英語の主格とは?5種類の使い方をわかりやすく説明

英語の主格

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

英語の主格とは、主に主語の名詞に対して付与される格である。

英語を勉強しているあなたは、次のような疑問を持っていないだろうか?

  • 主格とはそもそも何…?
  • 主格はどのような場面で使う…?
  • 主格を学ぶ際の注意点とは…?

そこでトイグルでは、英語の主格について詳細を解説していく。学習の参考になるはずだ。

1. 主格は主に主語に使われる格

英語のとは、名詞や代名詞の語形が、文中での使われ方によって変化することである。

学習英文法では一般に、主語に用いられる格を主格、目的語に用いられる格を目的格、所有をあらわす格を所有格として区別する。例を見てみよう。

  • (1) Ken loves Mary. (ケンはメアリーを愛している)
  • (2) Mary loves Ken. (メアリーはケンを愛している)
  • (3) Ken’s smartphone (ケンのスマートフォン)

(1)において、主語Ken(ケン)は主格を与えられている。また、(2)において目的語Ken(ケン)は目的格を与えられている。(3)のように所有格では、名詞の語尾に「’s」をつけることが多い。

現代英語において、主格と目的格の語形は変わらない。そのため、(1)のKen(ケン/主格)と(3)のKen(ケン/目的格)の語形は同じである。

同じKenにもかかわらず、異なる格が与えられていると判断するのは、Kenを代名詞にした時、異なる格の語を使うからである。

  • (1′) He loves Mary. (彼はメアリーを愛している)
  • (2′) Mary loves him. (メアリーは彼を愛している)
  • (3′) his smartphone (彼のスマートフォン)

主格が用いられるのは必ずしも主語だけとは限らない。例えば、SVCのCに該当する、いわゆる「主語補語(主格補語)」の名詞は主格である。

  • (4) Kim is a scientist. (キムは科学者です)

場合によって、主語の位置に目的格が使われることがある。たとえば、不定詞の意味上の主語が目的格なのは、それを代名詞にしたとき、目的格の語が選択されることからも明らかである。

  • (5) George believes Emma to be honest. (ジョージはエマが正直だと思っている)
  • (5′) George believes her to be honest. (ジョージは彼女が正直だと思っている)

細かい分類はさておき、学習上は「主格は主に主語の名詞に使われるが、時に主語以外の位置に用いられることもある」と知っておけば十分だろう。

以下、主格の詳細について説明していく。

主格の判断は語順でする
主格と目的格に語形変化がない以上、ある名詞が主格かどうか判断するには、文中での語の位置に注目するしかない。

用語の解説
現代英語で主格と目的格の語形が変わらないことから、これら2つを合わせて「通格」と呼ぶことがある。

2. 主格の使い方

主格は主語のほか、主語補語(主格補語)、呼びかけ、主格の同格語、独立分詞構文の主語などに使う。以下、これら用法を詳しく見ていく。

2-1. 主語

  • (6) Susan got up early today. (スーザンは今日早く起きた)
  • (7) Cheese is made from milk. (チーズはミルクからできている)

文の主語となる名詞に与えられる格は、主格である。

(6)はSusan(スーザン)、(7)はCheese(チーズ)が主格の名詞である。

2-2. 主語補語

  • (8) She became a doctor. (彼女は医者になった)
  • (9) He was elected chairman. (彼は議長に選出された)

主語補語(あるいは主格補語)の名詞に与えられる格もまた、主格である。

主語補語はSVCの文型におけるCのことで、(8)はa doctor(医者)、(9)はchairman(議長)に該当する。

身分や役職をあらわす名詞は無冠詞で用いられる
(9)のchairmanのように、身分や役職をあらわす名詞は無冠詞で用いられる。

2-3. 呼びかけ

  • (10) Susan, can you give me a hand? (スーザン、手を貸してくれないか)
  • (11) Could I start writing, professor? (執筆を始めてもいいですか、教授)

呼びかけに使う名詞は主格である。(10)は人名、(11)は役職名で呼びかけている例である。

尚、人をあらわす名詞がすべて呼びかけに使えるわけではない。例えば、Professor(教授)と呼ぶのは自然だが、Assistnat prosessor(助教授)と呼ぶのは不自然である。

以下、呼びかけ語になれる名詞の例をあげる。

professor (教授)doctor (先生)
driver (運転手)bartender (バーテンダー)
conductor (指揮者)porter (ポーター)
uncle (おじさん)mommy (ママ)
lady (お嬢さん)sir (だんな)
miss (お嬢さん)gentleman (だんな)
boy (きみ)girl (きみ)
man (きみ)woman (きみ)
father (お父さん)mother (お母さん)

(出典: 講座・学校英文法の基礎 第二巻)

用語の解説
呼びかけの名詞を「呼格」と呼んで区別することがある。

2-4. 主格の同格語

  • (12) Mr. Jones, chairman of the committee, rejected the proposal. (委員会の議長であるジョーンズ氏は提案を拒絶した)

主格の名詞の同格語になる要素も主格である。(12)では、chairman of the committee(委員会の議長)がMr. Jones(ジョーンズ氏)と同格の関係になっている。

同格の使い方
同格の詳しい使い方は別記事で解説している。

2-5. 独立分詞構文の主語

  • (13) Work is expected to be done by Friday, weather permitting. (天候がよければ、仕事は金曜日までに終わる見込みです)

独立分詞構文の主語になる名詞は主格である。(13)はweather(天気)が独立分詞構文の主語として使われている。

独立分詞構文の使い方
独立分詞構文の詳しい使い方は別記事で解説している。

3. まとめ

この記事では、英語の主格について詳細を解説してきた。

内容をまとめると次のようになる:

  1. 主格は主に主語に付与される格
  2. 現代英語で主格と目的格の語形は変わらない
  3. 主格は主語補語や呼びかけ語にも使われる

トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。

Good luck!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です