英語の疑問代名詞とは?全5種類の使い方をわかりやすく説明

疑問代名詞

英語の疑問代名詞とは、不明な名詞句について尋ねる際に使う代名詞である。

疑問代名詞にはwho(誰)、whom(誰を)、whose(誰の)、what(何)、which(どれ)がある。

英語を勉強しているあなたは、次のような疑問を持っていないだろうか?

  • 疑問代名詞の使い方を知りたい…
  • 疑問代名詞の違いや区別を知りたい…

そこでトイグルでは、英語の疑問代名詞について詳細を解説していく。学習の参考になるはずだ。

*目次

1. 疑問代名詞は不明な名詞句を尋ねる際に用いる

はじめに、疑問代名詞の一覧を見てみよう。

主格所有格目的格
who
(誰)
whose
(誰の)
whom
(誰を/誰に)
what
(何)
what
(何を/何に)
which
(どれ)
which
(どれを/どれに)

who(誰)、whose(誰の)、whom(誰を/誰に)は「人」について尋ねる際に使う疑問代名詞である。whoは主格(主語の位置)、whoseは所有、whomは目的格(目的語の位置)に使う。

what(何/何を/何に)は「もの」について尋ねる際に使う疑問代名詞である。whatは所有格を持たず、主格と目的格の形が同じである。

which(どれ/どれを/どれに)は「人・もの」について尋ねる際に使う疑問代名詞である。whichは所有格を持たず、主格と目的格の形が同じである。

英語の格について
簡単に言えば、主格は主語、所有格は所有、目的格は動詞や前置詞の目的語の位置に使われる時の形である。

2. 疑問代名詞の使い方

疑問代名詞には代名詞用法限定詞用法(= 形容詞用法)の2つがある。一覧を示すと、以下のようになる。

代名詞用法限定詞用法
who×
whom×
whose
what
which

代名詞用法は疑問代名詞を代名詞として用いるものである。たとえば、Who is he? (彼は誰)のwhoは代名詞用法である。

限定詞用法は疑問代名詞が名詞と共に使われるものである。たとえば、Whose bag is this? (この鞄は誰のものですか)のwhoseは限定詞用法である。

それぞれの疑問代名詞の使い方を見ていこう。

用語の解説
疑問代名詞の限定詞用法は「疑問形容詞」と呼ばれることがある。本記事では代名詞用法と限定詞用法をあわせて疑問代名詞とした。

2-1. who

  • (1) Who is Brian Tracy? (ブライアン・トレーシーとは誰ですか)
  • (2) Who built this temple? (この神社を建てたのはどなたですか)

whoは「誰」の意味で、人について尋ねる疑問代名詞である。whoは代名詞用法のみで用いる。

(1)はbe動詞、(2)は一般動詞の例である。

2-2. whom

  • (3) Whom did you call? (あなたは誰に電話しましたか)
  • (4) For whom do you serve? (あなたは誰にお仕えしているのですか)

whomは「誰の/誰に」の意味で、人について尋ねる疑問代名詞である。whomは代名詞用法のみで用いる。

(3)はwhomが他動詞call(電話する)の目的語として、(4)はwhomが前置詞forの目的語として用いられている例である。

尚、(3)のような他動詞の目的語の場合、whomはwhoで代用されることが多い。whomはかしこまった響きを与えるからである。

  • (3′) Who did you call? (あなたは誰に電話しましたか)

2-3. whose

  • (5) Whose is this smartphone? (このスマートフォンは誰のものですか)
  • (6) Whose smartphone is this? (これは誰のスマートフォンですか)

whoseは「誰の」の意味で、所有者について尋ねる疑問代名詞である。whoseは代名詞用法と限定詞用法の2つがある。

(5)はwhoseが代名詞用法で使われている例で、「このスマートフォンは誰のものですか」の意味になる。

(6)はwhoseが限定詞用法で使われている例で、「これは誰のスマートフォンですか」の意味になる。

whoseはwhoの所有格に相当する
whoseはwhoの所有格に相当する語である。whoには所有格がないからである。

2-4. what

  • (7) What happened? (何が起きたのですか)
  • (8) What is your opinion? (あなたの意見は何ですか)
  • (9) What color is your hair? (あなたの髪は何色ですか)

whatは「何/何を/何に」の意味で、主に不特定の物について尋ねる疑問代名詞である。whatは代名詞用法と限定詞用法の2つがある。

(7)と(8)はwhatが代名詞用法で用いられている例である。(7)は一般動詞、(8)はbe動詞が使われている。

(9)はwhatが限定詞用法で用いられている例である。what colorは「何の色」の意味と解釈するとよい。

人に対して用いるwhat
What are you?(あなたは何者ですか)のように、疑問代名詞whatを人に用いることもある。ただ、失礼な言い方に聞こえる場合が多いので、使い方には注意が必要である。

2-5. which

  • (10) Which do you prefer? (あなたはどちらを好みますか)
  • (11) Which way do you go? (どちらの道を行きますか)
  • (12) Which of the following statements is correct? (次の陳述のどちらが正しいのですか)

whichは(どれ/どれを/どれに)の意味で、2つ以上の特定の人や物から尋ねる疑問代名詞である。whichは代名詞用法と限定詞用法がある。

(10)はwhichが代名詞用法、(11)はwhichが限定詞用法として用いられている例である。

(12)のように、Which of Xの言い方が可能である。これはwhichの指す範囲を明確にする場合に用いる。

who, whom, whose, what, whichは関係代名詞としても使われる
これまで紹介したwho, whom, whose, what, whichは関係代名詞としても使われる。たとえばwhoであれば、疑問代名詞と関係代名詞の2つの用法がある。関係代名詞は疑問代名詞と異なるものなので、本記事では紹介していない。関係代名詞については別記事で紹介しているので、深く知りたい方はご参照いただきたい。

3. 疑問代名詞の注意すべき用法

疑問代名詞に関して、注意すべき使い方を紹介していこう。

3-1. whatとwhichの違い

疑問代名詞whatは話し手が不特定の範囲を前提としながら、「何」の意味で用いる。一方、疑問代名詞whichは話し手が特定の範囲を前提としながら、「どれ」の意味で用いる。

次の例文は、こうしたwhatとwhichの違いを端的にあらわしている。

  • (13) What writer do you like? (どんな作家が好きですか)
  • (14) Which writer do you like? (どの作家が好きですか)

(現代英文法講義)

(13)は不特定の作家を前提としていることから、作家一般に関する質問である。(14)は特定の作家を前提としていることから、すでに名前のあがっている特定の作家に関する質問である。

whichを特定できる対象に用いることはできない。次の例文が文法的に不可なのは、通常、人間の指は5本と範囲が決まっているからである。

  • 誤: What finger have you hurt?

正しくは、次のように言わなくてはならない。

  • (15) Which finger have you hurt? (どの指を切ったのですか)

(Collins Cobuild English Usage)

ただし、場合によっては、whatとwhichのどちらも使えるときがある。次の例文では、whichとwhatに意味の差はほとんどない。

  • (16) Which/What is the hottest city in the world? (世界のもっとも暑い都市はどこですか)

(Practical English Usage)

世界の都市には限りがあるので厳密にはwhichが正しい。ただ、話し手が都市の範囲を明確に意識せず、「(たくさんの無数の)都市の中でどこが一番暑いか」といったことを前提とするなら、whatを選んでも問題ない。

3-2. 疑問代名詞と前置詞の位置

疑問代名詞who/whomが前置詞の目的語になるとき、文体によって前置詞の位置が変わる。

次の例文のように前置詞が文頭にある場合が、もっともフォーマルである。

  • (17) To whom should I send transcripts? (成績証明書は誰に送ればいいですか)

前置詞は文末に残留することもある。この場合、フォーマルさはやや薄れる。

  • (18) Whom should I send transcripts to? (成績証明書は誰に送ればいいですか)

会話ではwhomの代わりにwhoを用いることが多い。これがもっとも普通の言い方である。

  • (19) Who should I send transcripts to? (成績証明書は誰に送ればいいですか)

3-3. 疑問代名詞whoを複数扱いする場合

疑問代名詞whoは通例、単数扱いで用いる。

  • (20) Who is in charge of the office? (事務所の責任者はどなたですか)

一方、想定される答えが複数の場合、whoを複数扱いにすることがある。

  • (21) Who have not heard of her name? (彼女の名前を聞いていないのはどなたですか)

つまり、whoは単複同形の疑問代名詞と考えて差し支えない。

疑問代名詞whatも複数扱いにできる
疑問代名詞whoだけでなく、whatも複数扱いを取れる。

3-4. 疑問代名詞における主語と補語の区別

主格の疑問代名詞が問うのは、主語の場合と補語の場合の二通りがある。次の例文を比較してみよう。

  • (22) Who is in charge of that? (それの責任者は誰ですか)
  • (23) Who is Mr. Boring? (ボーリングさんとは誰ですか)

(22)のwhoは文の主語、(23)のwhoは文の補語である。これは、whoに想定される答えを入れれば明らかになる。

  • (22′) Richard is in charge of that. (リチャードが責任者です)
  • (23′) Mr. Boring is a doctor. (ボーリングさんは医師です)

次の例文は、疑問代名詞が主語と補語のどちらを尋ねているか、文の形からだけではわからない。したがって、答え方も二通りが可能である。

  • (24a) What is the capital of Japan? (日本の首都はどこですか)
    • (24b) Tokyo is. (東京です)
    • (24c) It’s Tokyo. (それは東京です)

(24b)のように答えれば、主語について問われていた(と回答者が考えた)ことになる。(24c)のように答えれば、補語について問われていた(と回答者が考えた)ことになる。

注: 英語で話せるようになるには、こうした「分類」は必ずしも必要ではない。ただ、英文を読んだり書いたりできるようになるには、文法に対する明示的な知識もある程度必要ではなかろうか。

4. まとめ

この記事では、英語の疑問代名詞について詳細を解説してきた。

内容をまとめると次のようになる:

  1. 疑問代名詞は不明な名詞句を尋ねる際に用いる
  2. 疑問代名詞はwho, whom, whose, what, whichがある
  3. who, whom, whoseは人、whatは物、whichは人と物に対して使う
  4. whatは不特定、whichは特定の範囲を対象とする
  5. 主格の疑問代名詞は主語と補語のどちらにもなり得る

トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。

トイグル英文法 トイグル式英文法|英語文法の学習に必要な知識と情報のすべて

Good luck!

8 COMMENTS

秀ちゃん

人に対して、whichを使う場合についての質問です。
よく辞書に載っているのは以下の2つかと思います。どちらも who は用いることが出来ないので、which を使うことになります。
1) 後ろに名詞がくる場合
Which girl do you like the best?
2) which of 〔名詞〕の構文
Which of your friends is the most popular?

この2つくらいかと思っていたのですが、yahooの質問サイトに以下の場合が出されていました。
3) 目の前に二人の女性がいてどちらがあなたの奥さんであるかを聞く場合
Which is your wife? (who is your wifeとは言えない)

この3)について質問です。
① Who を使うことが出来ないのは、選択肢(今回は目の前にいる女性)が2人の場合のみで、3人以上は who を使えるのでしょうか?
② その理由もあれば教えてください。

田邉竜彦

>秀ちゃん様

3)に関して、この状況は2人のうちから選択をするということなので、whichで「どちらが」と尋ねるほうが自然な感じがします。

whichは日本語の訳語では「どれ」と思われがちですが、決してモノだけに使う語ではなく、「どちら様が」のような意味で、人にも使えますね。

3人以上、あるいは不特定の人の中から言うのであればwhoでも良いと思います。

(もっとも、目の前に人がいる状況で「Who is your wife?」と聞くのも少し注意が必要ですが…)

秀ちゃん

ありがとうございます。
二択の「どちらか」の場合には、which の方が自然だと覚えておきたいと思います。

秀ちゃん

3人以上の場合は、who よりも which woman の方が良かったりするのでしょうか?

Who is your wife? あなたの奥さんは誰ですか?

Which woman is your wife? どの女性があなたの奥さんですか?
※(2択でも3択以上でも可能)

田邉竜彦

>秀ちゃん様

このあたりは、非ネイティブの私にはどちらの選択が妥当か直感的に判断するのは難しいのですが、文法的にはWhich womanという言い方でも不可ではないと思います。

ただ、繰り返しになりますが、目の前に2人ないしは3人以上の女性がおり、別の男性に対して「どちらがあなたの奥さんですか」と聞いている状況はなかなか想像ができません。

仮にそうした状況があった場合も、発話は前後の「文脈」の中で行われるので、現実にWhich woman is your wife?という発話がされることは、極めて少ないのではないかと思います。

実際、コーパスと呼ばれる言語のデータベースで”Which woman is”から始まる例を調べたところ、2例しかヒットしませんでした。
また、Who is your wife?は1例のみです。

文法の可否については、実際の使用場面を想像しながら行うと、さらに学習が充実しますよ。

秀ちゃん

ありがとうございました。
実践的な英語能力の向上は、文法書など紙の上だけでは難しいということですね

山中茂明 80歳

Who do you think he is?
How much do you guess this watch cost?
What time does the letter say she will arrive?
これらの疑問代名詞の使われ方は文法的にはどのように説明されるのですか。お教ください。

田邉竜彦

>山中茂明様

ご質問ありがとうございます。

これらの例文ですが、通常の疑問文に、do you think等が挿入されたものと考えるとわかりやすいと思います。

Who do you think he is?
→ Who is he?
→ Who do you think he is?

How much do you guess this watch cost?
→ How much does this watch cost?
→ How much do you guess this watch cost?

What time does the letter say she will arrive?
→ What time will she arrive?
→ What time does the letter say she will arrive?

(do you thinkなどが加わることで、語順が多少変化する点に注意が必要です。)

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