初めての海外旅行や、英語が苦手な方の多くは、「英語がうまく伝わるかな」「困った時に言葉が出てこなかったらどうしよう」と不安になるものです。
私も初めて海外旅行に出発する前夜は、緊張と不安でなかなか眠れませんでした。
その後、20ヶ国以上を旅したところ、どの国でも「共通してよく使う英語フレーズ」があることに気が付きました。
この記事では、出発→入国→移動→滞在→買い物など、海外旅行の一連の流れを時系列でたどりながら、各シーンで本当に役立つフレーズを紹介します。トラブル対応についても解説するので、いざという時にも役立ちます。
初心者の方でもすぐ覚えられる、簡単な英語フレーズを味方につけて、一緒に準備していきましょう!
シーン1. 飛行機内で使える英会話
ここでは、長時間のフライトを快適に楽しむための英語フレーズを紹介します。
席が見つからない時
飛行機で自分の座席がわからない時は、乗務員に声をかけましょう。

I can’t find my seat.
(私の席が見つかりません。)
\音声を聞く/
シートを倒したい時
座席を倒したい時は、後ろの乗客に一言声をかけましょう。

May I recline my seat?
(席を倒してもよろしいですか?)
\音声を聞く/
“May I ~?”はていねいな表現で、相手に配慮した気持ちが伝わります。
毛布を借りたい時
毛布や枕などのアメニティを借りたい時は、遠慮なく搭乗員にお願いしましょう。

Can I have a blanket?
(毛布をいただけますか?)
\音声を聞く/
“Can I have〜?” は、欲しい物をていねいにお願いする定番フレーズです。
- a blanket (毛布)
- a pillow (枕)
- a pen (ペン) ※入国カードを書く時に必要
飲み物を注文する時
ドリンクサービスの時間になると、乗務員が順番に希望を聞いて回ってきます。
\会話の例/

What would you like to drink?
(お飲み物はいかがですか?)

Orange juice, please.
(オレンジジュースをお願いします。)
\音声を聞く/
欲しいドリンクがあるか確認したい時は、”Do you have some coffee?”のように尋ねてみましょう。
- water (水)
- coffee (コーヒー)
- tea (紅茶)
- coke (コーラ)
- wine (ワイン)
- beer (ビール)
- apple juice (リンゴジュース)
長時間のフライトを快適に過ごしたい方は、以下の記事をご覧ください。 シンプルな英語で機内サービスを快適に!役立つ21フレーズを紹介 |
シーン2. 入国審査で使える英会話
入国審査官からの質問は、決まったパターンが多いため、スムーズに通過できるように練習しておきましょう。
旅の目的を伝える時
”purpose” という単語を聞き取れたら、旅の目的を答えましょう。
\会話の例/

What’s the purpose of your visit?
(渡航の目的は何ですか?)

For sightseeing.
(観光です。)
\音声を聞く/
- For business. (仕事です。)
- To study English. (英語を学ぶためです。)
- To visit my friend. (友人に会いに来ました。)
滞在期間を伝える時
滞在期間は、”For+期間”でシンプルに答えましょう。
\会話の例/

How long will you stay?
(どのくらい滞在しますか?)

For five days.
(5日間です。)
\音声を聞く/
- For three nights.(3泊です。)
- For one week.(1週間です。)
- For a month. (1ヵ月です。)
宿泊場所を伝える
宿泊場所は、”At +場所”で伝えましょう。
\会話の例/

Where will you stay?
(どこに滞在しますか?)

At Hilton Hotel in New York.
(ニューヨークのヒルトンホテルです。)
\音声を聞く/
- At my friend’s house.(友人の家です。)
- At a business hotel downtown. (ダウンタウンのビジネスホテルです。)
- At an Airbnb in Paris.(パリのAirbnbです。)
職業を伝える時
英語圏では職業を聞かれたら、engineer(エンジニア)や accountant(会計士)のように「職種」を答えることが一般的です。
\会話の例/

What is your occupation?
(ご職業は何ですか?)

I’m an engineer.
(エンジニアです。)
\音声を聞く/
“I’m an office worker.(会社員です)” と答えると、英語圏ではやや不自然に聞こえます。職種を答えられるように準備していきましょう。
- I’m a student.(学生です。)
- I’m retired.(退職しています。)
- I’m in sales.(営業職です。)
入国審査をスムーズに乗り切りたい方は、以下の記事をご覧ください。 入国審査の英語のやり取りをスムーズに!質問とそのまま使える回答例 |
シーン3. 移動時に使える英会話
ここでは、タクシーでスムーズに目的地までたどり着くためのシンプルなフレーズを紹介します。
目的地を伝える時
有名なホテルや観光名所であれば、建物名だけで伝わります。

I’d like to go to the Hilton Hotel.
(ヒルトンホテルまでお願いします。)
\音声を聞く/
個人宅や小さなカフェなどは、近くの大きな通りや目印となる建物を補足しながら伝えましょう。Google Mapsなどを見せるとスムーズに伝わります。
急いでほしい時
予定に遅れそうな時は、以下のように伝えましょう。

Could you please go faster?
(少し急いでもらえますか?)
\音声を聞く/
所要時間を確認する時
渋滞や到着時間が気になる時は、以下のように所要時間を尋ねましょう。

How long will it take?
(どのくらいかかりますか?)
\音声を聞く/
止めてほしい場所を伝える時
目的地に近づいたら、タクシーを止めてもらうタイミングをはっきりと伝えましょう。

Could you stop here, please?
(ここで止めてくれますか。)
\音声を聞く/
アメリカやカナダなど、チップの習慣がある国では、運転手に料金の15〜20%を上乗せして渡すのが一般的です。
たとえば、料金が8ドルの時は10ドル渡し、”Keep the change. (おつりは結構です。)”と伝えて支払います。
滞在する国にチップの習慣があるかどうかを、事前に確認しておきましょう。
海外のタクシーを安心して利用できるようになりたい方は、以下の記事をご覧ください。 海外でタクシーに乗る時の英語フレーズと困った時の対処法 |
シーン4. ホテルで使える英会話
ホテルで何かリクエストする時は、”Could you〜?(~していただけますか)”を使うと、ていねいな表現として伝わります。
チェックインする時
フロントでは、まず「予約していること」をシンプルに伝えましょう。
\会話の例/

Hi, I have a reservation.
(こんにちは, 予約をしています。)

Welcome. May I have your name, please?
(いらっしゃいませ。お名前をいただけますか?)

Sure. My name is Yuki Tanaka.
(はい、田中ユキです。)
\音声を聞く/
荷物を運んでほしい時
スーツケースなど大きな荷物を運ぶのを手伝ってほしい時は、以下のように伝えましょう。

Could you help me with my luggage?
(荷物を運ぶのを手伝っていただけますか。)
\音声を聞く/
アメリカやカナダのホテルでは、荷物1個につき1〜2ドルをベルホップ(荷物を運ぶスタッフ)に渡すのが一般的です。
エアコンが壊れている時
部屋の設備の不具合は、すぐにフロントへ電話をかけて報告しましょう。

The air conditioner doesn’t work.
(エアコンが動きません。)
\音声を聞く/
” ~ doesn’t work.”という表現を使うと、電気(the light)やドライヤー(the hair dryer)などの故障時にも応用できます。
シャワーのお湯が出ない時
温水タンクの容量に限りがあり、連続で使用するとお湯が出なくなるホテルもあります。
20分程度の休憩をはさんでもお湯が出ない時は、フロントに状況を伝えましょう。

The shower doesn’t have hot water.
(シャワーのお湯が出ません。)
\音声を聞く/
部屋を変更したい時
においが気になるなど、問題が解決されない場合は、部屋の変更を依頼しましょう。
空きがあれば対応してもらえる可能性があります。

Could you change my room?
(部屋を変更していただけますか?)
\音声を聞く/
ホテルでのトラブルを解決して快適に過ごしたい方は、以下の記事をご覧ください。 海外ホテルのトラブルを英語で解決!基本ステップと役立つ23フレーズ |
シーン5. レストランで使える英会話
格式の高いレストランで良く使うフレーズをおさえておけば、安心して食事やサービスを楽しめます。
注文する時
注文する時は、”I’ll have …, please.”の表現が便利です。
メニューを指さしながら伝えましょう。

I’ll have this one.
(これをお願いします。)
\音声を聞く/
注文する時は、ウエイターが適切なタイミングで来てくれるため、そのまま席で待ちましょう。
日本の飲食店のように、手を上げて”Excuse me! (すみません!)”と呼ぶのは、英米のレストランではマナー違反になります。
何か用がある時は、アイコンタクトで合図して気づいてもらいましょう。
おすすめ料理を聞く時
おすすめの料理を聞くと、季節限定やシェフ自慢の料理を紹介してもらえます。

What’s today’s special?
(本日のおすすめは何ですか?)
\音声を聞く/
すべて注文したことを伝える時
食事が終わり、ほかに注文するものがなければ、以下のように伝えましょう。

That’s everything, thanks.
(注文はこれで全部です、ありがとうございます。)
\音声を聞く/
食事の感想を伝える時
格式高いレストランでは、食事の終わりごろにスタッフから「食事はいかがでしたか」と聞かれます。
声をかけられたら、笑顔で感想とお礼を伝えられるとスマートです。
\会話の例/

How was everything?
(お食事はいかがでしたか?)

It was delicious, thank you.
(美味しかったです、ありがとうございます。)
\音声を聞く/
- Everything was great.(全部とても良かったです)
- The steak was amazing.(ステーキが最高でした)
- I really enjoyed it.(とても楽しめました)
会計を依頼する時
食事が終わったら、店員に会計をお願いしましょう。

Could I have the check, please?
(お会計をお願いします。)
\音声を聞く/
店員が席にレシートホルダーを届けてくれるため、立ち上がらずにそのまま席で待ちましょう。
チップを支払うのが一般的な国もあります。渡航先の習慣を事前にチェックしておきましょう。
アメリカやカナダでは、チップは食事の料金の15〜20%ほどです。
クレジットカード払いの場合、レシートの「Tip(チップ)」欄に自分で額を書き込み、食事の料金とともに支払います。
現金払いの場合、レシートホルダーにチップ分も含めた現金を挟み、テーブルに置いておきましょう。
ファーストフード店やカフェ、レストランでスムーズに注文したい方は、以下の記事をご覧ください。 海外の飲食店で使える!英語で注文する時のフレーズ完全ガイド |
シーン6. 買い物で使える英会話
ここではお気に入りの商品を手に入れられるように、ショッピングで役立つフレーズをおさえましょう。
値段を確認する時
商品の値段を確認したい時は、以下のフレーズを使いましょう。

How much is this?
(これはいくらですか?)
\音声を聞く/
試着したい時
衣服を買う時は、日本とサイズ表記が異なる場合もあるため、試着して確認することをおすすめします。

Can I try this on?
(これを試着してもいいですか?)
\音声を聞く/
- I’ll take this.(これを買います。)
- I’ll think about it.(考えてみます。)
違うサイズを依頼する時
試着してサイズが合わないと感じたら、別のサイズがあるかどうか確認しましょう。

Do you have this in a larger size?
(大きめのサイズはありますか?)
\音声を聞く/
小さめのサイズは、”smaller size”を使って伝えましょう。
海外旅行でショッピングすると、日本のサイズ表記と異なる場合があるので注意しましょう。
サイズの目安を知りたい時は、eBay公式サイトのサイズ換算表が便利です。
国ごとのサイズ対応が一覧で確認できます。
カードで支払えるか確認する時
個人経営のショップや市場では、現金しか使えないこともあるため、事前に確認しておくと安心です。

Can I pay by card?
(カードで支払えますか?)
\音声を聞く/
ショッピングでお気に入りの商品を手に入れたい人は、以下の記事をご覧ください。 「試着したい」は英語で何て言う?店員とスムーズにやり取りできる完全ガイド |
シーン7. トラブル時に役立つ英会話
海外旅行でトラブルに直面することがあるかもしれません。
しかし、以下のフレーズを知っていれば、落ち着いて対応できるはずです。
助けを求める時
旅行中に道に迷ったり、事故に遭ったりしたときは、周囲の人に助けを求めましょう。

I need help.
(助けが必要です。)
\音声を聞く/
緊急時に状況を詳しく説明したり、現地の人の案内を正確に把握したい時は、翻訳アプリを活用しましょう。
日本語話せる人がいるか確認する時
大きな空港や都市部のホテルでは、日本語を話せるスタッフがいる場合があります。
複雑なトラブル対応が必要な時は、「日本語対応が可能か」を聞いてみましょう。

Is there someone who speaks Japanese?
(日本語を話せる人はいますか?)
\音声を聞く/
体調不良を伝える時
旅行中、慣れない環境や長時間の移動で気分が悪くなった時は、我慢せずに周囲の人やスタッフに伝えましょう。

I’m not feeling well.
(気分がよくありません。)
\音声を聞く/
目的地への行き方がわからない時
地図アプリがうまく使えなかったり、周囲に目印が見当たらなかったりして、目的地にたどり着けないことがあります。
そんな時は、現地の人に行きたい場所を尋ねましょう。

How can I get to the station?
(駅へはどう行けばいいですか?)
\音声を聞く/
利用したい施設(トイレやATMなど)がどこにあるのかがわからない時は、”Where is the restroom?(トイレはどこですか?)”と尋ねましょう。
道に迷って困った時や道案内を聞いてもわからない時は、以下の記事をご覧ください。 道に迷った時にそのまま使える英語フレーズ!道案内でよく使う表現も解説 |
まとめ:シンプルなフレーズを使って旅を楽しもう!
海外旅行を楽しむには、完璧な英語は必要ありません。
発音が少し違っても、文法的に合っていなくても、シンプルなフレーズを使いながら笑顔でやり取りすれば、きっと気持ちは伝わるはずです。
現地の人との交流で、「伝わった!」「楽しく話せた!」という体験は、旅の充実感を何倍にもしてくれます。
ぜひ、今回紹介したフレーズを使って、英語でのやり取りにチャレンジしてみてください。
Have a great trip!