TOEIC Part5 one, another, other問題の解き方

TOEIC Part5は短文内の空白に、文法・意味的に最も適した語句を入れるリーディング問題である。

当エントリーでは、Part5で時折問われるone, another, other問題の用法について、説明していきたい。

＊目次

1. one, another, other問題の解き方
2. one, another, otherの違い
3. oneの出題パターン
4. anotherの出題パターン
5. otherの出題パターン
6. othersの出題パターン
7. まとめ

1. one, another, other問題の解き方

まずは、one, another, other問題を解く5つのステップを紹介しよう。

使用する例題はこちら。

Rafael Mesa answered in the interview that _____ strategies had been tried and had not worked out satisfactorily. 

• (A) one
• (B) another
• (C) other
• (D) each other

_{(トイグルオリジナル問題)}

ステップ1: 4つの選択肢を1〜2秒程度で把握

はじめに、4つの選択肢を1〜2秒程度で眺める。

• (A) one
• (B) another
• (C) other
• (D) each other

one, another, otherなど、似た見た目の語句が並んでいる。

これらは、正確には代名詞あるいは数量詞と呼ばれる語句である。

ただし、他の代名詞とは異なる理解が必要なため、トイグルではone, another, other問題と区別し紹介したい。

ステップ2: 設問文を読む

次に、空白を含む設問文全体を読む。

この時、文中の語句を意味のまとまりで分け、それを英語の語順のまま頭から理解すると良い。

先の例文は次のように解釈できる。

• Rafael Mesa / answered / in the interview / that / _____ strategies / had been tried / and had not worked out / satisfactorily. 
• 「Rafael Mesa氏は、答えた、インタビューで、◯◯な戦略が、試された、しかし機能しなかった、満足に」

空白はthat節内の主語の位置にあることがわかった。

ステップ3: 明らかに不正解な選択肢を除外する

この時点で、明らかに不正解と思われる選択肢を除外する。

空白はstrategiesとセットで使われている。(D)each otherは「お互いに」の意味で、通常はそれ単体で用いる。よって、(D)each otherは先に除外できる。

• (A) one
• (B) another
• (C) other
• (D) each other

3つの選択肢が残った。

ステップ4: 文法的に入りうる選択肢を選ぶ

Part5は文法と意味の両面からアプローチする。まずは、文法的に使用可能な選択肢を選ぶ。

ここで、空白と共に使われるstrategiesは名詞の複数形であることに気がつこう。選択肢(A)oneおよび(B)anotherは通常、名詞の単数形と共に使われる。

よって、(C)otherのみが残る。

• (A) one
• (B) another
• (C) other
• (D) each other

ステップ5: 意味の面から選択肢を確認する

最後に、意味の面から選んだ選択肢を確認する。

• Rafael Mesa / answered / in the interview / that / other strategies / had been tried / and had not worked out / satisfactorily.
• 「Rafael Mesa氏は、答えた、インタビューで、他の戦略が、試された、しかし機能しなかった、満足に」

other strategiesとすることで、「他の戦略」の意味となる。

よって、(C)otherが正解だ。

2. one, another, otherの違い

one, another, otherの違いをイメージするため、用法をイラストで見てみよう。

以下、one, another, otherを、Part5での出題傾向と共に説明していきたい。

• 注: トイグルでは補語(C)も広義の目的語(O)として扱う。

3. oneの出題パターン

oneは「(不特定の)1つのヒト・モノ・コト」を指す。

oneについて、Part5では以下の点に注意したい。

1. oneは代名詞として単独で使用できる(例: Buy one get one free.)
2. oneは名詞と共に使用できる(例: one day)
3. oneを名詞と共に使用する場合、名詞は単数形となる(例: one strategy)

また、oneはtheと共に使用できる。

theは名詞を「特定」する機能がある。よって、the oneは「(特定の)1つのヒト・モノ・コト」を指す。

Part5では、the oneは目的語の位置で問われることが多い。

• This is the one I mentioned yesterday. (これが、私が述べたそのモノです)

4. anotherの出題パターン

anotherは「もう1つのヒト・モノ・コト」を指す。

anotherについて、Part5では以下の点に注意したい。

1. anotherは代名詞として単独で使用できる(例: I chose another.)
2. anotherは名詞と共に使用できる(例: another day)
3. anotherを名詞と共に使用する場合、名詞は数えられる名詞の単数形のみとなる(例: another strategy)

尚、anotherの語源はan otherと言われる。そのため、anotherをtheと共に使うことはできない。

5. otherの出題パターン

otherは「(漠然とした数の)他の・別の」を表す。

_{(注: 上記のイメージは可算名詞の複数形に使用される場合。)}

otherについて、Part5では以下の点に注意したい。

1. otherは常に名詞と共に使用する(例: other books)
2. other直後は数えられる名詞の複数形か、数えられない名詞を用いる(例: other evidence)
3. otherは単独では使用されない

また、otherはtheと共に使用できる。

theは名詞を「特定」する機能がある。よって、the otherは「(特定の)他のヒト・モノ・コト」を指す。

the otherについて、Part5では以下の点に注意したい。

1. the otherは代名詞として単独で使用できる(例: One is for her, and the other is for him.)
2. the otherは名詞と共に使用できる(例: the other book)
3. the otherを名詞と共に使用する場合、数えられる名詞(単数・複数)と数えられない名詞のどちらにも用いられる(the other evidence)

otherとthe otherの用法を整理しよう。

注: 限定詞とは名詞と共に使用する用法。

6. othersの出題パターン

othersは「(漠然とした数の)他のヒト・モノ・コト」を表す。

othersについて、Part5では以下の点に注意したい。

1. othersは常に代名詞として単独で使用する(例: I prefer others.)
2. othersは名詞と共に使用されない

また、othersはtheと共に使用できる。

theは名詞を「特定」する機能がある。よって、the othersは「(3つ以上の中の)他のヒト・モノ・コトすべて」を指す。

the othersについて、Part5では以下の点に注意したい。

• the othersは常に代名詞として単独で使用する

7. まとめ

当エントリーでは、Part5 one, another, other問題の対策を解説してきた。

最後に、これらの文法的特徴を表でまとめよう。

_{注1: the oneが可算名詞の単数形と共に使われる場合、oneは限定詞ではなく、形容詞と考えるのが一般的である(例: the one person)}

当記事を読んでもっと知りたい！と思った方は、こちらの記事も参照いただきたい。

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