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TOEIC本番試験では集中力の維持が難しい。
TOEICを受験するあなたは、次のような課題を持っていないだろうか?
- 試験の最中、集中力が続かない…
- 試験で集中力を持続させる方法を知りたい…
そこでトイグルでは、TOEICの集中力を高めてスコアを上げる方法について、詳細を述べたい。本番直前でも読むだけで役立つはずだ。
1. TOEIC試験中の集中力の推移
はじめに、私たちがTOEIC試験を解いている最中、どのような集中力の推移をたどるのか、その全体像を見ていきたい。
1-1. TOEICリスニングセクションの集中力の推移
TOEICリスニングセクションはPart1からPart4の100問で構成される。受験者は音声に従って各パートを順番に解く。
Part1(写真描写問題)は写真を適切に表す選択肢を選ぶ。このパートは設問数が6問と少ないことがあり、集中力の管理に特に問題は生じない。
Part2(応答問題)は人物のセリフに対し、もっとも適切な返答を選ぶ。はじめの数問は高い集中力を持って解答できるものの、単調な設問が続くので、途中から集中力が切れがちだ。
Part3(会話問題)は複数人による会話を聞き、内容に関する設問に答える。設問数が39問と多いため、集中力の持続が難しい。最初の数問は解けても、途中から「まだ続くのか、長いな…」と感じてしまう。
Part4(説明文問題)は1人の人物による会話を聞き、内容に関する設問に答える。Part3中盤以降の低い集中力のままPart4に突入し、そのままズルズルと進んでしまいがちだ。
以上のように、リスニングセクションは「序盤は高い集中力→中盤で下落→そのまま低い状態で終える」といった推移をたどる。
試験中に眠たくなる場合、その場で一旦休憩するとよい。深呼吸をして意識を集中させれば眠気は吹き飛ぶ。
1-2. TOEICリーディングセクションの集中力の推移
TOEICリーディングセクションはPart5からPart7の100問で構成される。受験者は75分間(= 1時間15分)の制限時間内にこれらの問題を解く。
Part5(短文穴埋め問題)は文中の空白に適した語を入れる問題である。リスニングからリーディングへと切り替わる場面なので、集中力は維持しやすい。多くの受験者が、Part5の30問を集中して解き終えられる。
Part6(長文穴埋め問題)は空白を含んだ文章にもっとも適した語あるいは文を入れる問題である。Part5と比べてやや注意の度合いは弱まるものの、中程度の集中を持って解き終えられる。
Part7(長文読解問題)は英語の長文を読んで、内容に関する複数の設問に答える問題である。設問数は54問と、TOEIC内で最大のパートだ。
Part7は試験中、集中力がもっとも低下するパートである。これまで、リスニングとリーディングを合わせて146問解いた疲労感から、作業効率が一気に悪くなる。
心理的な倦怠感もまた、集中力を低下させる原因となる。Part7の長文は全部で15セットあるので、いくつかの問題を解き終えても進んでいる感じがしない。「まだ続くのか…」と思いながら解くので、集中力は下がったままの状態になる。
試験の残り時間がわずかになって、リーディングセクションをすべて解き終えていないことに気がつくと、集中力が一気に復活する。最後の力を振り絞り、試験を終える…といった流れである。
以上のように、リーディングセクションは「序盤は高い集中力→中盤以降で最低の状態になる→最後の数分間に復活」といった推移をたどる。
2. TOEIC試験中の集中力を持続させる5つの方法
TOEICで集中力を持続させる5つの方法を述べていきたい。いずれも、筆者が受験時に実際に使っているコツである。
2-1. 集中力が切れるポイントを知る
集中力を維持するもっとも有効な方法は「試験中に集中力がいつ切れるのか、事前に把握しておくこと」である。
集中力は気持ちに起因する部分が大きいので、試験のどこで集中力が切れるのか事前に知っておけば、「そろそろ集中力が切れる箇所だから注意しよう」と警戒できる。
集中力が切れるポイントは『1. TOEIC試験中の集中力の推移』で述べたとおりだが、ダイジェスト的に再掲すれば、次のようになる。
- Part2(応答問題): 単調な問題でぼーとしないようにする
- Part3(会話問題): 設問数が多いので、途中で面倒にならないようにする
- Part4(説明文問題): Part3で低下した集中力を引きずらないようにする
- Part7(長文読解問題): 肉体的・精神的にもっとも辛い箇所。残り時間を常にたしかめ、文章毎に気持ちをリセットする
2-2. 集中力チャージをする
TOEICは全200問を2時間連続で解く試験である。高い集中力のまま試験を受けられることが理想だが、実際、どうしても注意が散漫になることがある。
試験を通じて大事なのは集中力が切れたらそれに気が付き、直ちにリカバリー(回復)する能力である。集中力を常に100で保ち続けるのではなく、0の時間を減らすのだ。
筆者の経験上、試験中に集中力が切れると、次のような症状が起こる:
- 別のことを考える: 試験が終わった後どうやって帰ろうかなど、無関係な妄想を始める
- 面倒くさくなる: 「まだこんなに設問が続くのか…」と試験を解くのが途中で面倒になる
- 頬付けをつく: 無意識に頬杖をつきながら問題を解く
以上のような状態になったら、できるだけ早くそれに気が付き、注意を取り戻す必要がある。ペンを置き、深呼吸をして、その場で数秒間の休憩を取ろう。たった5秒の休憩が5倍の生産性を生み出す。
2-3. 設問毎に顔を上げる
集中力は身体的な動作でも克服できる。
とりわけリスニングセクションでは、設問毎に顔を上げるのがよい。音声が終わる度、顔を上げれば気持ちがリセットされ、高い集中力を持って次の問題に臨める。
例として、Part2(応答問題)を見てみよう。
- Where is the accounting department? (会計部署はどこにありますか?)
- (A) An accountant’s report. (会計士のレポートです)
- (B) It’s on the forth floor. (4階にあります)
- (C) Yes, he will. (はい、彼はそうします)
この設問では、最初の一言、選択肢(A)、選択肢(B)、選択肢(C)の4つを聞き、その後正解をマークする。マークが終わって次の設問まで数秒間の間があるので、その際に顔を上げて前方を見つめるのである。
筆者はこれまでTOEICを数十回受けているが、多くの受験者が試験中、常に問題用紙を見たまま下を向いている。同じ姿勢を長時間続けていれば、疲れて集中力は低下する。顔を上げることでリセットしよう。
(筆者注: 設問の解答はB)
2-4. 折返し地点発想法
折返し地点発想法とは、各パートの設問数を半分に分け、前半は「もうX問も終わった」、後半は「あとX問で終わる」と考え方を変えることで、集中力を持続させるテクニックである。
例としてPart3(会話問題)を考えてみよう。Part3は13セットの音声から39問を解く(= 各セット3問×13セット)。最初の7セットを前半、次の6セットを後半と考えば、次のようになる。
- 前半7セット(Q32-Q52): もうPart3がX問も終わった
- 後半6セット(Q53-Q70): あとPart3がX問で終わる
このように発想法を変えれば、長いパートへの精神的負担が軽減される。Part3だけでなく、他のパートでも有効である。
尚、「Part3が39問終わったと言っても、TOEIC全体で言えばあと161問も残っているんでしょ…?」のような、現実的思考は禁物だ。
折返し地点発想法は「こんなに終わった、だからまだ頑張れる」と、自分に暗示を与えるのが目的。気持ちを上向かせるために、都合の良いように考える、ということである。
2-5. 両手を使って解く
集中力管理で即効性のある解決策は、両手を使って解くことにある。
あなたが右利きの場合、右手でペンを持ち、左手でいま解いている設問を指差す。左利きであれば逆の操作をする。両手を使って解くことで、意識が設問に向かい、高い集中力を続けられるようになる。
尚、やってはいけないのは試験を片手で解くことである。前述のように、片方の手が頬杖をついている状態はよくない。頬杖は「退屈」を表す心理状態である。試験は必ず両手で解くようにしよう。
まとめ: 最高の集中力でTOEICを成功させる
この記事では、TOEIC試験の集中力について詳細を解説してきた。
内容をまとめると次のようになる:
- リスニングセクションはPart2で集中力が切れがちになる
- リーディングセクションはPart7で集中力がもっとも低い状態になる
- 集中力の切れるポイントを知ることが重要
- 折返し地点発想法を使う
- 設問毎に頭を上げるなど、身体的なアプローチも有効
トイグルでは他にも、TOEIC勉強法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。
Good luck!
1983年に一回受験(名古屋で)したものです。確かリスニングとリーディングがありその後、日を改めて英語でのインタビュー(東京で)があったと記憶しておりますが、現在は?
コメントありがとうございます。
現在のTOEIC(TOEIC Listening and Reading Test)は、リスニングとリーディングの2科目なので、インタビューはございません。
尚、TOEICにはスピーキング能力を測るTOEIC Speaking Testもございます。こちらはTOEICプログラムの一部ではあるものの、別の試験となります。