英語のThere構文とは?There is/areの使い方をわかりやすく説明

There構文

英語のThere構文(読み方: ぜあこうぶん)とは、「人や物が存在する」を意味する文である。

例えば、There is a refrigerator in the kitchen. (台所に冷蔵庫がある)のような文がThere構文である。

There構文は英語で頻繁に使われるが、参考書ではあまり詳しく解説されていない。

英語を勉強しているあなたは、次のような疑問を持っていないだろうか?

  • There構文とは何…? どうやって使えばいい…?
  • There構文はどうやって訳せばいい…?
  • There構文は特殊な文型と聞いたが、どのような構造を持つのか…?

そこでトイグルでは、英語のThere構文について詳細を解説していく。学習の参考になるはずだ。

*目次

英語初級者の方は『1. There構文は存在をあらわす文』をお読みください。これだけでThere構文を含んだ文を読めるようになるでしょう。中級者の方は『2. There構文の基礎的な使い方』と『3. There構文の発展的な使い方』を読むとより深い知識が得られます。上級者の方は『4. There構文に関して注意すべき5つのポイント』まで読むと英作文や英会話で自由自在にThere構文を使えるようになります。

1. There構文は存在をあらわす文

There構文をひとことで言えば、それは「存在をあらわす文」である。例を見てみよう。次の2つの英文はどちらもThere構文を使った文である。

  • (1) There is a computer on the table. (テーブルの上にコンピュータがある)
  • (2) There are three computers in the room. (部屋に3つのコンピュータがある)

(1)は「(1台の)コンピュータが存在する」、(2)は「3台のコンピュータが存在する」の意味である。

There構文は聞き手の意識の中に、その存在を浮かび上がらせるような効果をはたらかせる。先の例文なら、コンピュータの存在がくっきりと思い描けるような、そんな感覚を覚えるだろう。

there isとthere are

ここで、「コンピュータがテーブル上にある」の意味でA computer is on the table.と言うのは、文法的に誤りとなる点に注意しよう。

  • (3a) 誤: A computer is on the table.
  • (3b) 正: There is a computer on the table.
  • (テーブルの上にコンピュータがある)

このような判断になるのは、英語の「伝え方」に理由がある。聞き手にとって、A computer(コンピュータ)は新しい情報である。話し手が唐突にA computer is on the table.と言えば、聞き手は「コンピュータ?何のこと?」となって混乱してしまう。

一方、There is/are …は新情報を出す合図のような役割を果たす。There is a comouter…ということで、「これからコンピュータという新しい情報を提供しますよ」と聞き手に伝えることになるのだ。

There is a computer.

これまでの話をまとめると、There構文は

  1. 何かの存在をあらわす
  2. 新情報を導入する合図となる

という2つの機能を持つのである。

There構文に「場所」の意味はない
thereは「そこ」の意味で使われる副詞である。ただ、There構文として用いられる場合に「そこ」の意味は失われて、上述のような文法的な役割になる。There is/are…は「…がある」と訳すことが多い。
用語の解説
There is/are…は存在をあらわすことから「存在文」とも呼ばれる。

2. There構文の基礎的な使い方: be動詞を使った文

There構文の基本的な形は「There+be+X(…がある/…がいる)」である。

There+be+X (…がある/…がいる)

There構文はbe動詞が使われることが多い。Xの位置には主に名詞が使われる。Xの後に様々な要素が続くことがある。以下、There構文の代表的な用法を紹介しよう。

2-1. There+be+名詞+場所をあらわす語句

  • (4) There is a printer in the library lobby. (図書館のロビーに印刷機があります)
  • (5) There are a lot of great videos on YouTube. (ユーチューブにたくさんの素晴らしい動画があります)

There構文でもっともよく使われるのは「There+be+名詞+場所をあらわす語句」である。場所をあらわす語句は、in the library(図書館内に)やon the chair(椅子の上に)など、前置詞によるものが多い。

(4)は単数名詞、(5)は複数名詞が使われている例である。

「There+be+名詞」の例
There is a Santa Clause.(サンタクロースがいる)のように「There+be+名詞」になることがある。

2-2. There+be+名詞+不定詞

  • (6) There are no more cards to draw. (もう引くべきカードがありません)

There構文はto不定詞を伴うことがある。(6)はto draw(引くべき)が使用されている例である。

2-3. There+be+名詞+分詞

  • (7) There is a storm coming up on Christmas Day. (クリスマスに嵐が近づいています)
  • (8) There was no time left. (残された時間はありません)

There構文は分詞を伴うことがある。(7)は現在分詞、(8)は過去分詞が使用されている例である。

2-4. There+be+名詞+形容詞

  • (9) There are two ticket options available. (チケットは2種類が選択できます)

There構文では名詞を修飾する形容詞がつくことがある。(9)はavailable(選択できる)が使用されている例である。

一時的な状態をあらわす形容詞が使われる
「There+be+名詞+形容詞」で使える形容詞はavailable(選択できる)やsick(病気の)など、一時的な状態をあらわすものに限られる。

2-5. There+助動詞+be+X

  • (10) There must be a better way. (より良い方法があるはずだ)
  • (11) There used to be fireworks shows at local colleges. (地元の大学では花火ショーがあった)

There構文の述語動詞の位置に助動詞(あるいはそれに相当するもの)が使われることがある。(10)はmust、(11)はused toが使われている例である。

There構文は第何文型なのか?
いわゆる「五文型」でThere構文は何文型になるのだろうか? これには諸説あるが「五文型のいずれにも当てはまらない特殊な文型」と考えることが多い。学習中にThere構文に出会ったら、厳密な文型に分類するのではなく、文の意味を理解できるようにしよう。

3. There構文の発展的な使い方: be動詞以外を使った文

There構文で使われる動詞はbeだけではない。

ここでは、be動詞以外を使ったThere構文を紹介したい。

3-1. 存在の動詞

  • (12) There exists a connection between poverty and health problems. (貧困と健康問題には関係がある)
  • (13) There seems to be no button on my phone. (私の電話機にはボタンがないようだ)

(12)のexist(存在する)や(13)のseem(…のようである)のような存在をあらわす動詞は、There構文の述語動詞になる。

存在をあらわす動詞の例は次のとおり。

exist (存在する)live (住む)
remain (…のままである)seem (…があるようだ)
beも存在をあらわす動詞の一種
be(…がある)も存在をあらわす動詞の一種である。

3-2. 出現の動詞

  • (14) There arose a scandal. (スキャンダルが起こった)
  • (15) There happened a quarrel between two men. (2人の男性の間に口論が起きた)

(14)のarise(発生する)と(15)のhappen(起こる)のような出現をあらわす動詞は、There構文の述語動詞になる。

出現をあらわす動詞の例は次のとおり。

appear (…の模様である)arrise (発生する)
arrive (到着する)come (起こる)
emerge (現れる)follow (続いて起こる)
happen (起こる)occur (発生する)

4. There構文に関して注意すべき5つのポイント

There構文に関して注意すべき5つの用法を紹介していきたい(上級者向け)。

4-1. There構文と動詞の一致

There構文の述語動詞は、その後に続く名詞との間で一致する。例を見てみよう。

  • (16) There is a cafe at the airport. (空港にカフェがある)
  • (17) There are several hotels nearby. (近くのいくつかのホテルがある)
  • (18) There is information on the website. (ウェブサイトに情報がある)

(16)は可算名詞の単数形なのでis、(17)は可算名詞の複数形なのでare、(18)は不可算名詞なのでisで一致している例である。

There'sに複数名詞が続く場合
くだけた英語ではThere’s some problems.(いくつかの問題がある)のように、There’sに複数名詞が続く場合がある。

4-2. There構文の主語はどれか: 文法上の主語と意味上の主語の違い

「There構文の主語はどれか?」と聞かれれば、その答えはThereである。これは、There構文を疑問文や付加疑問文にできることからも明らかである。

  • (19) Is there any solution for this issue? (この問題に対する解決策はありますか)
  • (20) There is another problem, isn’t there? (他の問題がありますよね)

一方、『4-1. There構文と動詞の一致』で見たように、There構文の動詞は直後の名詞と一致する。単数名詞と複数名詞の例を再掲しよう。

  • (16′) There is a cafe at the airport. (空港にカフェがある)
  • (17′) There are several hotels nearby. (近くのいくつかのホテルがある)

要するに、There構文の文法上の主語はThereだが、意味的な主語は直後に続く名詞句なのである。この点が、There構文が特殊な文型と言われる所以である。

尚、Thereは不定詞、分詞、動名詞の意味上の主語になることがある。

  • (21) I don’t want there to be any surprises. (思いがけない出来事があってほしくない)
  • (22) There being no trees, the only source of raw materials was stone. (木がないので、唯一の材料は石だった)
  • (23) What are the chances of there being leakage? (漏洩が起きている見込みはどのくらいですか)

(21)は不定詞、(22)は分詞、(23)は動名詞に対して、thereが意味上の主語としてはたらいている例である。

4-3. There構文に定の名詞句が使われる場合

通常、There構文の意味上の主語は不定の名詞句が使われる。例を見てみよう。

  • (24) There is a cat in the room. (部屋に猫がいる)

この例文において、a catをthe catとすることはできない。the catは定の名詞句だからである。

  • (25a) 誤: There is the cat in the room.
  • (25b) 正: The cat is in the room. (その猫は部屋にいる)

There構文で不定の名詞句が好まれるのは、それが英文内の新情報になるからである。『1. There構文は存在をあらわす文』で説明したように、There構文は新情報を持ち出す合図になる。定の名詞句はThere構文と相性が悪いのだ。

一方、いくつかの場合では、定の名詞句をthere構文の意味上の主語に使える。例を見てみよう。

  • (26) There is the possibility that people might have a complaint. (人々が不満を持っている可能性がある)
  • (27) Look! There’s Mr Guzman. (見て!グズマンさんがいるよ)
  • (28) “Who is coming to the party?” “There’s Mary, John, and Tom.” (「誰がパーティーに来るの?」「メアリー、ジョン、そしてトムです」)

(26)のように「the+名詞」が関係代名詞やof句などで修飾されていれば、定の名詞句がThere構文の意味上の主語になれる。この場合のtheは後方の要素によって限定されるからである(「(前方照応の)その」ではない)。

(27)のように固有名詞が使われていても、眼の前に起きている状況を描写するものであれば容認される。「グズマンさん」自体は既知の情報でも、グズマンさんがいるという話は新情報だからである。

(28)のように人や物を列挙する目録文でも、定の名詞句が容認される。

4-4. There構文で意味上の主語が文末に生じる場合

やや稀なケースとして、There構文のおける意味上の主語が、文末にあらわれることがある。例を見てみよう。

  • (29) There walked across the campus a young man. (若い男性がキャンパスを通って歩いた)
  • (30) There entered the room King Woolsey. (キング・ウールジーが部屋に入った)

文構造を理解するため、Thereを使わずに書けば、次のようになる。

  • (29′) A young man walked across the campus.
  • (30′) King Woolsey entered the room.

こうした構造は、(29)のような「移動の動詞+方向をあらわす前置詞句」、または(30)のような「他動詞+場所をあらわす目的語」の場合に限られる。

定の名詞句も可能
There構文の意味上の主語が文末に置かれる場合、定の名詞句も容認される。

4-5. 主格の関係代名詞が省略される場合

There構文の中に主格の関係代名詞が使われる場合、くだけた場面では、主格の関係代名詞が省略されることがある。

  • (31) There’s a man at the door ^ wants to talk to you. (あなたと話したいという男がドアにいるよ)

(Practical English Usage)

注:「^」は主格の関係代名詞that(あるいはwho)がある場所をあらわす。

まとめ: There構文をマスターしよう

この記事では、英語のThere構文について詳細を解説してきた。

内容をまとめると次のようになる:

  1. There構文は存在をあらわす文
  2. There構文は新情報を導入する合図になる
  3. 「There+be+X」が典型的な形
  4. There構文はbe動詞以外を述語動詞に取ることがある
  5. There構文は文法上の主語と意味上の主語は異なる

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