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英語の else は「その他の」や「さらにほかの」の意味で使われます。通例、somebody などの不定代名詞、あるいは who などの疑問代名詞の後に用いられます。
else の読み方
else
エルス
/els/
【else の発音(男性声)】
【else の発音(女性声)】
elseの使い方 早見表
elseの使い方(形容詞用法)
1. <残りのものをさして> その他の, 別の
- The movie was sold out, so we watched something else.
(その映画は売り切れだったので、私たちは別のものを観ました) - For many people, family means more than anything else in life.
(多くの人にとって、家族は人生で何よりも大切なものです) - I’ve completed my homework, now I can relax and enjoy everything else.
(宿題は終わりました, あとはリラックスしてすべてを楽しめます)
else は「<残りのものをさして> その他の, 別の」の意味で使われます。
例文(上)は something else、例文(中)は anything else、例文(下)は everything else の例です。
- She usually takes the bus to work, but today someone else gave her a ride.
(いつもはバスで通勤していますが, 今日は誰かが彼女を乗せてくれました) - He’s a good student, just like everyone else in the class.
(彼はクラスのみんなと同じように良い生徒です) - Nobody else knows the secret recipe for grandma’s famous cookies.
(おばあちゃんの有名なクッキーの秘密のレシピを知る者は誰もいない)
2. <追加を示して> さらにほかの, そのほかの
- We covered the basics. What else should we discuss?
(基本的なことは扱いました。他に何を議論すべきでしょうか) - He discussed the project, but there’s something else.
(彼はプロジェクトについて話しましたが、他にもあります) - Can I help you with anything else today?
(今日, なにか他にお手伝いしましょうか)
else は「<追加を示して> さらにほかの, そのほかの」の意味で使われます。
例文(上)は what else、例文(中)は something else、例文(下)は anything else の例です。
- We have two volunteers. Who else can help?
(2名のボランティアがいます。他にどなたか手伝えますか) - Is there anyone else who wants to join the volunteer team for the event?
(このイベントのボランティア・チームに参加したい人は他にいますか) - After examining the patient, the doctor said, “There’s nothing else I can do for you at the moment.”
(患者を診た後, 医師は「今のところできることは他に何もありません」と言いました) - The event includes music, food, and whatever else you’d expect at a cultural festival.
(このイベントには, 音楽, 食べ物, その他文化祭で期待されるあらゆるものが含まれます)
else の使い方(副詞用法)
1. その他に, 代わりに
- Where else can we find this item?
(このアイテムは他のどこで手に入りますか) - I can’t find that book anywhere else.
(その本は他のどこでも見つからない)
else は「その他に, 代わりに」の意味の副詞としても使われます。
- How else could we solve this complex problem?
(他にどうやってこの複雑な問題を解決できますか) - Why else did he quit his job?
(そうでなかったらなぜ彼は仕事をやめたのですか) - Let’s go somewhere else for dinner.
(夕食はどこか別のところに行こう) - It’s raining here, but it’s sunny everywhere else in the city.
(ここは雨ですが, 市内の他の場所はどこも晴れています) - This flavor is unique. You’ll taste it nowhere else.
(この味は独特ですね。他のどの場所でも味わえないでしょう)
副詞用法の else は疑問副詞(where, how, why)および、-whereで終わる語(somewhere, anywhere, everywhere, nowhere)と共に用いられます。
-whereで終わる語に関しては別記事で解説しています。より深く知りたい場合、ご参照ください。
筆者が調べたところによると、elseを形容詞と副詞のどちらに分類するかは、辞書によって見解がわかれます。
『オックスフォード現代英英辞典(第10版)』や “Longman Dictionary of Contemporary English(6th)” は else の用法をすべて副詞としています。そのため、something else などの不定代名詞や、who else などの疑問代名詞に続く場合も、else は副詞として扱われます。『ジーニアス英和辞典(第6版)』や『ウィズダム英和辞典(第4版)』もこの立場を取ります。
一方、”Collins Cobuild Advanced Learner’s Dictionary(9th)” では、不定代名詞や疑問代名詞に続く場合は形容詞、-where で終わる副詞や where などの疑問副詞に続く場合は、elseを副詞として扱っています。『コンパスローズ英和辞典』、『新英和大辞典(第6版)』、『英語基本形容詞・副詞辞典』もこの立場を取ります。
本記事では、現在のところ、else を形容詞用法と副詞用法に分けて分類しています。
else を含んだイディオム
1. or else
- Finish your homework now, or else you won’t be able to go out with your friends.
(宿題を今終えなさい, そうでなければ友だちと遊びに行けませんよ) - Give me the money by tomorrow, or else.
(明日までに金を渡しなさい, さもないと…) - You can have pizza for dinner, or else you can choose pasta.
(夕食にはピザを食べられます, そうでなければパスタを選べます) - It’s likely that someone gave her a lift, or else that she took a taxi.
(誰かが彼女を乗せてあげたようです, そうでなければタクシーに乗っているでしょうから)
出典(例文4): Collins Cobuild English Usage
or else は主に「さもなければ」の意味で、接続詞的に使われます。
例文1は「さもなければ」の意味で <警告> をあらわす場合です。例文2のように単独で使うと、「さもなければひどい目に遭うぞ」と <脅し> をあらわします。例文3のように「または」の意味で <選択> をあらわす場合もあります。例文4のように「そうでなければ(…だろうから)」で <判断の根拠> を示す場合もあります。
or else において、or を省略して、else を単体で用いる場合があります。
- Lock the door before we leave, else we’ll be in trouble.
(出かける前にドアを施錠しなさい, そうでなければトラブルに巻き込まれますよ)
注: この用法を不正確とする意見もありますが、オックスフォード現代英英辞典には同用法の例文が掲載されています。
2. Anything else?
- A: “I’d like a cheeseburger with fries, please.”
(チーズバーガーとポテトをお願いします) - B: “Sure, coming right up. Anything else?
(もちろんです, すぐにお持ちします。他にありますか)
Anything else? は「(注文等は)他にありますか」の意味で使われます。飲食店などで客が注文する際、店員がほかに注文はないか、確認するために使われる慣用表現です。
3. What (Who) else?
- “I’ve told you about my hobbies and interests. What else?”
(趣味と興味の話はしました。他に何があると言うのですか) - “We’ve got John and Sarah on the team. Who else?”
(ジョンとサラは同じチームにいます。他に誰が必要というのですか)
What else? と Who else? は修辞疑問文のように用いることで、前に述べた内容が唯一の選択肢であることを強調します。
強調のため、What else could I do? の形で用いられることもあります。
- I’ve talked to all the experts in the field, but I’m still stuck. What else could I do to solve this complex problem?
(この分野の専門家にはすべて話を聞いたが, まだ行き詰まっている. この複雑な問題を解決するために, 他に何ができるだろうか)
4. if nothing else
- The food was average, but if nothing else, the service was excellent.
(料理は平均的でした, しかし少なくとも, サービスは素晴らしかったです)
if nothing else は「少なくとも, 他はともかく」などの意味で使われるイディオムです。
- The weather was bad, but if nothing else, it made for a memorable adventure.
(天候は悪かったのですが, 少なくとも, 思い出に残る冒険になりました)
5. above all else
- Above all else, safety must be our primary concern in this construction project.
(何よりも, この建設プロジェクトでは安全を第一に考えなければなりません) - In times of crisis, our safety is the top priority, above all else.
(危機に際しては, 何よりも安全が最優先されます)
above all else は「とりわけ, 何よりも」の意味で、もっとも重要な事柄を付け加える際に用います。
例文(上)は文頭、例文(下)は文末に用いられている例です。
else に関する発展的な知識(語法)
1.「不定代名詞+else」の所有格表現
- She returned home with someone else’s coat.
(彼女は他の誰かのコートで帰ってしまった) - The jacket left in the room is not mine; it is someone else’s.
(部屋に残されたジャケットは私のものではありません. それは誰か他の人のものです)
someone などの不定代名詞に続く else を所有格にする場合、例文(上)のように、[someone else]’s のような形にします。例文(下)のように、独立所有格として使用されることもあります。
疑問代名詞who に続く else を所有格にする場合、通例、who else’s とします。
- Who else’s fault could it be?
(ほかのだれの責任だというのかい)
someone’s else や someone’s else’s は現代英語では使用されません。
2. all/little/much + else
- When all else fails, ask for help.
(ほかのことがすべてうまく行かなかったときには, 助けを求めましょう) - Little else is known about the rare species of bird.
(この希少種の鳥については, 他にはほとんど知られていません) - He talked about his plans briefly but didn’t say much else.
(彼は自分の計画について簡単に話したが, 他には多くを語らなかった)
else は all、little、mush と一緒に使われることがあります。
3. 複数形に用いる場合
- I didn’t see any other people.
I didn’t see any else people.
(他の人たちには会わなかった)
else は単数を含意するため、複数形の名詞には用いられません。複数名詞の場合、代わりに other を使います。
上述のように、else は単数のため、somebody else は some other person を意味します。複数形では some other people とします。
4. elseの修飾
- The movie’s ending was something quite else.
(その映画の結末はまったく別のものだった) - He’s someone really else when he’s on stage.
(彼はステージにいるとき, まったく別の人になります)
else は quite や really などによって修飾されることがあります。
くだけた話しことばでは、What the hell else…?(いったいに他に何が…)が用いられることがあります。
- We’ve tried every possible solution to fix this issue. What the hell else is left to try?
(この問題を解決するためにありとあらゆる解決策を試した. いったい他に何を試せばいいんだ)
5. else than/but/except
- Where else than in France could this happen?
(フランス以外のどこでこんなことが起こり得ようか) - Where else but in France could this happen?
(フランス以外のどこでこんなことが起こり得ようか) - Where else except in France could this happen?
(フランス以外のどこでこんなことが起こり得ようか)
出典: Longman Guide to English Usage
else の後に、than、but、except などが続くことがあります。強調のニュアンスがありますが、冗漫にも聞こえます。
else の後に beside を伴うこともあります。
- Did someone else besides you apply for the job?
(あなた以外のどなたかがその仕事に応募したのですか)