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英語のmayは「…かもしれない」や「…してよい」の意味で使われる助動詞です。
例えば、It may snow tomorrow. (明日, 雪かもしれない) や May I come in? (入っていいですか) などのように使います。
助動詞mayは基礎的な英単語の1つのため、存在自体はよく知られています。
ただ、多義的な語彙としても知られており、用法をマスターするのは難しいものです。
英語を学んでいるあなたは、次のような悩みをお持ちではないでしょうか?
- 助動詞mayの使い方がわからない…
- 助動詞mayの用法を区別する方法を知りたい…
- May I …? と Can I …? の違いなど、わからないことがある…
市販の英文法の参考書では、may について詳しく書かれているものがあまりなく、これらの疑問が解決しません。
インターネットで may について検索しても、断片的な情報が多く、使い方の全容がいまいちわかりません。
そこで、この記事では、過去に1,000人以上の日本人に英語を指導した経験を持つ筆者が、助動詞mayの使い方を徹底的に詳しく解説します。
はじめに、「助動詞mayの基本的な使い方」にて、may の使い方の全体像をお話しましょう。英語初心者の方は、この部分を読むだけでも、may について十分な理解が得られます。
続いて、「助動詞mayの詳しい使い方」にて、11の用法を例文と共に詳細に解説します。May I …? と Can I …? の違いなど、学習上疑問に浮かぶ点ももれなく説明します。
また、may を含んだイディオムについても、例を取り上げて解説します。ここまで読めば、ネイティブ・スピーカーのような、自然な会話に役立つ知識を得られるでしょう。
最後に、may の使い方のまとめも記しています。忙しい方は、まとめだけ読んでも構いません。
本記事を読めば、may に関するあらゆる疑問がたちまち解決するに違いありません。ぜひ、最後まで御覧ください!
助動詞mayの基本的な使い方
may(「メイ」と読みます)は、英語において、基礎的な単語ゆえ、複数の異なった意味で用いられます。
はじめに、may の持つ3つの大きな用法を見ていきましょう。次のイラストを御覧ください。
may には大きく、可能性、許可、その他の3つの使い方があります。
1つ目の可能性とは、「…かもしれない」の意味で、話し手が、ある事柄が起こる可能性があると推測する際に使います。
次の例を見てみましょう。
- I may go to Osaka tomorrow.
(私は明日, 大阪に行くかもしれない)
話し手は、次の日、大阪に行く可能性を示唆しています。
mayによって示される確率は、おおよそ50%程度と言われています。すなわち、話し手は大阪に行くかどうか、半々くらいと考えていることがわかります。
2つ目の許可は、「…してよい」の意味で、話し手が聞き手(場合によって第三者)に許可を与えたり、あるいは求めたりする際に使います。許可を求める例文を見てみましょう。
- May I eat in this room?
(この部屋で食事していいですか)
話し手が聞き手に、食事をしていいかどうか、尋ねています。
状況として、話し手は今、聞き手が許可を出す権限を持つ空間(例えば、聞き手の家、事務所、学校など)にいます。食事をしたいものの、それが良いかどうかわからないため、聞き手に尋ねているような場面です。
自然な英語では、食事をしても良い場合、聞き手は話し手に対して、次のように答えます。
- Certainly!(もちろんですとも!)
もし、食事をすることが認められないなら、次のような言い方が可能です。
- I’m sorry, but eating is not allowed in this room.
(申し訳ありませんが, 食事はこの部屋で認められていません)
最後に、その他には複数の用法がありますが、その中でも中心的なものは、「…しますように」の意味で祈りを求める用法です。次の例文を見てみましょう。
- May the new year bring you happiness!
(新年も良い年でありますように)
この用法の may は、会話よりも、メッセージカードなどの文中で用いられるものです。
日常的な英語を目的とする場合、可能性と許可の意味を覚えておくと、良いでしょう。
助動詞mayの詳しい使い方
may には3つの中心的な用法がありますが、さらに詳しく分けていくと、11の用法に分類できます。
これらの使い方を1つずつ、詳しく見ていきましょう。
1. [現在・将来の可能性] …かもしれない
- Your explanation may be true.
(あなたの説明は本当かもしれません) - It may rain tomorrow.
(明日は雨が降るかもしれません)
may は「…かもしれない」の意味で、現在または将来における可能性をあらわします。
例文(上)は現在の可能性、例文(下)は将来の可能性について述べている例文です。
この意味の may が間接話法の中で用いられる場合、時制の一致により、might が用いられます。
- She said she might be late.
(彼女は遅れるかもしれないと言いました)
可能性の意味において、may と似た使い方をする助動詞に can があります。使い方を比較してみましょう。
まず、may は上述のとおり、「…かもしれない」の意味で、話し手の認識をあらわします。例を見てみましょう。
- This road may be closed.
(この道はたぶん閉鎖されているでしょう)
話し手は「道路が(いま)閉鎖されていることもありうる(It is possible that the road is closed.)」と考えている状況です。
can の場合、「…できる」の意味で、状況的にそれが起こりうる可能性があることをあらわします。例を見てみましょう。
- This road can be closed.
(この道は閉鎖することができる)
話し手は「道路は(これから)閉鎖することができる(It is possible that this road to be closed.)」と考えている状況です。
「…かもしれない」の意味で可能性をあらわす時、may の他にも might を使用できます。
Swan は “Practical English Usage” という本の中で、may と might の可能性の違いを、次のように説明しています。
- I may go to London tomorrow.
(明日, ロンドンに行くかもしれない/50%程度の可能性) - Joe might come with me.
(ジョーも一緒に来るかもしれない/30%程度の可能性)
(出典: Practical English Usage)
「…かもしれない」の意味の may は、通例、疑問文では使用されません。
May that be true?
疑問文にするには、代わりに助動詞Can を用います。
- Can that be true?
(それは本当でしょうか)
尚、否定疑問文の場合、may の使用は可能です。
- May we not be making a big mistake?
(我々は大きな間違いをしていませんか)
また、間接疑問文の中でも、may を使用できます。
- Do you think Sarah may not come to the party tonight?
(サラは今夜のパーティーには来ないかしら?)
否定疑問文や間接疑問文で may が容認されることについて、安藤貞雄は『現代英文法講義』の中で、「話し手の側に肯定の前提があるためと考えられる(p285)」と述べています。
may not のように否定で用いる際、not は may の意味を含みません。
言い換えると、may は本動詞を否定することになります。例を見てみましょう。
- He may not be at home.
(彼は家にいないかもしれません)
この例文をパラフレーズすると、以下のようになります。
- It is possible that he is not at home.” (彼が家にいないということがありうる)
つまり、not は be at home(家にいる)を否定しているわけであり、may be at home(家にいるかもしれない)を否定しているわけではありません。
一方、cannot では、not は can を含んで否定します。例を見てみましょう。
- He cannot be at home.
(彼は家にいるはずがありません)
この例文をパラフレーズすると、以下のようになります。
- It is not possible that he is at home.”(彼が家にいることはありえない)
not は can be at home(家にいることができる)を否定しています。
まとめると、可能性の意味の may を否定文にすると、may は否定の作用域の外にあると結論づけられるでしょう。
- She may know about the changes in the schedule.
(彼女は予定の変更について知っているかもしれません) - If the weather improves, we may possibly go for a hike this weekend.
(もし天気が良くなるなら, 週末にハイキングに行けるかもしれません) - We may be late for the movie.
(映画に遅れるかもしれません) - The store may be closed by the time we get there.
(お店は私たちがそこにつくまでに閉まるかもしれません) - She may not be at the party tonight.
(彼女は今夜, パーティーにいないかもしれません) - There may be a misunderstanding between the team members.
(チームメンバー間に誤解があるかもしれません) - The package may or may not arrive by tomorrow.
(荷物は明日までに届くかもしれないし, 届かないかもしれない) - If the negotiations fail, we may be forced to take legal action.
(交渉が失敗に終わった場合, 私たちは法的措置を取らざるを得なくなる可能性があります) - It may be that they haven’t received the email.
(ひょっとすると彼らはメールを受け取っていないかもしれません)
副詞maybe(ひょっとして)は It may be that… からできた単語です。maybe の使い方は別記事で詳しく解説しているため、より深く知りたい方はご覧ください。
2. [現在・未来に進行の可能性] …しているところかもしれない
- She may be studying in the library right now.
(彼女は今, 図書館で勉強しているところかもしれない) - We may be moving to a bigger house next year.
(来年はより大きな家に引っ越しているかもしれない)
may に be doing が続くことで、「…しているところかもしれない」の意味で、現在または未来に進行中の行為の可能性をあらわします。
may be doing が現在と未来のどちらをあらわすかは、通例、文脈で判断できます。
まずは、現在進行中の出来事の可能性について、例を見てみましょう。
- She may be waiting at the bus stop right now.
(彼女はちょうど今, バス停で待っているところかもしれない)
right now(ちょうど今)があるため、may be waiting(待っているところかもしれない)のように、現在のことと判断できます。
次に、未来に進行中の出来事の可能性についての例を見てみましょう。
- She may be waiting at the bus stop when we arrive.
(私たちが着く時, 彼女はバス停で待っていることになるかもしれません)
when we arrive(私たちが着く時)という、未来をあらわす表現があるため、may be waiting(待っていることになるかもしれません)も、未来時の話と解釈できます。
3. [過去の可能性] …したかもしれない
- We may have missed the bus.
(バスを逃してしまったかもしれない)
may have done の形で用いられることで、「…したかもしれない」の意味で、過去の可能性をあらわすことができます。
通例、yesterday(昨日)のように、特定の時をあらわす語は完了形で用いられません。
一方、may have done は過去をあらわすため、yesterday と一緒に使うことができます。
- She may have visited the museum yesterday.
(彼女は昨日, 美術館に訪れたのかもしれない)
may have done が間接話法の中で用いられる場合、時制の一致により、might have done になります。
- He said that he might have missed your email.
(彼はメールを見逃していたと言っていたよ)
- They may have been to the new restaurant.
(彼らはその新しいレストランに行ったことがあったかもしれない) - She may not have realized that her keys were missing.
(彼女は鍵をなくしたことに気がついていなかったかもしれない) - He may have been unaware of the changes to the schedule.
(彼は予定の変更に気がついていなかったかもしれない) - The missing document may have been misplaced during the office move.
(その紛失した書類は事務所移転の間, 置き忘れられたのかもしれない) - Dinosaurs may have existed millions of years ago.
(恐竜は数百万年前に存在したのかもしれない)
4. [現在・未来に完了の可能性] …してしまっているかもしれない
- She may have finished her presentation by now.
(彼女は今ごろ発表を終えているかもしれない) - By the time of the reunion, she may have married.
(同窓会の時までに, 彼女は結婚しているかもしれない)
may have done は「…してしまっているかもしれない」の意味で、現在、あるいは未来に完了している出来事の可能性をあらわすことがあります。
例文(上)は現在、例文(下)は未来時に完了してる可能性のある出来事について述べています。
5. [不確実](いったい)…だろうか
- Who may you be?
(あなた, どなたでしょう)
may は wh疑問文、または wh節の中で用いられることで、「(いったい)…だろうか」の意味で使われることがあります。
この may は、場合によって横柄な言い方に聞こえることもあります。また、やや古風な表現のため、積極的に使用する必要はないでしょう。
- How old may he be?
(彼はいくつなんでしょうね) - I wonder what may be the cause.
(原因はいったい何なんでしょう)
6. [許可] …してよい
- If you finish your homework, you may watch TV.
(宿題が終わったら, テレビを観てもいいですよ)
may は「…してよい」の意味で許可をあらわすことがあります。
掲示板などの表記に使われることがあります。
- “Visitors may not take photographs inside the museum.”
(「来館者は美術館の中で写真を撮ってはいけない」)
must not は「禁止」をあらわすため、may not よりも意味が強くなります。
- You must not use my phone.
(私の電話機を使わないで)
許可の may において、1人称(= I / We)を主語にすることも可能です。次の英文を見てみましょう。
- I may leave the office after finishing this report.
(この報告書が終わった後, 事務所を出てもよいのです)
話し手(あるいは話し手たち)は、他の人(上記の例文であれば、会社の上司など)から許可を得ていると考えられます。
ただし、I can leave the office …(事務所を出ても良いのです)のように、can を使ったほうが自然な響きがあります。
「許可のmay」を否定文にする際、not の範囲は may を含みます。例を見てみましょう。
- You may not go upstairs.
(上の階に行ってはいけません)
この例文をパラフレーズすると、以下のようになります。
- You are not allowed to go upstairs.
つまり、許可の意味の may を否定文にすると、may は否定の作用域の中にあると結論づけられるでしょう。
7. [許可] …してもよろしいですか
- May I use the restroom?
(トイレをお借りしてもよろしいですか)
May I …?のように疑問文で用いると、「…してもよろしいですか」の意味で、許可を求めることになります。
May I …? に対して、文字どおりに Yes, you may. と「相手の許可を与えてやっている」といった感じで、ごう慢に響きます。
そのため、Yes, you can.(はい、いいですよ)や Certainly.(もちろんいいですとも)のように答えるのが普通です。
許可を求める場合、May I …? と Can I …? には、ニュアンスの違いが認められます。
次の May I …? を使った英文を見てみましょう。
- May I use my phone in this room?
(この部屋で電話していいですか)
この英文は、次のようにパラフレーズできます。
- Am I permitted by you to use my phone in this room?
(この部屋で電話することはあなたによって許可されていますか)
このように、May I …? は話し手が聞き手に許可を求める表現です。
次に、Can I …? の例文を見てみましょう。
- Can I use my phone in this room?
(この部屋で電話していいですか)
この英文は、次のようにパラフレーズできます。
- Am I permitted (by the rules) to use my phone in this room?
(この部屋で電話することはルールによって許可されていますか)
このように、Can I …? は規則などによって、許可を求める際に使う表現です。
尚、実際の話し言葉では、Can I …? のほうが多く使われます。
May I …? は、許可の意味から派生して、提案、依頼、申し出、命令などをあらわすことがあります。
以下、それぞれの例文を見てみましょう。
- May I suggest trying the seafood pasta?
(海鮮パスタにしてみてはいかがでしょうか/提案) - May I have the menu, please?
(メニューをいただけますか/依頼) - May I help you?
(お手伝いしましょうか/申し出) - May I see your driver’s license.
(運転免許証を見せてください/命令)
最後の例文のように命令の意味の場合、「?(クエスチョンマーク)」の代わりに、「.(ピリオド)」を用いることがあります。
これは、形の上では疑問文であっても、意味的に何かを尋ねているわけではないからと考えられます。
8. [特定的な可能性] …できる
- The problem may be solved in a few simple steps.
(その問題は2, 3の簡単な手段で解くことができます)
may は「…できる」の意味で特定的な可能性をあらわすことがあります。
この意味において、一般的には can のほうがよく使われます。may は can よりやや控えめな感じで、文体としてもフォーマルな印象を与えます。
場合によって、may は「…のことがある」の意味で、一般的な可能性をあらわすこともあります。
- During winter, snow may cover the mountains.
(冬の間, 雪が山々を覆うことがあります)
- The tickets for the concert may be obtained online.
(コンサートのチケットはオンラインで入手できます) - The tax amount may be calculated based on your income.
(税額は所得に応じて計算できます) - She tackled the difficult assignment as best she may.
(彼女はその難しい問題に精一杯取り組みました)
9. [祈願] …しますように
- May he rest in peace.
(彼が安らかに眠りますように)
may は「…しますように」の意味で祈願をあらわすことがあります。
格式張った言い方のため、一部のイディオム的な表現の中で使われることがほとんどです。
- Your success is remarkable; long may it continue.
(あなたの成功には目を見張るものがあります。それが長く続きますように)
10. [譲歩] …であっても
- Whatever you may think, I believe in my choices.
(あなたがどう思おうと, 私は自分の選択を信じています)
may は譲歩をあらわす副詞節の中で、「…であっても」の意味で用いられることがあります。
譲歩をあらわす副詞節とは、whatever(どんなことが…しようとも)や although(…にもかかわらず)などの語に導かれる、副詞的な役割を持つ節を指します。
この用法の may は、その有無にかかわらず、文の意味はほとんど変わりません。仮定法に由来する、やや古い表現と言えます。
- We’ll enjoy every moment, come what may.
(何があろうと, 一瞬一瞬を楽しみます) - However hard he may work, success is not guaranteed.
(彼がどんなに働こうとも, 成功は保証されていません) - The weather forecast predicts rain, but be that as it may, the picnic will proceed as planned.
(天気予報では雨の予報ですが, それはともかく, ピクニックは予定通り行われます) - Difficult though it may be to believe, the impossible can happen.
(信じるのは難しいかもしれませんが, 不可能は起こりえます) - No matter how hard we may wish, some things are beyond our control.
(私たちがどんなに願っても, どうにもならないことがあります) - Although they may innovate, breakthroughs are not assured.
(たとえ革新的であっても, ブレイクスルーは保証されません) - Strange as it may seem, mistakes often teach us valuable lessons.
(奇妙であっても, ミスは私たちにしばしば, 貴重な教訓を与えてくれます) - Whatever faults we may have, our friendship remains strong.
(どんな欠点があろうと, 私たちの友情は強いままです)
11. [目的] …するために
- Bring cash to the party so that we may order pizza easily.
(ピザを注文しやすいように, 現金を持って来てください)
may は so that節 や in order that節などの中で、「…するために」の意味で目的をあらわすことがあります。
- Provide clear instructions in order that she may complete the task effectively.
(彼女が任務を効率的に完了させるため, 明確な指示を出してください)
より専門的に説明すると、本記事で可能性と分類したものは認識的可能性、許可は根源的用法の許可、特定的(および一般的)可能性は根源的用法の状況的可能性、そして祈願・譲歩・目的は仮定法に由来するものと考えられます。
不確実の意味は根源的用法の許可に分類されることが多いものの、本記事では『現代英文法講義』の考え方を踏襲して、認識的可能性に分類しました。
助動詞mayを含んだイディオムの使い方
助動詞mayを含むイディオムを紹介します。
may well do
- It may well snow tonight.
(今夜はたぶん雪でしょうね) - You may well ask why I’m baking cookies at midnight!
(なぜ真夜中にクッキーを焼いているのかと尋ねるのはもっともですね)
may well do は「たぶん…だろう」の意味(例文上)と、「…するのももっともだ」の意味(例文下)の2つがあります。
may well do は2つの異なる意味がありますが、見分け方の基準の1つに、動詞が自制可能(= コントロールできる)かどうかがあります。
例えば、It may well snow tonight.(今夜はたぶん雪でしょうね)であれば、snow(雪が降る)という現象は、人が自制できるものではありません。このような場合、「たぶん…だろう」の意味になります。
一方、You may well ask…(…と尋ねるのはもっともですね)は、ask(…を尋ねる)は、人が自分の意志でコントロールできます。このような場合、「…するのももっともだ」の意味になります。
- You may well be right.
(たぶんあなたの言うとおりです) - The new employee may well be a marketing expert.
(その新しい従業員はたぶんマーケティングの専門家です) - She may well be proud of her academic achievements.
(彼女が学問的業績に誇りを持つのはもっともです) - You may well say so.
(そうおっしゃるのももっともです)
may (just) as well do
- It’s a rainy day, so we may as well stay indoors.
(雨の日なので, 屋内にいたほうがいいですね)
may (just) as well do は「(他に良い選択肢がないため)…してもよい」の意味で使われます。
may … but
- I may be late to the party, but I’ll bring some snacks.
(パーティーに遅れるかもしれませんが, お菓子を持っていきますね)
may … but は「…かもしれないが(…する)」の意味で使われます。
前半部分でその事態を受け入れつつ、後半部分でより重要な情報を提示する役割を持ちます。
- The puzzle may be tricky, but there’s a solution.
(そのパズルは手が込んでいますが, 解決策はあります) - The party may get a bit loud, but that’s what makes it fun, right?
(そのパーティーはちょっとうるさいかもしれませんが, それが楽しいのですよね)
if I may say so
- Your new haircut suits you really well, if I may say so.
(こう言っては何ですが, あなたの新しい髪型はとってもよくお似合いですよ)
if I may say so は「こう言っては何ですが」の意味で使われます。
that’s as may be
- A: “They say the traffic will clear up soon.”
(A:「渋滞はすぐに解消されるそうですよ」)
B: “That’s as may be, but I’m going to take an alternative route just in case.”
(B:「それはそれでいいのですが, 念のため別のルートも取っておくつもりです」)
that’s as may be は「そうかもしれないが」の意味で使われます。
may の読み方・発音・語形・語源
may
メイ
/meɪ/
【may の発音(男性声)】
【may の発音(女性声)】
否定形にする場合、may not と2語に分けることが一般的です。mayn’t のように短縮することは、めったにありません。
『英語語義語源辞典』によれば、助動詞may は古英語 magan(= to be able to; to be allowed)の一人称、および三人称・単数・現在・直説法 mæg に由来します(p690)。意味的には、「力がある, …できる」の意味の動詞から、様々な意味へと発展して使われています。
まとめ: 助動詞mayがわかれば英語がわかる!
本記事では、英語の助動詞 may に関して、使い方を詳しく解説してきました。
内容をまとめると、次のようになります。
- 助動詞 may には主として、可能性(…かもしれない)と許可(…してよい)の意味があります。また、これらに分類されない、その他の用法もいくつかあります。
- 可能性の may はおよそ50%程度の確率で、現在、または過去や未来にその事柄が起こると考えられることに対して使います。
- 許可の may は話し手が聞き手に許可を与える場合と、話し手が聞き手から許可を求める場合があります。許可の意味から派生して、提案、依頼、申し出、命令などをあらわすことがあります。
- 場合によって、may は祈願や譲歩の意味などで使われることがあります。
- may well do や may … but などのイディオムで用いられることもあります。
may についての理解度が深まれば、自然な英語を読んだり書いたりする力が上がります。また、英語を聞いたり、話したりする際も、きっと役に立つでしょう。
本記事の内容でわからないことがあれば、お気軽にコメント欄にお書きください。
また、may についてより理解を深める場合、ぜひとも本記事を2度、3度と読んでみましょう。その度に新たな発見があるはずです。
長文記事を最後までご覧いただき、ありがとうございました。
それでは!