「横断する」という行為の全過程を「見た」のニュアンスになる。

一方、(3)は知覚動詞see(…を見る)に対して、[a man crossing the street]を目的語に取る。この場合、「横断する」という行為の一部分を「見た」のニュアンスになる。

この違いはイラストにすれば一目瞭然である:

知覚動詞の例

代表的な知覚動詞一覧は次のとおり:

feel (…を感じる)hear (…を聞く)
know (…を見聞きする)notice (…に気づく)
observe (…を目撃する)see (…を見る)
smell (…のにおいがする)watch (…を見る)

原形不定詞では行為が「完結」している
知覚動詞が目的語に原形不定詞(動詞の原形)を伴う際、その行為は「完結」していると考える。完結しているから全過程を知覚できるのである。

2. 知覚動詞の使い方

英語の知覚動詞は以下の3つの構文をつくる:


  • 知覚動詞+[目的語+原形不定詞]
  • 知覚動詞+[目的語+現在分詞]
  • 知覚動詞+[目的語+過去分詞]


知覚動詞は、[目的語+原形不定詞/現在分詞/過去分詞]をその目的語に取る点に特徴がある。学校文法ではSVOCの文型と言われることが多いが、厳密にはSVOと分類するのが妥当である。

以下、知覚動詞ごとにその使い方を詳しく見ていく。

2-1. feel

  • (4) I felt something pass my shoulder. (何かが肩を通過したのを感じた)
  • (5) I felt my house shaking. (家が揺れているのを感じた)
  • (6) She felt herself loved. (彼女は自分が愛されているのを感じた)

知覚動詞feelは、feel A do(…するのを感じる)/feel A doing(…しているのを感じる)/feel A done(…されるのを感じる)の形をとる。

例文の文構造は次のようになる:

  • (4′) I felt [something pass my shoulder].
  • (5′) I felt [my house shaking].
  • (6′) She felt [herself loved].

(4)は「何かが肩を通過したのを感じた」、(5)は「家が揺れているのを感じた」、(6)は「彼女は自分が愛されているのを感じた」の意味である。

2-2. hear

  • (7) Cinderella heard the clock strike a quarter to twelve. (シンデレラは時計が11時45分を打つのを聞いた)
  • (8) I heard a baby crying. (赤ん坊が泣いているのが聞こえた)
  • (9) I’ve heard it played in a concert. (それがコンサートで演奏されるのを聞いたことがある)

知覚動詞hearは、hear A do(…するのが聞こえる)/hear A doing(…しているのが聞こえる)/hear A done(…されるのが聞こえる)の形をとる。

例文の文構造は次のようになる:

  • (7′) Cinderella heard [the clock strike a quarter to twelve].
  • (8′) I heard [a baby crying].
  • (9′) I’ve heard [it played in a concert].

(7)は「シンデレラは時計が11時45分を打つのを聞いた」、(8)は「赤ん坊が泣いているのが聞こえた」、(9)は「それがコンサートで演奏されるのを聞いたことがある」の意味である。

2-3. know

  • (10) I’ve never known him to do a wrong thing. (彼が悪いことをしたと聞いたことがない)
  • (11) I have known educated persons make this mistake. (教養ある人でもこのような間違いをするのを見聞きしている)

(9: 英語基本動詞辞典)

knowは現在完了形で「見聞きしたことがある」の意味のとき、知覚動詞のように使われる。

この場合、to不定詞を伴って、know A to do(…したのを見聞きした)か、to不定詞を省略してknow A do(…したのを見聞きした)の構造になる。

例文の文構造は次のようになる:

  • (10′) I’ve never known [him to do a wrong thing].
  • (11′) I have known [educated persons make this mistake].

(10)は「彼が悪いことをしたと聞いたことがない」、(11)は「教養ある人でもこのような間違いをするのを見聞きしている」の意味である。

toの省略は主にイギリス英語
知覚動詞的に用いられるknowにおいてto不定詞が省略されるのは、主にイギリス英語に見られるものと言われる。

2-4. notice

  • (12) I noticed them come in. (彼らが入ってきたのに気ついた)
  • (13) I noticed him watching me. (彼が私を見つめているのに気ついた)

知覚動詞noticeは、notice A do(…するのに気づく)/notice A doing(…しているのに気づく)の形をとる。

例文の文構造は次のようになる:

  • (12′) I noticed [them come in].
  • (13′) I noticed [him watching me].

(12)は「彼らが入ってきたのに気ついた」、(13)は「彼が私を見つめているのに気ついた」の意味である。

2-5. observe

  • (14) I observed a man enter and exit the room repeatedly. (男が部屋を何度も出たり入ったりするのを目撃した)
  • (15) I observed a woman taking a photo. (女性が写真を撮っているのに気づいた)

知覚動詞observeは、observe A do(…するのを目撃する)/observe A doing(…しているのを目撃する)の形をとる。

例文の文構造は次のようになる:

  • (14′) I observed [a man enter and exit the room repeatedly].
  • (15′) I observed [a woman taking a photo].

(14)は「男が部屋を何度も出たり入ったりするのを目撃した」、(15)は「女性が写真を撮っているのに気づいた」の意味である。

2-6. see

  • (16) Davis saw the accident happen. (デイビスはその事故が起きるのを見た)
  • (17) I saw a girl walking around my room. (少女が部屋を歩き回っているのを見た)
  • (18) Witnesses saw a man covered in blood. (目撃者たちは男が血で覆われているのを見た)

知覚動詞seeは、see A do(…するのを見る)/see A doing(…しているのを見る)/see A done(…されているのを見る)の形をとる。

例文の文構造は次のようになる:

  • (16′) Davis saw [the accident happen].
  • (17′) I saw [a girl walking around my room].
  • (18′) Witnesses saw [a man covered in blood].

(16)は「デイビスはその事故が起きるのを見た」、(17)は「少女が部屋を歩き回っているのを見た」、(18)は「目撃者たちは男が血で覆われているのを見た」の意味である。

2-7. smell

  • (19) Does anyone smell something toasting? (何かが焼けているにおいがしませんか)

知覚動詞smellは、smell doing(…するにおいがする)の形をとる。

例文の文構造は次のようになる:

  • (19′) Does anyone smell [something toasting]?

(19)は「何かが焼けているにおいがしませんか」の意味である。

2-8. watch

  • (20) I watched a man drink an entire bottle of wine. (男性がワインボトルをまるまる飲んでいるのを見た)
  • (21) We watched the sun rising above the horizon. (私たちは地平線の上に昇る太陽を眺めていた)

知覚動詞watchは、watch A do(…するのを見る)/watch A doing(…しているのを見る)の形をとる。

例文の文構造は次のようになる:

  • (20′) I watched [a man drink an entire bottle of wine].
  • (21′) We watched [the sun rising above the horizon].

(20)は「男性がワインボトルをまるまる飲んでいるのを見た」、(21)は「私たちは地平線の上に昇る太陽を眺めていた」の意味である。

その他の知覚動詞
知覚動詞は他にもcatch、listen to、look atなどがある。

筆者注: 以上に紹介した動詞は、知覚動詞専用で用いられるわけではなく、通常の動詞としても使われる。たとえば、seeはI’ll see you tomorrow. (明日お会いしましょう)のように、普通の他動詞としての用法もある。知覚動詞とそれ以外の動詞があるのではなく、動詞の使い方の1つとして知覚動詞用法があると考えておこう。

3. 知覚動詞の受動態

多くの場合、知覚動詞を使った文は、受動態にすることができる。

まずは3つの知覚動詞の能動態による例文を見てみよう:

  • (22) I saw a woman cross the street. (女性が道路を横断するのを見た)
  • (23) I saw a woman crossing the street. (女性が道路を横断しているのを見た)
  • (24) I saw a woman dressed in the same clothing. (女性が同じ服を着ているのを見た)

これらを受動態にすると、次のようになる:

  • (22′) The woman was seen to cross the street. (女性が道路を横断するのを目撃された)
  • (23′) The woman was seen crossing the street. (女性が道路を横断しているのを目撃された)
  • (24′) The woman was seen dressed in the same clothing. (女性が同じ服を着ているのを目撃された)

知覚動詞の受動態に関して、学習上の注意点が2つある。

  1. 知覚動詞の受動態では、原形不定詞はto不定詞に変化する。(22)は能動態から受動態になることで、toが出現している点に注意しよう。(23)の現在分詞や(24)の過去分詞では、受動態でもそのままの形が維持される。
  2. 知覚動詞の受動態では意味の捉え方に注意が必要である。(23)で目撃されたのは「女性」ではなく「女性が道路を横断する」という事態である。

受動態にできない知覚動詞
すべての知覚動詞が受動態になれるわけではない。たとえば、知覚動詞watchを受動態にすることは原則的に不可である。英作文で迷ったら辞書で用法を調べるとよい。

4. まとめ

この記事では、英語の知覚動詞について詳細を解説してきた。

内容をまとめると次のようになる:

  1. 知覚動詞は視覚や聴覚などをあらわす動詞
  2. 知覚動詞にはfeel、hear、seeなどがある
  3. 知覚動詞は[目的語+原形不定詞/現在分詞/過去分詞]をとる
  4. 知覚動詞の一部は受動態にできる
  5. 知覚動詞の受動態はto不定詞が義務的に生じる

トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。

Good luck!

5 COMMENTS

メルシー

知覚動詞でない、likeなどが
I don’t like him cooking. (動詞+O+_ing)という感じで使う場合もありますが、これは知覚動詞とは全く関係ないことですか?

田邉竜彦

>メルシー様

ご質問ありがとうございます。

知覚動詞以外にも、SVO+-ingの構文を取れるものはあります。

likeは好き嫌いをあらわすものなので、「好悪動詞(こうおどうし)」と呼ばれることがありますね。

尚、-ing以外にも-edを取ることもあります。

例:
The king didn’t like his territory invaded.
(出典: ウィズダム英和辞典)

メルシー

必ずしも知覚動詞だけその形をとるという訳では無いのですね。
ありがとうございました!

タカギテツオ

(22′) The woman was seen to cross the street. (女性が道路を横断するのを目撃された)
(23′) The woman was seen crossing the street. (女性が道路を横断しているのを目撃された)
(24′) The woman was seen dressed in the same clothing. (女性が同じ服を着ているのを目撃された)
知覚動詞の受動態に関して、学習上の注意点が2つある。

知覚動詞の受動態では、原形不定詞はto不定詞に変化する。(22)は能動態から受動態になることで、toが出現している点に注意しよう。(23)の現在分詞や(24)の過去分詞では、受動態でもそのままの形が維持される。
知覚動詞の受動態では意味の捉え方に注意が必要である。(24)で目撃されたのは「女性」ではなく「女性が道路を横断する」という事態である。←何か変ですね

田邉竜彦

>タカギテツオ様

ご指摘ありがとうございます。
説明が不足しており、申し訳ありません。

『(24)で目撃されたのは…』と記載していましたが、こちらに誤りがありました。
正しくは『(23)で目撃されたのは…』となります。

ただいま、記事を訂正しました。

今後ともよろしくお願いします。

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