海外の方と名刺交換する場面で、「英語で何と言って渡せばいい?」「この渡し方で失礼にならない?」と不安に感じる人も多いでしょう。
名刺交換は、国や文化によって役割や受け渡し方が異なります。
そのため、日本での感覚のまま対応すると、戸惑ってしまうことも少なくありません。
しかし、海外での名刺の役割や基本的な考え方を押さえておくだけで、必要以上に緊張せず、落ち着いて対応できるようになります。
この記事では、イギリスの大学院で経営学修士号(MBA)を取得し、アメリカ企業でのインターンシップを経験した筆者が、海外の名刺交換でおさえておきたい知識を5つに絞り、わかりやすく解説します。
海外のビジネスシーンでも安心して名刺交換ができるよう、一緒に準備していきましょう。
海外の名刺交換で恥をかかないために知っておくべきこと5選
ここでは、海外の方と名刺交換する際に、あらかじめ知っておくべきポイントを5つ紹介します。
ポイントを押さえておけば、必要以上に緊張せず、その場に合った自然なやり取りができるようになります。
1. 会ってすぐに名刺を渡さない
海外の方との名刺交換は、会った瞬間ではなく、連絡先が必要だと感じたタイミングで行うのが自然です。
多くの国や地域で、名刺は連絡先を交換するための「実務ツール」と考えられているからです。
まずは挨拶や会話を優先し、「この人とは今後も連絡を取りたい」と感じてもらえるような関係づくりを意識しましょう。
上述のように名刺は数ある連絡手段の1つなので、名刺の代わりに LinkedIn など、他の手段でのやり取りを提案されることがあります。
名刺交換を断られたとしても、必ずしも拒絶されたわけはなく、別の連絡手段を取りたいという意思表示なので、気にしたり、落ち込んだりする必要はありません。
2. 会った人全員に名刺を配らない
海外でのビジネスの場では、名刺を会った人全員に配る必要はありません。
名刺を手当たり次第に渡すと、浅いネットワーキングを作っていると受け取られてしまう可能性があります。
多くの国々では、名刺は数ある連絡手段の1つにすぎないと考えられています。
名刺を渡さなかったからといって、相手を評価していない、関係を持ちたくないという意味になるわけではありません。
まずは会話を大切にし、今後もやり取りが必要だと感じた相手にだけ名刺を渡すことを意識してみましょう。
日本では、名刺は必ず両手で渡さなければ、失礼とされます。
一方、英語圏では片手で渡されることがありますが、それは「名刺=連絡先メモ」という認識によるものです。
軽く扱われているわけではないため、相手の渡し方に違和感を覚えても、失礼だと受け取る必要はありません。
3. 名刺をテーブル上に並べない
名刺を受け取ったら、名前や会社名を軽く確認し、そのまま名刺入れにしまうのが一般的です。
日本では名刺を並べて確認する場面もありますが、多くの国々ではその必要はありません。
受け取った名刺をテーブルの上に置いて会話を始めると、「名刺を置き去りにしている」「相手への関心が薄い」といった印象を与えてしまう可能性があります。
名刺を受け取った後は、ひと目見て相手に関心を示し、会話に戻ることを意識しましょう。
日本では、会議で複数の人が参加する時、相手の名刺を役職順に並べる習慣があります。
また、もっとも上位の役職の人の名刺を、名刺入れの上に置くこともマナーとされています。
一方、海外ではこのような文化はほとんどないため、名刺をすぐにしまっても失礼にはあたりません。
4. 名刺を出す順番を気にしない
日本では名刺交換の際に、上司や役職が上の人から先に名刺を出す、立場が下の人は後に出すといった暗黙の順番があります。
誰が先に名刺を出すかによって、場の空気や関係性が決まることもあるでしょう。
一方で、海外、特に英語圏では、名刺を出す順番はほとんど意識されません。
誰が先に名刺を差し出しても、それが立場や上下関係を示すものとして受け取られることはないのが一般的です。
そのため、日本人が気にしがちな「自分から先に出して失礼にならないか」「相手を待つべきか」といった迷いは、海外ではさほど意識しなくても問題ありません。
5. 日本特有の役職に説明が求められることがある
日本では一般的な「課長補佐」や「部長代理」といった役職は、英語圏にはそのまま対応する概念がないため、名刺に印字されていても意味が伝わらないことがあります。
名刺の表記自体を変えることはできませんが、尋ねられた場合には、役職名を無理に英訳せず、実際の役割や担当業務を簡単に説明するのが自然です。
たとえば「課長補佐」であれば、以下のように、肩書きではなく仕事内容ベースで伝えると理解してもらいやすくなります。
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I support the department manager and take care of day-to-day operations.
(私は部門のマネージャーを補佐して、 日々の業務を担当しています。)
役職名よりも「どんな立場で、何をしている人か」を意識すると、名刺交換時に話が伝わりやすくなります。
名刺交換する時の基本フレーズ
ここでは、英語で名刺交換する時に、「最低限これだけ覚えておけば安心」という基本フレーズを紹介します。
名刺交換しても良いか聞く時
名刺を渡したい時は、いきなり差し出すのではなく、ひと言確認してから渡すと安心です。
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May I give you my business card?
(私の名刺を渡しても良いですか?)
\音声を聞く/
(音声1)
英語で名刺は “business card” と言います。日本語の直訳で、“name card” と言っても伝わらないので注意しましょう。
名刺を手渡す時
名刺を渡す場面では、名刺を差し出す動作に合わせて、 “Here’s ~” の表現を使いましょう。
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Here’s my business card.
(こちらが私の名刺です。)
\音声を聞く/
“This is ~”を使うと、説明している印象が強く、名刺を差し出す場面では不自然に感じられることがあります。
相手の名刺をもらっても良いか聞く時
相手から名刺をもらいたい時は、”May I~?”のていねいな表現を使うと、相手の意向を尊重した良い印象を与えられます。
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May I have your business card?
(名刺をいただいてもよいですか?)
\音声を聞く/
まとめ:名刺の役割やマナーは国や文化によって異なる
海外の名刺交換では、日本と同じやり方が必ずしも正解とは限りません。
名刺を渡すタイミングや扱い方、重視されるポイントは、国や文化によって異なります。
だからこそ、「名刺交換はこうすべき」と決めつけず、相手のスタイルやその場の雰囲気に目を向けて、柔軟に対応することが大切です。
今回紹介した5つのポイントをおさえておけば、海外の方との名刺交換でも必要以上に身構えることなく、自然でスムーズなやり取りができるようになるでしょう。
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