英語の話法とは、人の発言を伝える際の方法を言います。
英語には様々な話法があるが、発言をそのまま引用で伝える直接話法と、発言を伝達者のことばで伝える間接話法があります。
学習の場面では直接話法を間接話法に書き換える作業を通じて、話法の理解を深めていくのが一般的です。
英語を勉強しているあなたは、次のような疑問を持っていないでしょうか?
- 直接話法を間接話法に転換する方法を知りたい…
- 参考書で話法の説明を読んだがいまいちわからない…
- 間接話法の文を書こうとするとうまくいかない…
話法は英文読解において重要なテーマだが、市販の文法参考書ではあまり詳しく扱われていません。困っている方も多いと思います。
そこでトイグルでは、英語の話法について詳細を解説していきます。学習の参考になるはずです。
1. 直接話法を間接話法に書き換える5つのステップ
直接話法を間接話法に転換するには、次の5つのステップに従ってやるとよいです。
ここでは、以下の直接話法の文を、5つのステップを経ることで間接話法に書き換えることを目指します。
- 直接話法: She said to me, “I will call you tonight.”
(「今夜あなたに電話しますね」と彼女は私に言った) - 間接話法: She told me that she would call me that night.
(彼女はその夜私に電話すると言った)
以下、1つずつ見ていきましょう。
注: ここからは直接話法の文を「直」、間接話法の文を「間」と記します。
ステップ1. 主節の動詞をtellなどに変える
ステップ1として、直接話法の主節の動詞を間接話法として適切なものに変えます。
間接話法に使われる動詞は様々だが、sayまたはtellが一般的です。
- 直: She said to me, “I will call you tonight.”
- 間: She told me …
ここでは元の文のsaid toを、toldに変更しました。
注: 話法においてsayとsay toは異なる用法を持ちます。間接話法ではsay toよりもsayやtellが自然です。
ステップ2. 被伝達部にthatを置く
ステップ2として、直接話法の被伝達部(引用符で囲まれるメッセージ部分)をthat節に変換します。
- 直: She said to me, “I will call you tonight.”
- 間: She told me that …
例文では、told meの後にthatを配置しました。
ステップ3. 代名詞を適切な形にする
ステップ3として、被伝達部の中に使われる代名詞を適切な形に変えます。
- 直: She said to me, “I will call you tonight.”
- 間: She told me that she … me …
例文では、被伝達部の主語I(私)をshe(彼女)に変更しました。直接話法は発言の引用なので、この文のI(私)はその発言をしたshe(彼女)を指すからです。
同様に、被伝達部の目的語you(あなたに)をme(私に)に変更しました。ここで言う「あなた」は、この発話をしている「私」にほかなりません。
ステップ4. 時制を適切な形にする
ステップ4として、被伝達部の動詞の時制を適切な形に変えます。
- 直: She said to me, “I will call you tonight.”
- 間: She told me that she would call me…
過去の発言を伝えるときは、被伝達部の時制を一段過去にずらすことが多いです。この例の would call は、彼女が話した時点から見た未来を表します。電話が報告時点ですでに終わっているとは限りません。
ここでは助動詞 will を would に変更します。このような時制の移動は時制の一致と呼ばれます。ただし、内容が現在も有効であることを示す場合など、元の時制を保つこともあります。
ステップ5. その他の要素を適切な形にする
ステップ5として、その他の要素を間接話法として適切な形に変更します。
- 直: She said to me, “I will call you tonight.”
- 間: She told me that she would call me that night.
例文では、発言した日とは別の日に報告することを想定し、tonight(今夜)を that night(その夜)に変えています。同じ日に報告し、同じ夜を指すなら tonight のままでもよいです。時間や場所の表現は、報告する時点・場所に合わせて選びます。
以上の5ステップを経て、直接話法の文を間接話法に書き換えるプロセスが完了しました。出来上がった文を改めて見てみましょう。
- 直接話法: She said to me, “I will call you tonight.”
- 間接話法: She told me that she would call me that night.
話法の理解度が上がると、英作文や英会話など、英語を発信する場面で正確な情報が伝えられるようになります。また、長文読解や聞き取りの場面でも、文の理解度が上がるでしょう。
以下、話法の転換に関してさらに詳しく見ていきましょう。
注:『現代の英文法 第8巻 動詞』でも指摘されているように、厳密には「直接話法⇔間接話法」のような1対1の関係にあるわけではなく、ある出来事を直接話法と間接話法という別の形式で表現していると考えるのが正しいです。ただ、本記事では学習の便宜上、「転換」という言葉を使って話法を論ずることにします。
2. 様々な種類の文を間接話法に転換する方法
文の種類別に、直接話法を間接話法に転換する方法を見ていきましょう。
2-1. 平叙文
- (1) He said to me, “I will be teaching the summer course.”
(「私が夏のコースを教えます」と彼は私に言った) - → He told me that he would be teaching the summer course.
直接話法でsay toが使われている場合、間接話法に転換する際はtellに変更するのがふつうです。
- (2) She said, “I have been in hospital for two weeks.”
(「2週間病院にいます」と彼女は言った) - → She said she had been in hospital for two weeks.
sayは間接話法でも使われます。
2-2. Yes/No疑問文
- (3) I asked him, “Do you know how to drive?”
(「どうやって運転するか知っていますか」と私は彼に尋ねた) - → I asked him if he knew how to drive.
Yes/No疑問文の場合、対応する疑問詞がないため、if(あるいはwhether)を用います。
- (4) “Do you want to go home?”, she asked.
(「家に帰りたいのですか」と彼女は尋ねた) - → She asked whether I wanted to go home.
(4)はwhetherを用いた例です。ifよりwhetherのほうが「選択」を強調するニュアンスがあります。
- (5) “Does she know her assistant or not?”, he asked.
(「彼女はアシスタントのことを知っているかどうか」と彼は尋ねた) - → He asked whether or not she knew her assistant.
(5)のようにwhether or notを用いることもあります。
- (6) I said to Tim, “Do you want vanilla or chocolate?”
(「バニラとチョコレートのどちらが良いですか」と私はティムに言った) - → I asked Tim whether he wanted vanilla or chocolate.
選択疑問文では、whether … or…の形にすればよいです。
2-3. WH疑問文
- (7) He said, “What is your address?”
(「あなたの住所はなんですか」と彼は言った) - → He asked what my address was.
wh疑問文は疑問詞をそのまま使いつつ、間接疑問文(wh語+S+V)の語順に変えます。(7)はwhatの例です。
- (8) I wondered, “Who bought that house?”
(「誰があの家を買ったのだろうか」と思った) - →I wondered who had bought that house.
(8)はwhoの例です。主語について尋ねる場合、はじめから語順がS+Vなので(例文ではwho bought…)、結果的にそのままの語順が維持されます。
- (9) He said, “Which approach is better?” (「どちらのアプローチがより良いか」と彼は言った)
- → He asked me which approach was better.
(9)はwhichの例です。この例のようにwhichが限定詞として使われている場合も、これまでと同様の方法で間接話法に転換します。
- (10) She said, “Where is your company located?”
(「あなたの会社はどこにあるのですか」と彼女は言った) - → She asked where my company was located.
(10)はwhereの例です。この例のような疑問副詞であっても、これまでと同様の方法で間接話法に転換します。
- (11) I said, “When was his birthday?”
(「彼の誕生日はいつですか」と私は言った) - → I asked him when his birthday was.
(11)はwhenの例です。
- (12) He wondered, “Why did this accident happen?”
(「なぜこの事故が起きたのだろうか」と彼は思った) - → He wondered why that accident happened.
(12)はwhyの例です。
2-4. 命令文
- (13) He said to her, “Be quick!”
(「急いで!」と彼は彼女に言った) - → He told her to be quick.
命令文では、被伝達部の動詞をto不定詞に変更します。
- (14) Everyone said to her, “Don’t do it.”
(「それをしないで」と皆が彼女に言った) - → Everyone advised her not to do it.
否定の命令文はnot to…にすればよいです。
- (15) He said to us, “Let’s begin at page 9.”
(「9ページから始めましょう」と彼は私たちに言った) - → He proposed that we should begin at page 9.
Let’sを用いた文の間接話法は、伝達動詞にpropose(…を提案する)やsuggest(…を提案する)などを使い、that節で文を続けます。that節内はshouldまたは仮定法現在を用いた形にします。
2-5. 提案・依頼を表わす疑問文
- (16) “Could you tell me about it?”, she said.
(「それについて話してくれませんか」と彼女は言った) - → She asked me to tell her about it.
形式的にはYes/No疑問文であっても、その内容が提案や依頼をあらわす場合があります。そうした文を被伝達部に含む場合、命令文の間接話法のように、to不定詞を使って文を続けます。
2-6. 感嘆文・祈願文
- (17) They said, “What a wonderful meal we had!”
(「なんて素敵な食事をいただいたのでしょう!」と彼女らは言った) - → They said what a wonderful meal they had had.
感嘆文ではwhatをそのまま用います。
- (18) She said, “How lucky I am!”
(「私はどんなに幸運なのか!」と彼女は言った) - → She said how lucky she was.
howを使った感嘆文も同様です。
- (19) She said, “What a strange story!”
(「なんておかしな話なんだ」と彼女は言った) - → She exclaimed that it was a strange story.
感嘆文であってもthat節を用いることもあります。
- (20) He said, “God bless you.”
(「神の御加護がありますように」と彼は言った) - → He prayed that God might bless us.
祈願文ではpray(…のようにと祈る)やwish(…を願う)などの伝達動詞が使われます。
3. 二つ以上の文を間接話法に転換する方法
平叙文と平叙文、疑問文と命令文など、被伝達部に二つ以上の文が含まれる場合があります。ここでは複数の文を間接話法に転換する方法について、例文を使って説明していきます。
3-1. 平叙文+平叙文
- (21) He said, “I must go, but we will meet again.”
(「私は行かなければならない、しかし我々はまた会えるさ」と彼は言った) - → He said that he must go, but that he and I would meet again.
「平叙文+平叙文」の組み合わせでは、接続詞のandやbutを引き続き使いつつ、それぞれの節の前にthatを用います。
尚、間接話法に転換した文の1つ目のthatは省略可能だが、2つ目のthatは省略せず用いることが多いです。
3-2. 平叙文+疑問文
- (22) She said, “You are familiar with my neighborhood. Where do you come from?”
(「あなたは私の住んでいる地域に詳しいですね。どちらのご出身ですか」と彼女は言った) - → She said I was familiar with her neighborhood and asked me where I came from.
「平叙文+疑問文」の組み合わせでは、and等の接続詞を用いつつ、askなど文意に応じた動詞を使います。疑問文は間接疑問文の語順(S+V)に変えます。
3-3. 平叙文+命令文
- (23) He said, “Wi-Fi isn’t working. Please help me out.”
(「ワイファイが使えない。手伝ってください」と彼は言った) - → He said Wi-Fi wasn’t working and asked me to help him out.
「平叙文+命令文」の組み合わせでも、and等の接続詞を用いつつ、askやtellなど文意に応じた動詞を使います。命令形の動詞はto不定詞に変えます。
3-4. 疑問文+平叙文
- (24) She said, “Could you go inside? I’m moving a piece of furniture.”
(「中に入ってくださいますか。家具を動かしているんです」と彼女は言った) - → She asked me if I could go inside, and told me that she was moving a piece of furniture.
「疑問文+平叙文」の組み合わせでも、and等の接続詞を用いつつ、askやtellなど文意に応じた動詞を使います。yes/no疑問文であればwhetherやifなどを用います。
3-5. 疑問文+疑問文
- (25) She said, “Are you happy? Or do you have any concerns about it?”
(「満足ですか、それとも何か心配はありますか」と彼女は言った) - → She asked if I was happy, or if I had any concerns about it.
「Yes/No疑問文+Yes/No疑問文」の組み合わせでは、if(あるいはwhether)を繰り返して使います。
- (26) He said, “What time will we start? Where is the meeting agenda?”
(「何時に始めるのですか、会議の議題表はどこにありますか」と彼は言った) - → He asked what time we would start, and where the meeting agenda was.
「wh疑問文+wh疑問文」の組み合わせでは、それぞれの疑問詞を繰り返して使います。
- (27) She said, “Are you OK? How long have you been waiting?”
(「大丈夫ですか、どのくらい待っているのですか」と彼女は言った) - → She asked me whether I was OK and how long I had been waiting.
「Yes/No疑問文+wh疑問文」の組み合わせでは、Yes/No疑問文の側をif(あるいはwhether)にして、wh疑問文の側は疑問詞をそのまま使います。
3-6. 疑問文+命令文
- (28) He said, “Are you ready? Come on!”
(「準備はいいか、さあ来い!」と彼は言った) - → He asked me if I was ready, and told me to come on.
「疑問文+命令文」の組み合わせでは、yes/no疑問文の側をif(あるいはwhether)にして、命令形の動詞はto不定詞に変えます。wh疑問文であれば疑問詞をそのまま使います。
3-7. 命令文+平叙文
- (29) She said, “Don’t be shy. You can make friends.”
(「恥ずかしがらないで、友達はできるよ」と彼女は言った) - → She told me not to be shy, and said I could make friends.
「命令文+平叙文」の組み合わせでは、命令形の動詞をto不定詞に変え、平叙文の側はsayやtellなど文意に応じた動詞を使います。
- (30) He said, “Study hard and you will be a doctor.”
(「一所懸命に勉強しなさい、そうすれば医者になれますよ」と彼は言った) - → He told me to study hard and said that if I did, I would become a doctor.
「命令文+and」が「そうすれば…」という条件と結果を表す場合は、その関係も伝えます。例文では指示を told me to… で表し、結果を and said that if I did,… と続けています。
- (31) She said, “Stop playing video games or you will fail the exam.”
(「ゲームで遊ぶのをやめなさい、さもないと試験に落ちますよ」と彼女は言った) - → She told me to stop playing video games and warned that otherwise I would fail the exam.
「命令文+or」が「さもないと…」という警告を表す場合は、その意味を保って伝えます。例文では指示に続けて and warned that otherwise…(そうしなければ…と警告した)を用いています。
3-8. 命令文+疑問文
- (32) He said, “Be quiet. Don’t you know who I am?”
(「静かにしなさい、私が誰だか知らないのですか」と彼は言った) - → He told me to be quiet, and asked if I didn’t know who he was.
「命令文+疑問文」の組み合わせでは、命令形の動詞をto不定詞に変え、yes/no疑問文の側をif(あるいはwhether)にして文を続けます。wh疑問文であれば疑問詞をそのまま使います。
3-9. 命令文+命令文
- (33) She said, “Be careful. Don’t make mistakes.”
(「注意しなさい。ミスしないように」と彼女は言った) - → She told me to be careful and not to make mistakes.
「命令文+命令文」の組み合わせでは、命令形の動詞をto不定詞に変えます。
3-10. 感嘆文+平叙文
- (34) She said, “What a lovely dress it is! I will definitely buy it.”
(「なんて素敵なドレスなのでしょう。間違いなく購入します」と彼女は言った) - → She said what a lovely dress it was, and said she would definitely buy it.
「感嘆文+平叙文」の組み合わせでは、感嘆文と平叙文のいずれの側も、sayやtellなど文意に応じた動詞を使います。
3-11. 感嘆文+疑問文
- (35) He said, “What a nice shirt it is! Where did you buy it?”
(「なんて素敵なシャツだろう。どこで買ったのですか」と彼は言った) - → He said what a nice shirt it was, and asked where I had bought it.
「感嘆文+疑問文」の組み合わせでは、感嘆文の側はsayやtellなど文意に応じた動詞を使いつつ、疑問文の側は ask などの伝達動詞を加え、yes/no疑問文であれば if か whether、wh疑問文であれば疑問詞で続けます。
3-12. 感嘆文+命令文
- (36) He said, “How nice these pictures are! Tell me who drew them.”
(「なんて素敵な絵画でしょう。誰が描いたか教えて下さい」と彼は言った) - → He said how nice these pictures were, and asked me to tell him who had drawn them.
「感嘆文+命令文」の組み合わせでは、感嘆文の側はsayやtellなど文意に応じた動詞を使いつつ、命令形の動詞をto不定詞に変えて文を続けます。
4. 複文を間接話法に転換する方法
直接話法の被伝達部に複文を含む場合の話法の転換について、説明します。
4-1. 被伝達部に名詞節を含む場合
- (37) He said, “I understand what you mean.”
(「あなたの言うことがわかります」と彼は言った) - → He said that he understood what I meant.
被伝達部に名詞節(例文ではwhat you mean)を含む場合、時制の一致に注意することがポイントです。
4-2. 被伝達部に形容詞節を含む場合
- (38) She said, “I saw the man you met in Tokyo.”
(「あなたが東京で会った男性を見ました」と彼女は言った) - → She said that she had seen the man I had met in Tokyo.
被伝達部に形容詞節(例文ではyou met in Tokyo)を含む場合も、時制の一致に注意すればよいです。
4-3. 被伝達部に副詞節を含む場合
- (39) He said, “I can’t enter the building because I forgot to bring my ID badge.”
(「IDバッジを持ってくるのを忘れたので建物に入れません」と彼は言った) - → He said that he couldn’t enter the building because he had forgotten to bring his ID badge.
被伝達部に副詞節を含む場合、副詞節の種類によって時制の一致に注意が必要となります。(39)のように理由をあらわす副詞節であれば、時制を一致させつつ文を続ければよいです。
注: ID badgeは身分証明書のことです
まとめ: 話法をマスターして正確な英語を話そう
この記事では、英語の話法について詳細を解説してきました。
内容をまとめると次のようになります:
- 話法とは人の発言を伝える際の方法です
- 話法には直接話法と間接話法があります
- 話法の転換には動詞の変更, that節の挿入, 代名詞等を変更します
- 二つ以上の文も間接話法に転換できます
- 複文を含む被伝達部も間接話法に転換できます
トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆しています。興味のある方はぜひご覧ください。
Good luck!