イラストでわかる!英語の品詞8種類の特徴と見分け方

英語の品詞

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英語の品詞とは、単語を形・文法・意味などから分類したものである。代表的な品詞に名詞、代名詞、動詞、形容詞、副詞、前置詞、接続詞がある。

英語を学習中のあなたは次のような疑問を持っていないだろうか?

  • 品詞が何かわからない
  • 品詞の見分け方を知りたい
  • TOEIC文法問題で品詞を選ぶものが苦手

そこでトイグルでは、英語の品詞に関して詳細を解説したい。学習の参考になるはずだ。

1. 品詞とは語の使われ方を分類したもの

英語の品詞

「品詞とはなにか」を一言で表せば、それは「単語を語形、文法、意味などから分類したもの」である。

例を使って考えてみよう。上に記した図は、文中の単語を品詞によって分けたものである(「私はたいてい、地元のスーパーマーケットでパンとバターを買う」の意味)。

I(私)は代名詞、usually(たいてい)は副詞、buy(買う)は動詞、bread(パン)は名詞、and(…と)は接続詞、butter(バター)は名詞、at(…で)は前置詞、a(1つの)は冠詞、local(地元の)は形容詞、supermarket(スーパーマーケット)は名詞と判断される。

ここで抑えておくべきポイントは、文中のあらゆる語は何かしら1つの品詞に決まるということである。品詞は「この語は名詞として使われる」のように予め予想可能なものもあれば、「名詞と形容詞の両方があるが、文中の位置によって名詞と判断」のような場合もある。

品詞がわかれば、文中でその語が果たす役割がわかる。つまり、品詞の知識は英語を読み書きする上で欠かせない。

それでは、英語の品詞にはどのような種類のものがあるのだろうか? また、品詞を見分けるにはどうすればいいのだろうか? 以下、詳細を見ていこう。

品詞は辞書で調べる
知らない語の品詞を知るもっとも確かな方法は辞書を使って調べることである。

2. 英語の品詞一覧

名詞人や物の名前
代名詞名詞の代わり
形容詞特徴や性質
動詞動作や状態
副詞動詞、形容詞、他の副詞、または文全体を修飾
前置詞場所、時間、方向など
接続詞ある要素と別の要素をつなげる
間投詞感情をあらわす

英語の名詞は伝統的に8つに分類される。詳細を見ていこう。

2-1. 名詞

  • I bought a desk. (私は机を買った)
  • Emma is 30 years old. (エマは30歳です)
  • Water boils at 100℃. (水は100度で沸騰する)

名詞は人や物の名を表すものである。

例文(上)はdesk(机)、例文(中)はEmma(エマ)、例文(下)はwater(水)が、それぞれ名詞。

名詞の種類をさらに詳しく分けると、次のようになる。

普通名詞apple(りんご), child(子供)
集合名詞family(家族), audience(聴衆)
物質名詞water(水), soil(土)
抽象名詞love(愛), happiness(幸せ)
固有名詞Japan(日本), Smith(スミス)

用語の解説

  • 集合名詞: 家族など集合を総括的に表す名詞
  • 物質名詞: 水や土などの物質
  • 抽象名詞: 愛や幸せなど概念的なもの
  • 固有名詞: 人名・地名など固有の名称


2-2. 代名詞

  • I have a question. (私には質問があります)
  • That is great. (それはいいですね)

代名詞は名詞の代わりに用いられる語である。

例文(上)はI(私)、例文(下)はThat(それ/あれ)が代名詞。

代名詞の種類をさらに詳しく分けると、次のようになる。

人称代名詞I(私), my(私の), me(私に), mine(私のもの)
指示代名詞this(これ), that(あれ), these(これら), those(あれら)
不定代名詞all(全部), both(両方), some(いくらか)
疑問代名詞what(何), who(誰)
関係代名詞which, that

2-3. 形容詞

  • I need a new car. (私は新しい車が必要だ)
  • Your design is beautiful. (あなたのデザインは美しい)

形容詞は特徴や性質をあらわす語である。

例文(上)はnew(新しい)、例文(下)はbeautiful(美しい)がそれぞれ形容詞。

形容詞の種類をさらに詳しく分けると、次のようになる。

程度famous(有名な), happy(幸せな)
分類empty(空の), possible(可能な)
grey(灰色の), pink(ピンクの)
強調real(本当の), positive(明白な)

冠詞は形容詞の一部
冠詞と形容詞は異なるはたらきを持つが、ここではいったん形容詞の一部として取り扱う。

用語の解説
ある語が他の語にかかって意味を詳しくすることを「修飾」という。形容詞の主な役割は名詞を修飾することである。例: a famous actor (有名な俳優)

2-4. 動詞

  • Barbara eats hamburgers every day. (バーバラは毎日ハンバーガーを食べる)
  • Tony belongs to the baseball team. (トニーは野球チームに所属している)

動詞は動作や状態をあらわす語である。

例文(上)はeat(食べる)、例文(下)はbelong (所属する)がそれぞれ動詞。

動詞の種類をさらに詳しく分けると、次のようになる。

動作動詞run(走る), walk(歩く), use(使う)
状態動詞become(…になる), remain(…のままである), exist(存在する)

助動詞等は動詞の下位区分
助動詞、to不定詞、動名詞、分詞は動詞の下位区分と考えるとよい。

2-5. 副詞

  • Listen carefully. (よく聞いてください)
  • Perhaps, you can understand that decision. (おそらく、あなたはその決定を理解できるでしょう)

副詞は動詞、形容詞、他の副詞、または文全体を修飾する語である。

例文(上)はcarefully(注意深く)、例文(下)はperhaps(おそらく)がそれぞれ副詞。

副詞の種類をさらに詳しく分けると、次のようになる。

様態beautifully(美しく)
感情happily (幸せそうに)
場所nearby (近くで)
頻度always (いつも)
程度almost (ほとんど)

2-6. 前置詞

  • The meeting starts at 3:00. (ミーティングは3時に始まります)
  • I live in the U.S. (私はアメリカに住んでいます)

前置詞は名詞や代名詞の前に置いて、場所、時間、方向などをあらわす語である。

例文(上)はat(…に/時間)、例文(下)はin(…に/場所)がそれぞれ前置詞。

前置詞の種類をさらに詳しく分けると、次のようになる(<>は前置詞の中心的な意味)。

at <点>on <接触>in <内部>
to <到達点>for <目標>from <起点>
of <弱いまとまり>with <一緒>by <近接>

2-7. 接続詞

  • Oil and water do not mix. (水と油は混ざらない)
  • I was late because I went to the restroom. (トイレに行っていたので遅刻した)

接続詞はある要素と別の要素をつなげる役割を持つ語である。

例文(上)はand(…と)、例文(下)はbecause(なぜなら)がそれぞれ接続詞。

接続詞の種類をさらに詳しく分けると、次のようになる。

等位接続詞and(そして), but(しかし), or(あるいは)
従位接続詞when(…する時), because(…なので)

等位接続詞と従位接続詞の違い
等位接続詞は句と句、節と節、文と文など、要素を対等な関係でつなげる。一方、従位接続詞は節と節を「主と従」の関係でつなげる。

2-8. 間投詞

  • Oh, I’m sorry, this is the wrong ticket. (あっ、申し訳ありません、こちらは誤ったチケットでした)
  • Ouch…. I really can’t answer that. (まいった、本当に答えられない)
  • Oops! An error has occurred. (おっと!エラーが発生しました)

間投詞はOh(あっ)やOuch(まいった)のように感情をあらわす語である。間投詞は口語的な表現。

開かれた類と閉じた類
名詞・動詞・形容詞・副詞は新しい語が日々増えることから「開かれた類」と呼ばれる。一方、代名詞・助動詞・前置詞・接続詞の語は滅多に増えないので「閉じた類」と呼ばれる。

3. 紛らわしい品詞の見分け方

英語では、多くの語は複数の品詞を持って使われる。

例えば、completeは形容詞では「完全な」の意味だが、動詞では「…を完成させる」の意味を持つ。どちらも形が同じなため、区別がしづらい。

ここでは紛らわしい品詞の例をいくつか取り上げ、その見分け方を紹介しよう。

3-1. 名詞⇔形容詞

  • Blue is a color of trust. (青は信頼の色です)
  • Jonny was wearing a blue shirt. (ジョニーは青いシャツを着ていた)

いくつかの語は名詞と形容詞で同じ語形を持つ。

例文(上)はblueが名詞として使われている例。名詞は主語・補語・目的語に使われる。例文では主語の位置にあるため、名詞と判断する。

例文(下)はblueが形容詞として使われている例。形容詞は名詞を修飾する機能を持っており、名詞の前かbe動詞の後ろに使われる。例文では名詞の直前にあるため(a blue shirt)、形容詞と判断する。

3-2. 名詞⇔動詞

  • She has a shop in Brooklyn. (彼女はブルックリンに店を持っている)
  • I shop at the Kirkwood store on a regular basis. (私は定期的にカークウッドストアで買い物をする)

いくつかの語は名詞と動詞で同じ語形を持つ。

例文(上)はshop(お店)が名詞として使われている例。目的語の位置にある点と、不定冠詞aを伴っている2点より、名詞と判断する。

例文(下)はshop(買い物をする)が動詞として使われている例。動詞と判断した理由は、語が文の述語動詞の位置にあるからである。

Google it.
Googleは米IT企業のサービスをあらわす固有名詞だが、最近はGoogle it.((グーグルで)検索してください)のように動詞でも使われている。

3-3. 形容詞⇔副詞

  • Tim is a hard worker. (ティムは働き者だ)
  • I am willing to work hard. (私は喜んで一生懸命に働きたい)

いくつかの語は形容詞と副詞で同じ語形を持つ。

例文(上)はhard(勤勉な)が形容詞として使われている例。不定冠詞aと名詞workerの間に挟まれていることから、形容詞と判断する。

例文(下)はhard(一生懸命に)が副詞として使われている例。位置が文末にあること、および意味的に動詞work(働く)を修飾していることから、副詞と判断する。

3-4. 前置詞⇔接続詞

  • I arrived at the lounge before lunch. (私は昼食前にラウンジに着いた)
  • Write that down before you forget it. (忘れる前に書き留めなさい)

いくつかの語は前置詞と副詞で同じ語形を持つ。

例文(上)はbefore(…の前に)が前置詞として使われている例。前置詞は直後に名詞か代名詞と伴う。lunch(昼食)は名詞なので、beforeは前置詞と判断する。

例文(下)はbefore(…の前に)が接続詞(従位接続詞)として使われている例。従位接続詞は直後に「主語+動詞+…」の節がくる。例文はyou(主語)+forget(述語動詞)+it(目的語)があるので、beforeは接続詞と判断する。

以下、前置詞と接続詞のどちらにも使える語の例を示す。

before (…よりも前に)after (…の後に)
as (…なので)since (…して以来)
until (…するまでずっと)till (…するまでずっと)

3-5. 代名詞⇔形容詞⇔副詞

  • Both of the ideas are great. (アイディアの両方が素晴らしい)
  • Both computers must be turned on. (両方のコンピュータが起動されなければなりません
  • This is a gift to both students and teachers. (こちらは生徒と先生の両方への贈り物です)

いくつかの語は3つ以上の品詞を持つ。

例文(上)はbothが代名詞、例文(中)はbothcomputers(コンピュータ)を修飾する形容詞、例文(下)はbothが副詞として使われている。

品詞が変わっても意味は概ね同じ
学習者にとって2つ以上の品詞を持つ語は悩みの種である。ただ、品詞が異なっても意味は概ね同様の場合が多い。例えばbeforeは前置詞・接続詞問わず「…の前」である。

参考: 語尾から品詞を見分ける方法

はじめて目にする語彙の品詞を判断するには、文中の位置に加えて、語の形が参考になる。

例えば、information(情報)やrelation(関係)のように、語尾に-tionがつく語は名詞であることが多い。TOEIC文法問題などでは、語形から品詞を見分ける方法が有効である。

以下、名詞・形容詞・副詞によくある語尾一覧と例を紹介する。

*名詞によくある語尾

-tioninformation (情報)
-siondecision (決定)
-tybeauty (美しさ)
-thhealth (健康)
-mentsupplement (サプリメント)
-nesskindness (やさしさ)
-anceentrance (入り口)
-cypolicy (ポリシー)
-eremployer (雇用主)
-ordoctor (博士)
-eeemployee (従業員)

*形容詞によくある語尾

-able/-iblepossible (可能な)
-alfinancial (財務の)
-antbrilliant (素晴らしい)
-entindependent (独立した)
-arsimilar (似た)
-edlimited (限定的な)
-fulsuccessful (成功した)
-ic/-icalbasic (基本的な)
-ivemassive (巨大な)
-lessuseless (使えない)
-oryintroductory (初歩的な)
-ousenormous (巨大な)
-ybusy (忙しい)
-esquepicturesque (絵のように美しい)

*副詞によくある語尾

多くの副詞は形容詞に-lyをつけるだけである。

  • 例: successful (成功した/形容詞) ⇔ successfully (うまく/副詞)

いくつか、注意すべき副詞の語形について紹介する。

  • 単純形の副詞: else (その他に)、ever (かつて)、often(しばしば)、perhaps(あるいは)、quite(まったく)、seldom(めったに…ない)、thus(このように)など
  • 形容詞と同音異義の副詞: hard(勤勉な/形容詞)⇔ hard(一生懸命に/副詞)
  • 2つの語形を持つ副詞: tight(しっかりと/副詞)とtightly(しっかりと/副詞)
  • 語形によって意味が変わる副詞: hard(一生懸命に/副詞)⇔ hardly(ほとんど…ない/副詞)

副詞から-lyを取れば形容詞
-ly副詞から-lyを取ったものは概ね形容詞と考えてよい。ただし、稀なケースとして、namely(すなわち)のように-lyを取った語が形容詞にならない場合もある(nameは名詞)。

まとめ

この記事では、英語の品詞について詳細を解説してきた。

内容をまとめると次のようになる:

  1. 品詞は単語を語形、文法、意味などから分類したもの
  2. 文中で各単語は何かしらの品詞に分類される
  3. 品詞には名詞、代名詞、形容詞、動詞、副詞、前置詞、接続詞、間投詞がある
  4. 同じ語が異なる品詞で使われることがある
  5. 語尾は品詞を見分けるヒントになる

トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。

Good luck!

11 COMMENTS

スージー

分かりやすい解説でした。ありがとうございます!

あん

はじめてコメントさせていただきます。

3-5. 代名詞⇔形容詞⇔副詞に書かれているThis is a gift to both students and teachers. (こちらは生徒と先生の両方への贈り物です)ですが、このbothはstudentsとteachersを修飾している形容詞ではないかと思いました。

この用例を副詞として扱っている文献がありましたらおしえていただけないでしょうか。

あん

先ほどのコメントを次のように訂正させてください。

(訂正前)bothはstudentsとteachersを修飾している形容詞ではないかと思いました。
  ↓
(訂正後)bothはstudentsとteachersの相関接続詞ではないかと思いました。

大変失礼いたしました。

なお、Merriam-Webster (https://learnersdictionary.com/definition/both)を参照しています。

田邉竜彦

>あん様

コメントありがとうございます。
丁寧に読んでいただき、嬉しく思います。

さて、ご質問の件にお答えすると、「例文のbothは、定義によって相関接続詞とも、副詞とも捉えられる」と考えております。

まず、相関接続詞はboth A and B、either A or Bなどに代表される表現と承知しております。

私の理解では、これらは慣習的に相関接続詞と呼ばれるものの、品詞としての接続詞はand/orであり、bothやeither等までを接続詞と認定するかどうかは、解釈が分かれます。

例えば、ウィズダム英和辞典(第4版)では、both A and Bのbothを副詞としています。

ジーニアス英和辞典(第5版)では、both A and Bのbothを副詞としているものの、「相関接続詞として」と書かれています。

一方、Collins COBUILD Advanced Learner’s Dictionary (9th)では、both A and BのbothをCONJ(接続詞)としています。ご指摘のように、Websterもbothは接続詞扱いですね。

まとめますと、本記事ではboth A and Bのbothを副詞として取り扱いました。ただ、これを接続詞として扱うことは、CollinsやWebsterの例が示すように、決して誤りではないと思います。

ご参考になれば幸いです。

ユーザー

2-5の「副詞」項目の「例文(下)はperhaps(所属する)がそれぞれ副詞」という記述に関する質問です。

おそらく誤字だとは思うのですが、perhaps(所属する)ではなく、perhaps(おそらく)が正しいのではないでしょうか。

ユーザー

何度も失礼します。

3-4の「前置詞⇔接続詞」の項目の例文(下)はbefore(…の後)ではなくbefore(…の前)が正しいのではないでしょうか。

田邉竜彦

コメントありがとうございます。

perhapsとbeforeに関して、どちらも誤字でした。

大変失礼いたしました。
ただ今、修正いたしました。

m

副詞項目の詳しく分類のところの表記が動詞になっています。
気づく人少ないと思いますがコメントさせていただきました。

田邉竜彦

>m様

記載に誤りがあり、申し訳ありませんでした。

ただ今、修正いたしました。

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