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TOEIC Listening and Reading Testは「トーイック」の名称で知られる英語の試験である。
TOEICはいま、日本でもっとも人気のある資格試験の1つである。TOEICの受験者数は2017年に約250万人となった。学生だけでなく、社会人受験者が多いのが特徴である。
書店では多くのTOEIC対策本が販売され、インターネットではTOEIC成功者のブログをよく見かける。溢れんばかりの情報にアクセスできるものの、実際はTOEICスコアに伸び悩んでいる学習者が多い。
あなたは、次のような状況に陥っていないだろうか?
- TOEICスコアが上がるどころか、前回の受験時より下がってしまった…
- シャドーイング、音読など色々試したが、TOEICスコアが伸びない…
- 問題集をただ解いているだけで、TOEIC学習がマンネリ化している…
TOEICスコアが上がらない原因は単純で、勉強方法が間違っているからである。試験の仕組みを理解すれば正しい勉強法がわかり、目標スコアを達成できる。
実際、トイグルの主宰するTOEICスクールでは、スコアを上げるための総合的な英語学習指導を行っている。受講者の多くは日常生活で英語を使わない社会人だが、短期集中プログラムで圧倒的な成果を出した。
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スコアアップ事例1: リスニングでほぼ満点を取り、TOEIC830点を取得した20代女性
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スコアアップ事例2: 3ヶ月でスコアを100点以上伸ばし、TOEIC830点を取得した20代男性
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スコアアップ事例3: 英語スランプから脱出し、3ヶ月でTOEIC660点を取得した40代男性
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スコアアップ事例4: TOEIC未経験にもかかわらず、2ヶ月半でTOEIC625点を取得した40代男性
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この記事では、TOEIC試験で成果を出す勉強法のすべてを解説していく。この記事を読めばTOEIC対策の全体像がわかり、すぐにでも勉強をはじめられるようになるだろう。
*目次
1. 正しいTOEIC勉強法とは
TOEICで成功するには、試験の求める英語力を正確に知らなくてはならない。正しいTOEIC勉強法を明らかにしていこう。
1-1. TOEIC Listening and Reading Testの概要
TOEICは英語の資格試験である。
TOEICはリスニングセクションとリーディングセクションの2科目で構成される。リスニングセクションとリーディングセクションはそれぞれ100問、合計200問を解く。
成績は合否ではなくスコアで表示され、最低スコアは10点、最高スコアは990点、日本人の平均は約580点である。
1-2. テクニックでスコアを上げられた旧形式TOEIC勉強法
TOEICを作成する米国ETSは、試験の目的を次のように定めている。
TOEICは英語コミュニケーション能力を測る試験である。
(ETS)
TOEICの想定する英語コミュニケーションはビジネスシーンである。ビジネスは会議や請求書などのフォーマルな場面はもちろん、レストランや空港など、ビジネスパーソンが立ち寄るインフォーマルな場面も含む。
TOEICはこの目的を達成するため、統計学ほか様々な手法を使って試験問題を作成している。しかし、10年ほど前まで行われていた過去のTOEIC試験は、文法の訂正問題や、条件反射で解ける短文問題が多く、英語コミュニケーション能力を測る試験として必ずしも適切とは言えなかった。
当時のTOEICでスコアを上げるには、英語力を伸ばすよりもテクニックを練習したほうが効率的だった。TOEICブームに乗ってたくさんの参考書が出版されたことから、その理念とは裏腹に、世間では「TOEICはテクニックでスコアを上げられる粗悪なテスト」の印象を持たれるようになった。
1-3. 英語力がスコア化される現在のTOEIC勉強法
TOEIC主催団体は試験の目的を達成するため、実験を繰り返して設問の改良に努めてきた。2006年の改訂で「新TOEICテスト」となり、さらに2016年5月試験での全面改訂により、現在のTOEIC Listening and Reading Testの形が出来上がった。
TOEICが受験者に求める英語力は、現試験の問題形式を見ればわかる。
TOEICはPart1からPart7まで7つのパートに分かれているが、特筆すべきは長文問題の量だ。リスニングの長文問題(Part3/Part4)は100問中69問、リーディングの長文問題(Part6/Part7)は100問中70問だ。200問中139問(=約7割)を長文問題が占める。
要するに、現在のTOEICは長文英語の試験なのである。長文はその都度よく読まないと(聞かないと)答えられず、暗記で対処できる余地は少ない。とりわけ、TOEICの考える英語コミュニケーション能力とは、限られた時間内に大量の英文情報を処理する力である。
多くの受験者がTOEIC学習で失敗する理由がここにある。例えば、TOEICスコアアップを目的としながら、英文法の細かな分類を学ぶことは、たとえそれ自体が英語の基礎力になることはあっても、TOEICでスコアを上げる本質的な対策とは言い難い。
結論としてトイグルでは、TOEICスコアを上げる正しい勉強法とは、英語コミュニケーション能力を高めることと考える。
正しいTOEIC勉強法とは英語コミュニケーション能力を高めること。
(トイグル)
新卒採用・中途採用・人事評価などキャリアアップ目的でTOEICを受ける方は、英語力を重視する学習方針に違和感を覚えるかもしれない。しかし、たとえ目の前のTOEICスコアを上げる目的だけでも、英語力を高めることがスコアアップの最短ルートである。
筆者注1: 現在のTOEICにおいて、テクニックがまったく使えないわけではない。TOEICはペーパーテストだから、出題傾向を理解し、頻出問題を繰り返し練習するのは正しい戦略である(これはTOEIC主催団体も推奨している)。重要なのは「TOEICはもはやテクニックだけでは解けない」という認識だ。
筆者注2: コミュニケーションは会話に限定されるものではない。TOEICの測る英語力とは、リスニング・リーディングといったコミュニケーションの受動的な側面である。
2. 王道のTOEIC勉強法は「設問解答→丸つけ→復習」
TOEICの求める英語力を高めるもっとも効果的な方法は、問題集のやり込みである。TOEIC専用の問題集で「設問解答→丸つけ→復習」を高速回転させ、スコアアップに必要な英語力を養う。
TOEIC勉強法の王道とも言える問題集の使い方を説明しよう。
手順1: TOEIC問題集を準備する
はじめに、書店などに売られている市販のTOEIC問題集を用意する。TOEIC問題集には様々な種類があるが、大まかに分類すれば、科目別に分けられる。
学習参考書 | レベル別に各パートの解き方が解説されている本 |
単語帳 | TOEICに必要な英単語を勉強する本 |
文法問題集 | Part5(文法パート)に特化した問題集 |
リスニング問題集 | TOEICリスニングセクションに特化した問題集 |
リーディング問題集 | TOEICリーディングセクションに特化した問題集 |
模試 | 『公式問題集』など全200問が収録されている問題集 |
今はTOEICの問題を解くのが目的だから、文法問題集/リスニング問題集/リーディング問題集/模試のいずれかのうち、1つを準備する。
TOEICをはじめて受ける方は、『世界一わかりやすい TOEIC L&Rテスト 総合模試1』、TOEIC経験者の方は『公式 TOEIC Listening & Reading 問題集』を使うと良い。
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手順2: TOEIC問題集を解く
問題集を準備したら、設問を解いて学習を進めていく。
まず、必要な道具は、問題集、鉛筆、消しゴム、蛍光ペンの4つ。電車内など、勉強に適していない場所ではなく、自宅やカフェといった集中できる環境を整える。
設問解答で重要なのは集中力だ。2〜3問解いて、飽きて、スマートフォンを見て… では学習効果は期待できない。休憩の時間は別途設けて良いので、最低20分間集中して問題を解きたい。
解答は問題集に直接書き込んでも良いし、別の解答用紙を使っても構わない。トイグルでは模擬解答用紙を用意したので、教材を繰り返し使いたい方は、こちらを活用してほしい。
手順3: 解いた問題の丸つけを行う
設問の解答が終わったら、問題集の解説編を見て、丸つけを行う。
日付と正答数をメモしておくと、後で参考になるだろう。余力があれば感想を書きとめておいても良い。
手順4: TOEIC問題集を復習する
設問解答と丸つけが終わったら、復習を行う。教材の解説編を見ながら、リスニングなら音声を再度聞き、リーディングなら英文を再度読み返す。この時点で、知らなかった単語は辞書を使って意味を調べる。
文章全体の意味を把握したら、設問の分析を行う。不正解だった問題は、なぜ間違えてしまったのか。正解だが自信のなかった問題は、なぜその選択肢が正しいのか。時間の許す限り丁寧に検証する。
例として、TOEIC Part4(リスニング説明文問題)の復習を見てみよう。赤線は設問のヒント指し示し、キーワードは蛍光ペンで目立たせ、自分の言葉で正解の理由を書き込んだ。
このように、TOEIC勉強法の基本は「設問解答→丸つけ→復習」である。TOEICの設問を解き、TOEICをよく理解し、TOEICのクセをつかめば、スコアを上げる英語力を身に着けられる。
参考までに、筆者のTOEICスクールでは、どのレベルの生徒さまにも、3ヶ月間で最低1,600問(=模試200問×3回分+文法問題1,000問)を解くよう指導している。これに加えて単語帳を使った単語テストも行う。
「問題集を使っているのにスコアが伸びない」とお悩みの方は、問題を解く量が足りないのかもしれない。まずは1,000問の解答を目指そう。100問ではない、1,000問だ。
TOEIC参考書やアプリのおすすめは別記事で紹介している。
- 英語教師が自信を持っておすすめするTOEIC参考書10選
- もう挫折しない!初心者向けのやさしいTOEIC参考書おすすめ5選
- スコアが100点上がるTOEIC公式問題集の使い方
- TOEICアプリを296個使ってわかった究極のおすすめ20選
『公式問題集』は難易度が高いので、英語初心者の最初の学習には向いていない。まずは初心者向けのやさしい問題集から解き、徐々にレベルを上げていこう。
3. TOEIC学習ですべき3つのこと
TOEIC勉強法の範囲を具体的に見ていく。
TOEICでスコアを上げるには、リスニングセクション対策と、リーディングセクション対策の2つが必要である。TOEIC本番は、200問の設問を2時間連続で解く過酷な試験だから、本番試験対策も欠かせない。
もっとも効率の良いTOEIC対策とは、これら3つの力を総合的に勉強することである。
TOEICリスニング対策 | リスニングセクションで正解を選ぶ力 |
TOEICリーディング対策 | リーディングセクションで正解を選ぶ力 |
TOEIC本番試験対策 | 本番試験で120%の成果を出す力 |
各勉強法のポイントを説明しよう。
3-1. TOEICリスニング勉強法
TOEICリスニングセクションは4つのパートからなる。所要時間は約46分間で設問数は100問。音声は一度しか放送されない。
Part1 | 写真描写問題 | 6問 |
Part2 | 応答問題 | 25問 |
Part3 | 会話問題 | 39問 |
Part4 | 説明文問題 | 30問 |
合計 | 100問 |
*TOEIC Part1勉強法
TOEIC Part1は写真描写問題である。
問題用紙には、設問ごとに1枚の写真が用意されている。A, B, C, Dの4つの音声を聞き、最も適切に写真を表している選択肢を選ぶ。設問は6問。
例を見てみよう。
- (A) They are about to leave. (彼らは去ろうとしている)
- (B) One of the men is reading a magazine. (男性のうち1人は雑誌を読んでいる)
- (C) One of the men is pointing at something. (男性のうち1人が何かを指している)
- (D) They are in the pedestrian crosswalk. (彼らは横断歩道にいる)
2人の人物が写っており、左側の男性が何かを指差している。選択肢(C)の「男性のうちの1人が何かを指している」が正解。
TOEIC Part1は語順を意識して聞き取る。Part1では、関係代名詞の省略、倒置、that節…といった、複雑な文は出てこないので、意味の切れ目を意識すれば聞き取り力が上がる。
筆者注: 簡略化のため補語(C)も目的語と表記している。追加情報とは副詞語句など、主語・述語動詞・目的語以外の文の要素を指す。
*TOEIC Part2勉強法
TOEIC Part2は応答問題である。
はじめに英語の短文を聞いた後、返答候補の選択肢を3つ聞く。日常会話のワンシーンを想定しており、意味的に自然な選択肢を選ぶ。
例を見てみよう。
- Where is the post office? (郵便局はどこですか?)
- (A) I went to my office.(私は自分のオフィスに行きました)
- (B) It is across the street.(その通りを越えたところにありますよ)
- (C) No, not at all.(いいえ、そんなことないです)
「郵便局はどこですか?」に対して、もっとも自然な返答は選択肢Bの「その通りを越えたところにありますよ」になるだろう。
TOEIC Part2を勉強する時は、最初の一語を丁寧に聞き取ってみよう。Part2は疑問文が多いので、WhereやWhyなどの疑問詞がわかれば、全文を聞き取れなくても正解を推測できる。
以下、TOEIC Part2によく出る疑問詞の例を紹介しよう。
Why…? なぜ | Who…? 誰 |
Where…? どこ | When…? いつ |
What…? 何 | Which…? どれ |
Whose…? 誰の | How…? どうやって |
How many…? いくつ(数) | How much…? どのくらい(量) |
*TOEIC Part3/Part4勉強法
TOEIC Part3は会話問題、Part4は説明文問題である。
Part3は複数人による会話、Part4は1人の人物による説明文を聞き、内容に関する3つの質問に答える。Part3は39問(=13音声×3問)、Part4は30問(=10音声×3問)と、両パートがリスニングセクションの約70%を占める。
TOEIC Part3の例を見てみよう。
- M: Excuse me. I want to print some documents out but it seems the printer isn’t working.
- W: I’m afraid but all the equipment is currently under maintenance. You could go to the academic office and the staff will help you.
- M; OK. Do I need to bring a copy card with me?
- W: Yes. And be careful, you’ll also be required to show your student card.
和訳:
- 男性: すいません。何枚かの書類を印刷したいんですが、プリンターが動作していないようです。
- 女性: 恐れ入りますが、すべての機器が現在メンテナンス中です。あなたは学部事務室に行けば、スタッフが助けてくれますよ。
- 男性: わかりました。コピーカードを持っていく必要はありますか?
- 女性: はい。あと、気をつけてください、あなたは学生証を見せるよう要求されるでしょう。
TOEIC Part3およびPart4は、設問と音声の順番が概ね一致する。各音声で、設問1のヒントは会話前半、設問2のヒントは会話中盤、設問3のヒントは会話後半にあることが多い。
一言一句完璧に聞き取るのではなく、音声を見失わずについていくことが目標だ。市販の問題集には解説編に英文の文字起こしが用意されている。英文を読みながら音声を聞く練習をすれば、会話の構造が頭に描けるようになるだろう。
TOEICリスニングセクションの詳細は別記事で紹介している。
- TOEICリスニングを劇的に伸ばす「聞き取り力」の勉強法
- TOEIC Part1 写真描写問題対策と解き方のポイント
- TOEIC Part2 応答問題対策と解き方のポイント
- TOEIC Part3 会話問題対策と解き方のポイント
- TOEIC Part4 説明文問題対策と解き方のポイント
3-2. TOEICリーディング勉強法
TOEICリーディングセクションは3つのパートからなる。設問数は100問で、受験者は75分間(=1時間15分)の制限時間を配分して解く。
Part5 | 短文穴埋め問題 | 30問 |
Part6 | 長文穴埋め問題 | 16問 |
Part7 | 長文読解問題 | 54問 |
合計 | 100問 |
各パートの勉強法を見ていこう。
*TOEIC Part5勉強法
TOEIC Part5は短文穴埋め問題である。英文法の知識が必要なことから、文法問題とも言われる。
例を見てみよう。
- The class _____ is available on the website from tonight.
- (A) connection (接続)
- (B) supplier (供給業者)
- (C) income (収入)
- (D) schedule (予定)
文は「クラスの◯◯は、今夜からウェブサイトで利用可能です」の意味。もっとも自然なのは選択肢Dの「予定」だろう。
TOEIC Part5勉強法にスラッシュリーディングがある。文の意味の切れ目にスラッシュ(/)を入れ、英語を綺麗な日本語に訳さず、英語の語順のまま読む。
- The class _____ / is / available / on the website / from tonight.
- クラスの◯◯は、〜です、利用可能、ウェブサイトで、今夜から。
スラッシュリーディングを繰り返し行えば、読解スピードと正確性の両方が上がる。文構造がわかるから、長文読解の基礎力も養えるはずだ。
TOEIC Part5を解き、丸つけと復習を行ったら、すべての文でスラッシュリーディングをやってみよう。手間はかかるが英語力は確実に伸びる。
*TOEIC Part6勉強法
TOEIC Part6は長文穴埋め問題である。英語の長文に4つの空白があり、文法・意味的にもっとも適した選択肢を選んで入れる。
例を見てみよう。
正解: 131 (D), 132 (D), 133 (A), 134 (D)
TOEIC Part6はできるだけ全文を読んで解くのが望ましい。問題集を解いたら、文を一行ずつ精読する。読解力を養えば、解答スピードは自然に向上する。
*TOEIC Part7勉強法
TOEIC Part7は長文読解問題である。英語の長文を読み、内容に関する2つから5つの設問に答える。問題数は54問と、TOEIC内最大のパートだ。
例を見てみよう。
- 147. For whom is the advertisement most likely intended?
- (A) An insurance agent
- (B) An employee
- (C) An existing customer
- (D) An architect
- 148. What is implied about Charlton Insurance?
- (A) It has grown its customer base.
- (B) It provides a service for families.
- (C) It owns a website.
- (D) It has renewed a policy.
設問147は「この広告はおそらく誰に向けられていますか?」の意味。本文に「あなたの住宅保険の更新が…」とあるので、正解は選択肢C「既存顧客」とわかる。設問148は「Charlton Insurance社に関して何が示唆されていますか?」の意味。本文に「私たちはオンラインで公表する」とあるので、正解は選択肢C「ウェブサイトを持っている」とわかる。
TOEIC Part7の勉強法は、冒頭で紹介した「設問解答→丸つけ→復習」がもっとも有効である。1問ずつ丁寧に読み込み、知らない単語をすべて辞書で調べる。
同時並行で、スラッシュリーディング、音読、多読などを行っても良い。TOEIC Part7は設問数が多いため、丁寧に対策すればスコアアップが期待できる。優先して勉強するようにしたい。
TOEICリーディングセクションの詳細は別記事で紹介している。
- TOEICリーディングを時間内に解き終える「速読力」の勉強法
- TOEIC Part5 文法問題対策と解き方のポイント
- TOEIC Part6 長文穴埋め問題対策と解き方のポイント
- TOEIC Part7 長文読解対策と解き方の全手法
3-3. TOEIC本番試験対策
TOEIC本番試験対策でもっとも重要なのは、リーディングセクションの時間配分である。
TOEICリーディングセクションは75分間で100問を解くが、読解問題の文量が多いため、ほとんどの受験者が時間内に全問を解き終えられない。受験経験のある方なら、最後の10問から20問で時間切れになってしまった経験があるだろう。
TOEICリーディングセクションの理想の時間配分は、次のとおり。
問題数 | 時間配分 | |
Part5 | 30 | 10分 |
Part6 | 16 | 10分 |
Part7 | 54 | 55分 |
合計 | 100 | 75分 |
Part5とPart6はそれぞれ10分ずつ、合計20分で終了させる。設問数の最も多いPart7に55分間をかけ、全体を75分間で着地させる。
TOEICを勉強する際は、「設問解答→丸つけ→復習」とは別に、時間配分の練習をしたい。TOEIC公式問題集など、リーディングセクションの全パートが収録されている模試を用意し、時間を測って設問を解く。
最初から時間内に解けることはないので、2回、3回と何度も繰り返し練習する。一度時間内に解けるようになれば、本番でも成果を発揮できるはずだ。ぜひやってみてほしい。
他の本番試験対策は別記事で解説している。
- 試験前に必ず知っておくべきTOEIC時間配分のコツ
- まだ間に合う!TOEIC本番前に必ず見るべき10の直前技術
- TOEIC本番中に集中力を切らさず維持し続ける5つの方法
- TOEICまであと1ヶ月!確実に成果を上げる10の対策
- TOEICテクニック20選!いますぐ使える試験の裏ワザまとめ
- TOEIC解答時間を2分31秒短縮!マークシート用シャープペンシルを使おう
- TOEICが難しい!スコアが上がらない時に試すべき5つの解決策
参考: TOEIC単語勉強法
TOEICスコアアップには単語力も欠かせない。単語はリスニング・リーディング両方を解く基礎力になる。
TOEIC単語勉強法でもっとも効率が良いのは、「組み合わせ」の学習である。
- TOEIC単語帳を使って、新しい単語をインプットする。
- TOEIC単語帳を復習し、忘れた語句を思い出す。
- TOEIC問題集で設問を解き、語彙を文脈で覚える。
認知科学の研究によると、私たちが単語を1つ覚えるには、単語帳・リーディング・リスニングなど様々な場面で、少なくとも16回その語句に「出会う」必要がある。残念ながら、単語帳を1度や2度書き写すだけでは、満足行くレベルで語彙を習得できない。
したがって、英単語は忘れるのを全体に、英語に触れる機会を増やすことで、自然な定着を目指すと良い。最初は知らない単語だらけでストレスを感じるが、これを克服すれば600点以上は見えてくる。単語は勉強した分だけ確実に伸びるので、諦めずに続けよう。
TOEIC頻出単語は別記事で紹介している。
まとめ: 最高のTOEIC勉強法とは
この記事では、TOEIC勉強法の全体像を解説してきた。
内容をまとめると次のようになる:
- TOEICは英語コミュニケーション能力が問われる試験
- TOEIC勉強法の王道は「設問解答→丸つけ→復習」
- TOEICでスコアを上げるには、リスニング対策、リーディング対策、本番試験対策の3つを総合的に行う
筆者はこれまでTOEIC対策スクールや、TOEIC対策セミナーを通じて、何百名もの方に英語学習のアドバイスを行ってきた。生徒さまは初心者から上級者まで様々だが、目標スコアに到達する方はすべて、これまで述べた全方位的なTOEIC学習に納得し、勉強に取り組んでいた。
私たちは忙しい。家庭、仕事、プライベート、その他様々な用事に追われて生活している。仮にTOEICの勉強をしなければ、その時間を使って別の何かを成し遂げていたかもしれない。
だからこそ、TOEICを勉強すると決めたら、目標スコア達成を徹底的に追求してほしい。大げさかも知れないが、TOEICスコアアップは人生の質を向上させると筆者は信じている。
TOEIC勉強法をここにまとめよう。
最高のTOEIC勉強法とは、スコアアップに必要な力を網羅的に対策して英語コミュニケーション能力を上げること。TOEICスコアアップは人生の質の向上につながる。
(トイグル)
Good luck!