英語の群前置詞100語まとめ!一覧と使い方を例文を使ってわかりやすく説明します

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英語の群前置詞とは、2語、あるいは3語にて、1つのまとまった前置詞として使われるものを指します。

例えば、due to は「…が原因で」の意味の群前置詞です。

  • The flight was delayed due to bad weather.
    (悪天候のため, フライトが遅れました)

英語を読んだり聞いたりしていると、群前置詞を見かけることがよくあります。英語を学習中のあなたは、次のような疑問をお持ちではないでしょうか?

  • 群前置詞がよくわからない… 使い方が知りたい…
  • 群前置詞とそうでないものの見分け方を知りたい…
  • 群前置詞の一覧を知りたい…

群前置詞は英語において重要な要素です。

しかし、市販の文法書ではほとんど扱われていないため、調べてもわからない… といったことも多いでしょう。

そこでこの記事では、英語の群前置詞について、その使い方を詳しく説明していきます

まずはじめに、群前置詞とは何か、特徴と見分け方を述べていきます。これを読むだけで、新しい表現を見た時、それを群前置詞かどうか、瞬時に判断できるようになるでしょう

続いて、英語でよく使われる8つの群前置詞を例文と共に紹介します。英語初心者の方は、この8つを知るだけで、群前置詞の大部分をカバーできます

最後に、100を超える群前置詞の一覧を、4つのパターンに分けて紹介します。群前置詞の仕組みを知ることで、暗記に頼らず、理解して習得できるようになるでしょう

群前置詞という名称はおどろおどろしいのですが、一部のものは日常英会話でもよく使われます。群前置詞について知れば、スピーキング(話すこと)やリスニング(聞くこと)の能力向上に役立つに違いありません

専門用語の使用は避け、わかりやすく書いています。ぜひ最後までご覧ください!

群前置詞は複合前置詞と呼ばれることもあります。本記事では、群前置詞の名称で統一していきます。

本記事は、2019年に最初の投稿をして以来、2万人を超える方々に読まれた人気時事となりました。その後も英語への研究を続け、2023年に全面改訂しています。最新の内容をお楽しみください!

1. 群前置詞とは? 特徴と見分け方を説明

はじめに、群前置詞の特徴と見分け方について説明していきましょう。

トイグルEnglishでは、群前置詞を次のように定義します。

英語の群前置詞とは、2語(あるいは3語以上)で構成され、後ろの語が必ず前置詞になり、かつ全体が1つの前置詞の役割を果たすもの。

例として、along with(…と一緒に)を見てみましょう。

これは、2語(along+with)、後ろの語が前置詞(with)、そして全体が1つの前置詞の役割を果たす(along with me/私と一緒に)ということから、群前置詞と判断できます。

一方、for example(たとえば)は、2語(for+example)で構成こそされているものの、後ろの語は前置詞ではなく(example は名詞)、全体として前置詞の役割は果たさないので(for example me のような言い方は不可)、群前置詞ではありません。

群前置詞は2語、あるいは3語の組み合わせが多く、次のような構造になります。

2語の群前置詞副詞等 + 前置詞
3語の群前置詞前置詞1 + 名詞 + 前置詞2

2語の群前置詞では、副詞+前置詞の組み合わせ(例: along with/…と一緒に)が中心となります。また、形容詞+前置詞(例: next to/…の隣に)や、接続詞+前置詞(例: because of/…なので)の組み合わせで使われることもあります。

3語の群前置詞では、主として「前置詞1+名詞+前置詞2」(例: in case of/…の場合には)の組み合わせとなります。場合によって、「前置詞1+冠詞+名詞+前置詞2」(例: for the sake of/…のために)のように、冠詞が入って4語になることもあります。

ここまでのポイントをまとめましょう。以下の特徴を知ることで、文中に出現する群前置詞を見分けられるようになります。

  • 群前置詞は2語あるいは3語以上のまとまりで、後ろの語が前置詞になり、かつ全体が1つの前置詞となるもの。
  • along with(…と一緒に)はこの条件を満たすので群前置詞。一方、for example(たとえば)は、この条件に当てはまらないので、群前置詞ではない。
  • 2語の群前置詞は「副詞等+前置詞」、3語の群前置詞は「前置詞1 + 名詞 + 前置詞2」が多い。

そもそも、「なぜ、群前置詞のようなわずらわしい表現を使うのか」と疑問に思う方もいるでしょう。

群前置詞を使う理由は、単一の前置詞だけでは表現できない、より豊かな意味をあらわすためです。

例えば、「…について」は about を使います。しかし、about はややカジュアルな感じがあるため、新聞などのかたい文体では、必ずしも最適とは言えません。

この時、with regard to(…について)を用いれば、正式なニュアンスで伝えることもできます。

群前置詞を使うことで、表現力を向上させられると言えるでしょう。

2. 群前置詞の使い方を例文で解説

英語にはたくさんの群前置詞がありますが、すべてを暗記する必要はありません。

むしろ、よく使われるものは決まっているので、それらを知るだけで、文の理解は格段に上がります。

これから、英語で頻繁に用いられる群前置詞を8つ、例文と共に説明しましょう

ここで紹介される8つを覚えるだけで、十分な成長を感じられるはずです。

according to (…によれば)

  • According to the weather forecast, it will rain tomorrow.
    (天気予報によれば, 明日は雨です)

according to は「…によれば」の意味で、話がどの情報源から出てきたかをあらわす群前置詞です。

通例、文頭に使用します。

along with (…と一緒に)

  • Please submit your report along with your contact information.
    (連絡先情報と一緒にレポートを提出してください)

along with は「…と一緒に」の意味で使われる群前置詞です。

「…に加えて」の意味で用いられるときもあります。

because of (…のために)

  • We canceled the picnic because of the bad weather.
    (悪天候のため, ピクニックを中止にしました)

because of は「…のために」の意味で、理由をあらわす群前置詞です。

群前置詞は前置詞の1つのため、直後に名詞(句)が用いられます。

一方、接続詞は節(SV)が続きます。because of(群前置詞)とbecause(接続詞)の違いに注意しましょう。

  • We canceled the picnic because of the bad weather.
    → 群前置詞because of の後ろにつき名詞句
  • We canceled the picnic because the weather was bad.
    → 接続詞because の後ろにつき節

in addition to (…に加えて)

  • She enjoys reading books in addition to watching movies.
    (彼女は映画を観ることに加えて, 読書を楽しんでいます)

in addition to は「…に加えて」の意味で、追加をあらわす群前置詞です。

in case of (…の場合には)

  • In case of a power outage, use a flashlight.
    (停電の場合には, 懐中電灯を使ってください)

in case of は「…の場合には」の意味で使われる群前置詞です。

注意書きなどに使用

in case of は日常生活における、注意書きなどによく見られます。

次の例文は、エレベーターに貼られている案内板の一部です。

  • In case of fire, do not use the elevators.
    (火災の場合には, エレベーターは使わないでください)

instead of (…の代わりに)

  • I’ll take the stairs instead of the elevator.
    (エレベーターの代わりに階段を使いますよ)

instead of は「…の代わりに」の意味で使われる群前置詞です。

regardless of (…とは関係なく)

  • Regardless of age, learning is a lifelong process.
    (年齢に関係なく, 学習は生涯にわたるプロセスです)

regardless of は「…とは関係なく」の意味で使われる群前置詞です。

thanks to (…のおかげで)

  • Thanks to the new technology, communication has become easier.
    (新しい技術おかげで, コミュニケーションは容易になりました)

thanks to は「…のおかげで」の意味で使われる群前置詞です。

大学受験など、長文のテキストを読むにも、群前置詞が出現することは、決して少なくありません。例として、in consequence of(…の結果)を含む長文を読んでみましょう。

  • The educational system has undergone substantial reforms in the past decade. In consequence of changing pedagogical approaches and advancements in online learning technologies, traditional classroom models have evolved to incorporate more personalized and interactive teaching methods. (過去10年間で、教育制度は大きな改革を経てきました。これは、変化する教育アプローチとオンライン学習技術の進歩によるもので、その結果、伝統的な教室モデルはより個別化された対話型の教育手法を取り入れるように進化しました。)

3. 群前置詞の種類を一覧で紹介

ここまで、群前置詞の特徴と、使い方を見てきました。

「なるほど!」と思っていただけた方も多いはずです。

一方、群前置詞について知ると、次のように感じる方もいるでしょう。

  • 群前置詞の基本的な用法はわかった。それでは、英語ではどれがが群前置詞なのか? 一覧で知りたい!

数え方にもよりますが、私が調べた限り、群前置詞は少なくとも100種類以上あります。

膨大な数になるため、それらをここで列挙すると、すべてを暗記しなくてはならなくなります。

そこで、本記事では、群前置詞の構成を4つのパターンに分類しました

パターン別に学べば、すべてを暗記せずとも、群前置詞の構造がわかってきます。

また、ある表現を見た時、「これはパターン1だから群前置詞かな?」のように推測できるので、群前置詞を理解しやすくなります。

4つのパターンを1つずつ、解説していきましょう。

以下に紹介する表の中で、青字になっている群前置詞は、詳しい使い方を別記事に用意しています。より深く知りたい場合、ご活用ください。

パターン1: 副詞+前置詞

パターン1は「副詞+前置詞」の組み合わせになっているものです。

例えば、along with(…と一緒に)は、副詞 along に前置詞 with が組み合わさることで、群前置詞となって使われます。

以下、パターン1の例を見てみましょう。

according to
(…によれば)
ahead of
(…の前に)
along with
(…と一緒に)
apart from / aside from
(…を除けば)
as for
(…について言えば)
as of / as from
(…の時点で)
as per
(…に従って)
as to
(…について)
away from
(…から離れて)
back of
(…の後ろに)
except for
(…を別にすれば)
inside of
(…の中に)
instead of
(…の代わりに)
near to
(…近くに)
off of
(…から)
out of
(外へ)
outside of
(…の外に)
regardless of
(…にもかかわらず)
together with
(…に加えて)
up against
(…と接触して)
up to
(…まで)
upwards of
(…を超える)

パターン2: 形容詞+前置詞

パターン2は「形容詞+前置詞」の組み合わせになっているものです。

例えば、contrary to(…に反して)は、形容詞 contrary に前置詞 to が組み合わさることで、群前置詞となって使われます。

以下、パターン2の例を見てみましょう。

close to
(…に近い)
contrary to
(…に反して)
devoid of
(…が欠けた)
due to
(…のために)
exclusive of
(…を除いて)
irrespective of
(…に関係なく)
next to
(…の隣の)
owing to
(…のせいで)
preliminary to
(…の準備として)
preparatory to
(…の準備として)
previous to
(…より前に)
prior to
(…より前に)
pursuant to
(…に従って)
subsequent to
(…の後の)
void of
(…を欠いている)

パターン3: 接続詞+前置詞

パターン3は「接続詞+前置詞」の組み合わせになっているものです。

例えば、because of(…の理由で)は、接続詞 because に前置詞 of が組み合わさることで、群前置詞となって使われます。

because of
(…の理由で)
but for
(…がなければ)

このパターンは数が少ないので、上記の2つだけ覚えれば十分です。

パターン4: 前置詞+名詞+前置詞

パターン4は「前置詞+名詞+前置詞」の組み合わせになっているものです。

例えば、by means of(…によって)は、前置詞 by + 名詞 means + 前置詞 of が組み合わさることで、群前置詞となって使われます。

パターン4は前置詞の組み合わせによって、さらに細かく分類されます。

by+noun+of

by dint of
(…によって)
by means of
(…によって)
by (the) force of
(…の力で)
by virtue of
(…のおかげで)
by way of
(…を通って)

in+noun+of

in aid of
(…の助けとして)
in back of
(…の後ろに)
in case of
(…の場合には)
in charge of
(…の責任を負っている)
in consequence of
(…の結果として)
in (the) face of
(…の面前で)
in favor of
(…に賛成の)
in front of
(…のすぐ前に)
in (the) light of
(…を考慮すると)
in lieu of
(…の代わりに)
in need of
(…を必要とする)
in place of
(…の代わりに)
in (the) process of
(…中で, 進行中で)
in quest of
(…を求めて)
in respect of
(…に関して)
in search of
(…を捜して)
in spite of
(…にもかかわらず)
in terms of
(…の点から)
in the name of
(…の名前で)
in view of
(…の見える所に)

in+noun+with

in accordance with
(…にしたがって)
in common with
(…と同様に)
in comparison with
(…と比べると)
in compliance with
(…に応じて)
in conformity with
(…に従って)
in contact with
(…と接触して)
in line with
(…と一致して)
in league with
(…と結託して)
in step with
(…と歩調を合わせて)
in touch with
(…と連絡を取って)

in+noun+to

in addition to
(…に加えて)
in relation to
(…に関して)
in/with reference to
(…に関して)
in/with regard to
(…に関しては)
in/with respect to
(…に関しては)

in+noun+for

in exchange for
(…と引き換えに)
in return for
(…のお返しに)

on+noun+of

on account of
(…のために)
on behalf of
(…を代表して)
on (the) ground(s) of
(…の理由で)
on pain of
(…は覚悟の上で)
on the part of
(…としては)
on the strength of
(…の勧めによって)
on top of
(…の上に)

at+noun+of

at the behest of
(…の命により)
at the expense of
(…を犠牲にして)
at the hands of
(…の手によって)

その他

as far as
(…まで)
at the risk of
(…の危険を冒して)
at loggerheads with
(…と仲たがいして)
at odds with
(…と争って)
for (the) sake of
(…のために)
for/from want of
(…の不足のために)
under the aegis of
(…の保護を受けて)
under the auspices of
(…の主催で)
with a view to
(…の目的で)
with the exception of
(…を除いて)

群前置詞は、構成される語のつながりの強さにおいて、それぞれに違いがあります。

例えば、according to はこの2つの語の間に別の語を入れたり、あるいは別の表現に言い換えることはできません。つながりが強い群前置詞と言えます。

一方、by the force of は the を省略して by force of と言うこともできます。また、on the part of は on one’s part のように言い換えることもできます。これらは、つながりの弱い結びつきと言えます。

ただ、つながりの強さを明確に区別する尺度があるわけではなく、その違いはしばしば曖昧です。学習上の観点から言って、「これは群前置詞なのか、あるいはそうでないのか」といった分類の問題に時間を割くのは、望ましいことではありません。

そこで、本記事では、つながりの弱いものも含めて、広い意味での群前置詞を紹介しました。

まとめ

この記事では、英語の群前置詞について、詳細を説明してきました。

内容をまとめると、次のようになります。

  • 群前置詞は2語、あるいは3語以上で、1つのまとまった前置詞として扱われるもの。
  • 2語の群前置詞は「副詞/形容詞/接続詞+前置詞」、3語の群前置詞は「前置詞1+名詞+前置詞2」のことが多い。
  • 英語初心者の方は according to に代表される8つの群前置詞を学ぶと良い。
  • 群前置詞はその構造において、4つのパターンに分けられる。
  • 群前置詞は書き言葉だけでなく、話し言葉でも用いられる。

群前置詞についてわからないことがあれば、またこの記事に戻ってきてください。読むたびに、新たな発見があるに違いありません。

本記事に関する質問も受け付けております。わからないことがあれば、下部のコメント欄より、お気軽にご質問ください。

また、トイグルEnglishでは、他にも英語学習に役立つ様々な記事を書いています。ぜひご覧くださいね。

それでは!

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